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LAにひとり旅をした時に考えていたことを、歌詞にしました
── その次は、どの曲ですか? 寿 1曲目の「Ambitious map」です。この曲も「I wanted to do」と同じで、前からいただいていた曲でした。最初に聴いた時から「なんだろう、この盛り上がる感じは?」という印象だったんですけど、ドラムで始まったり、最後に笑い声が入っていたりというアレンジがなされて、仕上がりはさらに明るく元気な印象になりました。聴いたら、じっとしていられないと言うか、体が自然に動いてしまう曲で、新しい“寿ロック”にすることができたと思います。
── 作詞はいかがでしたか? 寿 この曲も洋楽のような印象があって、ちょうど去年、LAにひとり旅に行ったので、旅をテーマにした歌詞にしたいなと。LAに行く前の私、旅を楽しんでいる私、旅を終えて帰国した後の私って、どんなことを考えたり感じたりしていたんだろうと思い出しながら、書きました。それに加えて、絶対にライブで盛り上がれる曲になると思ったので、ファンのみなさんが思ってくれている私ってこんな感じじゃないかなという部分も、歌詞に入れていきました。
── 歌詞もサウンドも、寿さんらしさが全面に出ている曲だと思いました。 寿 そう感じていただけるとうれしいです。私の場合ソロデビュー前に、スフィアのステージで「Shiny+」を歌うところから始まっているので、私の音楽活動ではライブの印象が強いと思うんですよね。「Ambitious map」はアルバムのトップを飾る曲で、MVも制作しているので、ファンのみなさんにとってライブのイメージを強く感じてもらえる1曲になっていたらいいなと思います。
── 「Ambitious map」のMVは、どんな映像になりましたか? 寿 いろいろなことに初挑戦していくというのがコンセプトです。作詞も今回が初挑戦ということで、言葉を紡ぐシーンも撮っていただきながら、カラーガード、ダブルタッチ、ドラム、フリースタイルバスケと、いろいろなことにチャレンジしました。実は全部、当日ぶっつけだったので、すごく集中しました。
── それは大変でしたね(笑)。
寿 本番より練習のほうができていたと思うと悔しかったりして、何度もやり直しました。余裕がない分、気性が荒い寿になっていたと思います(笑)。全部OKが出た時は、スタッフさんみんなが「うおー!」という感じで拍手喝采してくれました。
── 体育会系の現場ですね(笑)。 寿 すごく熱い現場でした。もし、メイキング映像を公開する機会があったら、絶対に面白いと思います。
── ここから作詞は折り返しですね。4曲目に書いたのは、どの曲でしょう? 寿 「Sun Shower」です。この曲は王道の“寿ロック”を1曲は入れたいねというところから始まって、この曲が作家デビューになる國廣大悟さんが作曲してくださいました。
── 若いクリエーターの方なんですか? 寿 はい、私より年下の方です。“寿ロック”ももちろん初挑戦ですが、いろいろな要素を詰め込んでくれて。アレンジは、おなじみの川口圭太さんだったので、すごく安心して歌える曲になりました。明るい中に、ちょっぴり切ない印象もあったので、受験シーズンに合わせて、がんばっているみなさんを応援するような歌詞にしたいと思いました。
── 歌詞は瑞々しくて、すごく青春感があります。 寿 “寿ロック”の定番である、みんなの背中を押す歌詞になっていますし、空とか太陽とか、今までモチーフにしてきたワードを散りばめて、私自身にとっても、今までの自分を越える後押しにすることができたんじゃないかなと思います。「笑い泣き心模様」という歌詞があるんですけど、それに合わせて「Sun Shower」(天気雨)という少し季節外れなタイトルではありますが、あえて付けてみました。
── 季節先取りな感じで。 寿 はい、まるで春アニメの主題歌のような(笑)。青春を意識したので、歌詞の主人公の年齢感も、他の曲より下げて書いていきました。
── 「I wanted to do」「Candy Color Pop」「Sun Shower」と続く中盤は、アルバムの中でもっともキラキラ感が高まっていると思いました。 寿 切り取る場所によって、全然印象が違うアルバムになっています。私のイメージとしては、全体通してグラデーションになっているように並べたくて。今はいろいろな聴き方があると思いますが、CDの順番通りに聴いていただくと、耳なじみのいい曲順になっていると思います。爽やかな中盤から、「black hole」「“YES”」という激しい曲に移って、“寿ロック”の深みにハマれるようになっていますので、そこにも注目していただけるとうれしいです(笑)。