ホビー業界インサイド第27回:作らずに眺めているだけでもOK! テラダモケイの寺田尚樹さんが語る“リラックスできる模型の作り方”

アキバ総研 | 2017年09月16日 12:00
ホビー業界インサイド第27回:作らずに眺めているだけでもOK! テラダモケイの寺田尚樹さんが語る“リラックスできる模型の作り方”

1/100スケールに縮小された人、犬、自転車……。紙がレーザーカットされたこれら細密な組み立てキットは「1/100建築模型用添景セットシリーズ」と呼ばれているが、題材は日常的な風景にとどまらない。桃太郎や忠臣蔵、月面着陸から恐竜まで、その守備範囲はあまりにもフリーダム。それが一級建築士の寺田尚樹さんがデザインする「テラダモケイ」の1/100ペーパーキットだ。シリーズの中には漫画「スラムダンク」とのコラボキットまであり、テラダモケイの1/100紙製人形たちは、全国各地の施設や商品のプロモーションのほか、絵本や映像で活躍の幅を広げている。
そして、寺田さんは本格的なこだわりを持ったプラモデルマニアでもある。テラダモケイのショールームと建築事務所が一体となった東京・下北沢の「寺田模型店」を訪ね、寺田尚樹さんに「模型の楽しさ」について伺った。


1/100スケールの人形を100倍に拡大しても、人間には見えない?


── 寺田さんは、明治大学の建築学科を卒業してから、イギリスに行かれたそうですが?

寺田 ロンドンにある建築学校の大学院を卒業しました。今は「テラダデザイン一級建築士事務所」を構えていますが、建築だけでなく、インテリアデザインや、時計やスプーン、家具やドアノブなどのプロダクトデザインなど、何でもやっています。

── ペーパークラフトの「1/100建築模型用添景セットシリーズ」を作るようになったキッカケは何でしょう? やはり建築模型用でしょうか?

寺田 そうです。住宅の模型を作ってプレゼンするとき、周囲に人や車や犬を並べると実感が伝わります。しかし、住宅の模型はスタイロフォームやスチレンボードを手で切って組み立てますから、非常にざっくりとした簡略化されたものです。その周囲に、市販されているプライザー(ドイツの鉄道模型メーカー)などの人形を配置すると、樹脂製で細かくディテールが作りこんであるため、ざっくりした住宅の模型とバランスが合わないわけです。設計事務所の作る住宅模型の解像度、密度感にフィットするような人形は売っていませんでした。そこで、紙を使って自分で作りはじめたのが最初です。


── 現在は紙製の組み立てキットという形で売られていますが、建築模型を作らない一般の方向けですよね?

寺田 もちろん当初は、建築模型を作る同業者や学生のためにキットを販売していました。ところが、お店で観察していると、どう見ても建築設計事務所とは関係なさそうな方たちも買っていってくださる。それに気がついてからは、ちょっとくだけた内容のものも製品化するようになりました。

── 1/100スケールに統一した理由は、何でしょう?

寺田 日本の場合、1/100が住宅模型のスタンダードなスケールだからです。それ以外のスケールだと1/200と1/50になるのですが、1/200は小さすぎて表現力が低いし、1/50は大きすぎてディテールが気になってきます。顔がないのが気になったり、指があったほうがいいんじゃないかとか、いろいろ気になってしまう。1/100なら自由度もあって、作る側も気持ちを込めやすいのではないかと感じています。

── 基準になる1/100人形を「原器くん」と呼ぶそうですね。

寺田 フランスにある“メートル原器”のように、単位の基準になるオリジナルを原器と呼ぶんです。「原器くん」の女性版が「原器さん」で、日本人の標準身長ぐらいを意識しています。


── 「原器くん」を単純に100倍にしても、人間には見えないんですよね。

寺田 「原器くん」は実際の人間より腕が長いのですが、ピンセットで折り曲げたときにちょうどよくなる長さなんです。ちょっとガニ股気味なのは、そのほうが2本の足でしっかり立っているように見えるからです。単に実在の人間を縮小するだけなら、技術的には簡単でしょう。だけど、1/100にふさわしいデフォルメをしてあるからこそ、テラダモケイのミニチュアになるんです。スケールに応じたデフォルメこそが、模型の真髄ですね。

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