【インタビュー】内田真礼がダブルA面のニューシングル「ハートビートシティ/いつか雲が晴れたなら」をリリース。「こんな今だから届けたい想いを、素直に歌いました」

2020年11月23日 12:00

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11枚目となるシングル「ハートビートシティ/いつか雲が晴れたなら」を、2020年11月25日にリリースする内田真礼。どちらもkz(livetune)とTAKU INOUEの手によるポップチューンで、洗練されたサウンドが特徴だ。そして歌詞には、いつもとは風景が変わってしまった2020年を意識したワードが散りばめられている。この2曲を内田真礼はどのような想いで歌ったのか?

「ミクロとマクロ」が今回の2曲のテーマです


── 前のシングル「ノーシナリオ」でお話をうかがったのは、今年2月でした。

内田 まだコロナ禍の緊急事態宣言前でしたね。

── その後、いかがでしたか?

内田 大変というか、我慢の日々という感じで、外に出て仕事ができるだけでも、ありがたいことだったんだなって身にしみました。もともと私は、家にこもるタイプじゃないんです。お休みの日も外出するのが好きで、ご飯を食べたりお買い物したり、ふらりと遠出をしてみたりしていたのができなくなって、フラストレーションが溜まりましたね。

── そんな中、7月5日には無観客のオンラインライブ「Hello, ONLINE  contact!」が開催されました。ファンに直接は会えませんが、歌を届けられる機会でしたね。

内田 配信とは言え、ライブを届けることができてよかったなと思いました。ただ、リハーサルまではいつもと変わらない感じだったんですけど、本番のステージに立ってみると全然違う景色でしたね。ステージだけでなくフロアも使ってバンドを配置したので、ステージの上にいるのは私とギター、ベースだけだったんです。それで、私の正面のフロアにマニピュレーターさんがいて、両脇にドラムとキーボードがいて。私は「騎馬戦」って呼んでいたんですけど、メンバー同士が向かい合ったせいで、自分のパフォーマンスをチェックされているような感覚でした。

── お客さんはいないけど、メンバーにずっと見られているというか。

内田 それがなんだか不思議だなあって。でも、やっぱりライブは楽しくて、やりきったときには感極まるものがありました。

── そして、11枚目のシングル「ハートビートシティ/いつか雲が晴れたなら」のリリースが決定しました。リリースは11月25日ということで、内田さんにとっては年内最後のCDということになるんですよね。

内田 はい。今年はあっという間という気がしますね。こんな今だから届けたい想いを、素直に表現した2曲になりました。

── 両A面シングルで、面白いのは「ハートビートシティ」が作詞・作曲をTAKU INOUEさん、編曲をkzさんが担当し、「いつか雲が晴れたなら」は、作詞・作曲がkzさん、編曲がTAKU INOUEさんと、役割が入れ替わっているところです。

内田 そうなんです。真礼チームでミーティングをしているときに、このお2人にそれぞれ楽曲提供をお願いして、アレンジを入れ替えてやっていただいたら面白いよねというアイデアが出て。楽曲ができ上がった今、このアイデアは大正解だったと感じています。

── 描かれている感情や光景は違いますが、音楽的には近いところにある2曲だと感じました。どちらもデジタルサウンドのポップチューンで、キラキラしているんですよね。

内田 かっこよくて洗練された2曲を作っていただけたなと思います。

── 内田さんは、もともとお2人とは面識があったんですか?

内田 はい。ゲーム作品のお仕事で、それぞれご一緒させていただいたことがありました。kzさんは「バトルガール ハイスクール」、TAKUさんは「プリンセスコネクト!」ですね。自分の作品でご一緒するのはこれが初めてになります。今回のレコーディングはお2人ともどちらも来てくださって。

── お2人が揃うと、どんな雰囲気なのでしょうか?

内田 癒やしですね(笑)。お2人ともふんわりとしていて、かわいらしいんです。レコーディング後に、私とkzさんとTAKUさんでインスタライブをやったりして、仲よくなれた気がします!

── 今回の2曲を作るにあたって、歌詞やメロディに関して、内田さんから、要望を出されたりしたんですか?

内田 楽曲の方向性やコンセプトに関しては、冨田(明宏)プロデューサーにお任せしています。冨田さんがお2人に伝えたテーマが「ミクロな曲」「マクロな曲」でした。

── ミクロとマクロ、つまり対称的なテーマを持つ2曲なんですね。

内田 「ハートビートシティ」のほうがミクロで、距離感が近くて、「いつか雲が晴れたなら」はマクロで、もっと広い曲になっています。その2つの視点によって、今の時世を表すことができるんじゃないかというのが、冨田さんの考えでした。

── わかる気がします。身近な人との関係性も、世界との向き合い方も、今までとは違ってしまったのが2020年でした。上がってきた2曲を聴いたときの第一印象はいかがでしたか?

内田 「ハートビートシティ」はデモを聴いた瞬間から好きだなと思って、そのまま完成形になっていっていきました。でも、「いつか雲が晴れたなら」は紆余曲折があって、最初にデモを聴いたときは、「今の私の気持ちとはちょっと違うかな」って思ってしまったんです。「マクロ」がテーマということで、最初は「君がいるから大丈夫、私は前を向ける」みたいな、やさしく寄り添うような歌詞になっていました。今までの私は、前向きでみんなの手をひっぱっていくような曲をたくさん歌ってきたんですけど、コロナ禍もあったうえに、私自身がネガティブというか自分に厳しいモードに入っていて、「私ってダメだなぁ」と考えてしまっていて…。それでみんなで話し合って、もともと最初に録る予定だった「いつか雲が晴れたなら」を後回しにして、「ハートビートシティ」を先にレコーディングして。その間に「いつか雲が晴れたなら」の歌詞を、「〝いつか〟手を取り合おうね」というニュアンスに変えていただきました。

── 今のお話を聞いて、「いつか雲が晴れたなら」というタイトルに納得しました。楽曲の序盤は切なくて、アンニュイな雰囲気が漂っていて、今は雨が降っているけれど、いつか晴れたときには……という想いが表されているんですね。

内田 そうですね。降り続く雨を見つめている描写から始まって、「笑う声を聞けるその日が いつかもわからないまま」と、次に会える日がいつになるかも、わからない感じなんです。それに合わせて、歌い方もポツンポツンとつぶやくような感じを意識しました。でも、サビになると希望が出てきて、世界に対して前向きな気持ちになれる曲になっています。

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