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「お母さんの理解」が、模型環境を変えていく?
── 話をプラモデルに絞りたいのですが、戦車、戦闘機、艦船、車やバイクなどのスケールモデルは、いま売れているのでしょうか?
半谷 はい、売れています。一時期、「スケールモデルは売れない」と言われていた時期もありましたが、実はスケールモデルは“波” が少ないんです。一気に売れはじめたという“山”がない代わり、売り上げが大幅に落ちたという“谷”もない。この10年間、ゆるやかに上がっています。
── 同じ人が、ずっと作りつづけている感じでしょうか? 半谷 スケールモデルはその傾向が強いのですが、この3年ぐらい、ちょっと風向きが変わってきました。というのは、若い世代がスケールモデルに戻ってきているんです。制服姿でお店に寄ってくれる学生さんに話を聞いてみると、「ガールズ&パンツァー」などのアニメを通して、キャラクター物としてスケールモデルに興味を持っています。
── 「ガールズ&パンツァー」の影響は、やはり強いんですね。 半谷 はい、とても強いです。「ガールズ&パンツァー」は戦車が変形してロボットになるわけではありませんよね。設定はリアルじゃないんだけど、飽くまでリアルな戦車の形を維持して活躍する、そこが人気の秘密のようです。スケールモデルに関しては、40~70代がメインとはいえ、だんだん若い世代にも浸透してきています。
もうひとつの大きな変化としては、お母さんたちの理解力が、とても広がってきています。というのは、お母さん世代にとってミニ四駆、RCカーは「小さいころ、お兄ちゃんがやっていた」「学校で流行っていた」、もっと言うと「自分でも遊んでいた」方がいらっしゃる。模型を楽しむ環境としては、「お母さんが理解してくれる」という点が大きく違ってきています。「遊んだあとは片づけなさい」ぐらいで、そんなにうるさく言われないそうです。
── ミニ四駆に関しては、平日19時半から18歳以上向けのイベントを開催していますね。 半谷 いわば、会社に通っている方たちがお酒を飲む前に遊んでいける“部活の場”ですね。土日にもミニ四駆のイベントを開催しているのですが、サラリーマンからすると「土日にまで新橋に出てきたくない」という方もいらっしゃる(笑)。キャンセル待ちが出るぐらい人気なので、平日夜のミニ四駆のイベントは、もっと回数を増やす予定です。