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新たなアニメ音楽サイト「animeloLIVE!」の目的とは?
――ニコニコ動画はプレミアム会員が220万人おり、すでに定着しているビジネスモデルかと思いますが、いっぽうで動画配信事業をされている他社は月額定額配信を続々と始めています。この状況についてはどのような考えをお持ちでしょうか?まず、アニメの見放題サイトはけっこう難しいんじゃないかと思っています。アニメの月額動画サイトは常に新作が用意されている状態を作るのがすごく重要なのですが、そうするとパッケージの売上に影響をおよぼすので、現実問題としてメーカー側との折り合いがつかないんですね。少なくとも国内のビデオグラムのマーケットに影響を及ぼすようなサービスは大きな成功はできないと思っているため、弊社としては参入をしておりません。
――では4月1日から開設された、アニソンライブが見放題でチケット先行予約を取り扱うという「animeloLIVE!」(アニメロライブ)についてはどのような理由から始められたのですか?現在、ライブやミュージカルも含めたアニメ系イベントのマーケットってものすごく大きくなってきています。しかし、それらを包括するサイトはおそらく我々しかできないだろうと思ったのがきっかけです。幸い、我々は「アニメロミックス」をすでに運営していますし、「アニメロサマーライブ」(以下、アニサマ)を開催している実績もあります。また、本来動画サイトはインフラ整備が大変なのですが、我々はすでにニコニコ動画という配信プラットホームも持っています。ですから、やらない理由がないんです。。
――初年度の獲得会員目標は?とりあえず、宣伝担当をお願いしている水樹奈々さんにかけて7万人で(笑)。
――アニソンライブのお客様人口についてはどのくらいと見込んでいらっしゃいますか?「アニメロミックス」の主要3サイト(「アニメロミックス」、「超!アニメロ」、「アニメロ★うた」)が2010年の最盛期で60万人いて、当時も今も「レコチョク」さんとシェアを争っているため、潜在的なお客様人口としては全体で100万人くらいと見込んでいます。現実的にライブに来る人のマーケットを考えると20万人くらいでしょうか。ただ、この状況はここ2年で大きく変動しています。
――何が起きたのでしょうか?女性ファンの増大です。アニメ系ミュージカルは昔から女性に人気ですし、コーエーさんのネオロマンスシリーズのイベントなどもありましたが、最近の勢いはもっとすごいと思います。たとえば「
うたの☆プリンスさまっ♪」の横浜アリーナ公演は大人気でしたし、、我々が主催する男性声優さんのイベントもチケットは即完売しています。この状況はここ2年くらいで一気にできた新しいマーケットだと思っています。
――女性ファン増大のきっかけは何だったのでしょうか?「うたの☆プリンスさまっ♪」の大ヒットではないでしょうか。完全に歌とリンクしたアニメは画期的でした。また余談ですが、以前から人気のあった「
黒子のバスケ」や、最近の「
Free!」も、コレクターズグッズとしてのブルーレイ、フィギユア、サントラなど、これまで女性には売れないと言われていたものが信じられないほどの数字が出ているそうです。そのいっぽうで男性ファン向けのマーケットで言いますと、ブルーレイはまだ踏ん張っていますが、音楽CDに関しては下がっています。現在、アニメ音楽市場を下支えしているのは女性ファンで、彼女たちのおかげでアニサマの3daysが成立したといっても過言ではないと思っています。