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「Now Is The Time!」は、今エンターテインメントを止めたくない、という思いをこめて作りました
── では、新曲を中心に収録曲についてうかがいます。1曲目の「Now Is The Time!」はアルバムリード曲ですね。 鈴木 はい。「上ミノ」という曲があるんじゃないかと思った方もいるかもしれませんが、今回はアルバムタイトル曲はないんです(笑)。「Now Is The Time!」はライブの1曲目にふさわしい曲を作りたいというところから始まった曲で、そういうことを言うとツアーのセトリがバレそうですけど(笑)、北川さんが作曲してくださいました。
── タイトルからして、トップを飾る曲という感があります。作詞は鈴木さんご自身ですね。 鈴木 北川さんが作ってくださったメロディを聴いたら、ショータイムの始まりという感じがして、それをテーマに歌詞を書いていきました。作詞をしていたのは2月あたりで、歌やお芝居に対してすごくプラスな気持ちになっていて、今すぐにでも動き出したいとうずうずしていたころだったんです。でも、その後、コロナの状況が深刻になって、緊急事態宣言が出てスタジオにも入れなくなり、結局、レコーディングしたのは緊急事態宣言が解除になった後でした。
── 東京都への緊急事態宣言は4月7日に発令されて、5月25日に解除になりました。長い2か月でしたよね。 鈴木 制作を進めているときに北川さんが、「Now Is The Time!」はこんな今だからこそ、歌いたい、エンターテインメントを止めたくないという気持ちを、より強く出した曲にしたいよねとおっしゃって。歌詞もどんどん、そういう方向にシフトしていって、最初に書いていた言葉よりも前向きになっていきました。
── メロディやサウンド感も含め、明るさ一色の曲で、歌う喜び、ショーが始まるワクワク感を全体から感じました。バックのメンバーも、ギターが北川さんと奥田健介さん、ベースが千ヶ崎学さん、ピアノが末永華子さん、ドラムスが山本淳也さん、さらにストリングスとブラスも入っています。北川コネクションという感じで、ライブの編成を連想しました。 鈴木 はい、豪華メンバーであり、息の合ったみなさんです。この中の何人かの方とは、きっとライブでもご一緒できると思うので、楽しみです。
── 歌詞について、今、振り返ってみて、どう感じますか? 鈴木 今までは自分の気持ちに正直になって、内面に向けて歌詞を書くことが多かったんです。でも、「Now Is The Time!」は、聴いてくださったみなさんに明るくなってほしいという気持ちをこめたいなと思って。自然に、自分以外の外側に向けた歌詞になっていきました。
── 2曲目「ダメハダメ」はシングル曲ですが、今回は「Album Ver.」となっています。どこが変わったんでしょうか? 鈴木 ボーカルも演奏もシングルと同じなので、シングルも聴いてくださった方は「どこも変わってないじゃん」って思われるかもしれません。でも、最後まで聴いてくだされば、実は……という曲になりました。
── はい、「どこが変わったんでしょうか?」と質問しつつ、気づいてました(笑)。 鈴木 アルバム制作の全過程が終わったときに、北川さんと福田さんを始めスタッフのみなさんが、お祝いのケーキを用意してお祝いしてくださったんです。それを食べていたら、「みのりちゃん、喉は元気? ちょっと追加で録るよ」って言われて、ケーキの後でブースに呼ばれました(笑)。きっと北川さんと福田さんの中で突然、あのアイデアが浮かんだんじゃないかと思います。
── リスナーのみなさんには、ぜひCDで確認していただきたいです。次の3曲目「わからないのよBABY」は、かわいい恋の歌でした。 鈴木 北川さんが作ってくださった曲で、サビの「わからないのよ Baby!」というフレーズは、最初から入れてくださっていたんです。それを題材にして、私が歌詞を書いていきました。すごくかわいらしいメロディに導かれたということもあって、甘い恋の歌になっていきました。
── 少女漫画好きの鈴木さんらしい世界観だなと思いました。 鈴木 恋の歌を書くと、すぐに甘くなります(笑)。特に今回は、過剰なほどかわいい言葉遣いをしてもいいかなと思って書きました。それから、北川さんと一緒にアレンジに参加してくださったSASUKEさんは、17歳の高校生なんです。
── え、それは若いですね。 鈴木 音楽を作って歌って踊ってらっしゃって。音楽制作の現場では、今までは自分が最年少であることが当たり前だったんですけど、こうやって下の世代のクリエーターさんが出てくるんだなと、不思議な気持ちでした。声優さんで同い年とか少し歳下とかは経験しているんですけど、作詞家さんや作曲家さんで歳下というのは初めてで、私もがんばらなきゃと改めて思いました。