【中国オタクのアニメ事情】中国の4月新作アニメの動向、人気作品と共に昨年と同じ方向の規制も?

アキバ総研 | 2016年05月22日 11:00
【中国オタクのアニメ事情】中国の4月新作アニメの動向、人気作品と共に昨年と同じ方向の規制も?

中国オタク事情に関するあれこれを紹介している百元籠羊と申します。

今回は中国の動画サイトで配信されている日本の4月の新作アニメの動向やゴタゴタなどを紹介させていただきます。

 

4月の新作アニメに関しては、配信される作品数が多く、中国のオタク界隈における期待作も含まれていたことから、配信開始前からかなりの盛り上がりとなっていました。そして配信開始後も期待通り、あるいは期待以上だと受け止められる作品や、意外なダークホースだと受け止められている作品が出ているようです。しかし、同時に規制関係のゴタゴタも発生してしまっている模様です。


4月新作、序盤の話題作


4月の新作には中国オタク的に「当たり」な作品が多かったようで、現在もさまざまな作品に関する話題が飛び交っていますが、その中でも頭1つ抜けた人気になっているのが

「坂本ですが?」

だと思われます。

「坂本ですが?」は原作の漫画も中国オタク界隈では評価が高く、近年の日本のギャグ漫画の中では代表的な作品の1つといった扱いでした。アニメ化の発表があった際にも大きな話題になりましたし、4月の新作アニメの中では放映開始前から注目を集める期待作となっていました。

そういった背景もあることから、中国のオタク界隈では「坂本ですが?」のアニメが中国で人気になるだろうという予測はあったそうですが、現在の盛り上がりはその予想を上回るものとのことです。

現在の中国では動画につけるコメントで疑似同期的な一体感を得る、コメントでツッコミを入れながら楽しむというスタイルが若い世代、動画サイトの視聴者の間で一般的になっています。

そしてそのスタイルと相性が良い

「ツッコミ所のあるコメディ系作品」

とでもいうべき作品が人気になりやすい傾向もあるそうで、「坂本ですが?」のアニメはそういった需要に合致した所があり、ライト寄りなオタク層や一般層も巻き込んだ人気になっている面もあるそうです。

このほか、人気に加えて作品に関する話題が活発なのが

「Re:ゼロから始める異世界生活」

でしょうか。

最近の中国のオタク界隈では、いわゆるループ的な要素のある作品が話題になりやすい、評価されやすいといった傾向がありますが、それを差し引いて考えてもかなり良い反応が出ているようです。

中国では「穿越」という、日本で言うところのタイムトラベル、転生系のジャンルが大人気となっていますし、異世界で好き勝手に大活躍するといった方向のストーリーの人気作品も少なくありません。

ですが最近はそういったストーリーに対して食傷気味の人もいるようで、「Re:ゼロ」のお約束な異世界へトリップはしたものの、苦難の展開が続くというストーリーを新鮮に受け止める人も出ているそうです。

 

ちなみに「Re:ゼロ」は日本のネット小説を追っかけている人たちの間では以前から評価の高かった作品で、アニメの出来の良さと中国のオタク界隈に刺さりまくっている状況に、ここぞとばかりに原作ファンの人が布教活動を頑張っているようなところもあるのだとか。

ネタバレに気をつけながらの感想のやり取りや、新規ファンの疑問に対する回答や解説など、「Re:ゼロ」についてはイロイロな方向の話題が飛び交っている模様です。


自主規制した、或いは上から怒られた?作品


4月の新作アニメは配信開始前後の盛り上がりに関しては順調と言えますが、配信状況、規制関係においては残念ながら順調とは言えない状況になっています。

 

まず、「ハイスクール・フリート」が第1話の配信が行われた後に、配信中止となって消えてしまった模様です。

中国のオタク界隈では「ハイスクール・フリート」は大日本帝国海軍関係を意識した艦船の名称や自衛隊とのタイアップなどが問題と見なされたのではという見方や、作中のストーリー展開をミリタリージャンルでやってしまうのは「敏感」な要素に触れてしまうからなのではといった見方も出ているようですが、配信側からは配信中止の理由についての説明はないままです。

 

しかし、1月には「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」の第2シーズンが複数の動画サイトで配信されていますし、なぜこの作品が配信中止となったのかについて首を傾げる人が中国でも出ているようです。

 

現在の中国では軍事関係、特に現実との関係が意識されるものが「敏感な話題」になることも少なくありませんし、この辺りの微妙な空気に関する反応は人それぞれな所もありますから、現地の人にとっても規制の基準についてはハッキリしない部分が少なくない模様です。

 

そしてこのコラムを書いている5月中旬の時点においても混乱の中にあるのが「甲鉄城のカバネリ」です。

「甲鉄城のカバネリ」は4月の26日から27日にかけて、やはり特別な説明も無く各動画サイトで次々と配信中止となっていった模様です。またその後、5月11日になって中国国内の公式アカウントから「カバネリ復活」の一報があり、12日に配信が再開されたものの、数時間でまた配信中止になり、一連の復活関係のアナウンスも消えるといった事件も起こっています。

 

この配信中止の件に関して、当初は熊本地震の影響により日本で最新話の放映を見合わせていた際の混乱時に、中国の動画サイト経由で最新話が流出してしまった件によるものではないかという見方もあったそうです。

実際、中国では過去に「中二病でも恋がしたい!戀」が、原因は不明ですが日本での放映前に配信されてしまった後に配信中止となってしまった事件なども起こっています。

 

ですがその後、「甲鉄城のカバネリ」を配信しているすべてのサイトが作品を下げ、

 「上の方から名指しで怒られた」

といった未確認情報も出回るなどしているそうで、現在は

「中国の管理監督部門による規制の対象となってしまったのではないか」

「暴力や血なまぐさい描写が問題視されたのでは」

といった見方が広まっている模様です。

 

アニメの暴力や流血描写に対する規制に関してはこれまでにも行われていましたが、配信中の新作が規制を受けるというのは、中国における日本の新作アニメ配信では珍しいケースではないかと思われます。

 

「甲鉄城のカバネリ」は過去に中国で大人気となった作品に携わったスタッフが揃っており配信開始前から4月屈指の人気作品に、オタクだけでなく一般層にも及ぶ人気になるのではないかと期待されていました。

また中国語の公式サイトも開設され、中国語公式アカウントによる広報も積極的に行われるなど、これまで中国国内で正規に配信されていた新作アニメとは違う、力の入った宣伝が行われています。

それだけにこの突然の規制とその後に起こった上げて落とすような状況に、中国のファンはガックリ来てしまっているそうです。

 

以上のように4月の新作アニメに関して中国では結構な盛り上がりとなっているものの、同時に結構なゴタゴタも発生しています。4月の新作アニメもやはり何事もなくとはいかないようですね。

 

 

(文/百元籠羊)

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