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アーモダイバー形態が「後ろ半分が切れている」ように見える理由とは……
さて、どうしたものか……。いやいや、「どうしたものか」じゃないでしょ、説明書の指示にしたがって、次は機首を組まないと。このキットは、きれいなクリア樹脂で成型されたキャノピーが魅力なのだ。
▲ まずは、パイロットだ。両手が別パーツになっているので、機首のパーツと緩衝しないように接着角度を調整してやる必要があるが、そういう自分のさじ加減で進められる工程があると、一気にキットへの愛着が増す
▲ 1983年当時たったの300円だったのに、デカールとクリアパーツが付いているのが本当にエライ。ゴージャス。シートに座ったパイロットとキャノピーを接着すると、ギュッと密度感が出て見ごたえがドワッと増す
▲ そして、さっき組み立てた頭部を機種の下側に接着する。「えっ、ここに付くの?」という感じ。ほとんど見えないのに、わざわざ別パーツにしたんだねえ。しかも、アーモソルジャーの流用ではなく、アーモダイバー用に頭を造形してるんだよねいやー、機首ができた。さて、いよいよ足だ。足を組んでしまうと、全パーツが揃ってしまう。なぜか今回は、完成させるのが怖い。でも、勇気をふりしぼって組む。
▲ 足はオーソドックスな構造で、ヒザのブロックを挟むかたちでフトモモ、スネを組んでいく。スネにはつま先とカカトも組み込むが、「重戦機エルガイム」で定着するハイヒール状の足首は、1983年ではまだあちこちにポツポツ見られる程度これで全パーツが揃ったので、機首と手足を胴体にくっつければアーモダイバーが完成するわけだが、これ見てよ。飛行機に足が生えてる。すごいシュール。レギオスって、こういう構造なんだね。
▲ 機首と足だけ付けてみたら、こんな光景が卓上に展開した。このままもう、普通にロボットにすればよくない? わざわざ中間形態にしなくてもいいように思ってしまうのだが、レギオスというメカの秘密がわかったような気がして、ちょっとうれしい上の状態を見て思ったが、人型ロボットのアイデンティティって、要するに頭であって、頭を見えないようにする(代わりにキャノピーのような別のメカのアイコンを目立たせる)ことで人型から遠ざけることができるんだな、と勉強になった。両腕を差し込んで、右手に銃を持たせれば、ついに「レギオス・アーモダイバー」の完成となる。
▲ 右肩に細長いショルダーポッドを接着する場合、背中のフタは不要になる。せっかくなので、フタのパーツも横に置いておいた。びっくりするのは、主翼が脇に垂直に付くこと。翼が水平に開かないところが、ガウォークとの最大の違いだろうか
▲ アーモダイバーは逆関節ではないのだが、足が前後に大きく動くので、なんとなく走っている感じのポーズをつけてみた。この、機体の後ろ半分がバツンと切れている唐突感がアーモダイバーの魅力のような気がするので、不安定なポーズが似合う
素立ちで見ると「なんか、パーツが足りないんじゃない?」と思ってしまうが、レギオスって機体の後ろにトレッドという可変爆撃機が接続するんだよね。トレッドまで含めて、初めてレギオスというメカ独自のコンセプトが完成すると思うので、トレッドもプラモデルで発売されていたらイメージが違っていたような気がする。それができなかったのは、同年に「超時空世紀オーガス」も始まって、そちらのキット化にイマイさんも大変だったから……と推測するしかない。
でも、このちょっと苦しいアーモダイバー形態、「いろいろと事情があってこういう形なったんだよ」「あんまりいじめないでね」と弁明しているようにも見えて、なんとも憎めない。ダックスフンドみたいでかわいいじゃないか。来月は、どんなメカを組もうか? なんか敵メカがいいよね。考えておきます。それじゃ。
(文/廣田恵介)