旧キットの金型改修で爆誕した1/144ザク・マリナーを組み立てたら、「機動戦士ガンダムZZ」の混沌ワールドに溺れかけた!【80年代B級アニメプラモ博物誌第20回】

2022年03月26日 11:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

「この連載、半年に1度はガンプラを投入しないと、本当に誰にも読んでもらえなくなるのでは?」と、いつものように担当編集氏に不安を訴えたところ、「それはわかるんですけど、廣田さんの持ってくるガンプラって『Z』か『ZZ』ばかりですよね……」との鋭い指摘を受けた。
「機動戦士Zガンダム」(1985年)~「機動戦士ガンダムZZ」(1986年)の時代って、模型雑誌は熱心に読んでいたけど、大学生だったし「もうガンプラじゃねえだろ?」という覚めた気持ちだったので、いま作ると新鮮なんだよね。なので、今回は「ZZ」に出てきた「ザク・マリナー」です。

▲ 初代ガンプラのフォーマットを受け継いで、あいかわらず無名のパイロットが印刷されている。この機体、「機動戦士ガンダムUC」にも出て来たみたいだけど、「マリン・ハイザック」とどう役割が違うのか、今ひとつ存在意義のわからないモビルスーツだよね

で、このキットの面白いところは1983年に発売されたMSVシリーズの第1弾、「MS-06RザクII」の金型を改修して新しいキットにしている点。これは、06Rを設計した村松正敏さんから直接聞いた話で、ランナーを足しただけではなく金型を改造したとのこと。村松さんと言えば、前に取り上げたサイコガンダム(https://akiba-souken.com/article/53827/)も村松さんの設計とのこと。この情報もご本人の自己申告なので、間違いないよ!

▲ この青いランナーは、ザク・マリナーのために新しく作られたもの。左上のタグに「1/144ザクマリナー」(ナカグロなし)との表記が見える

▲ ヤバいのが、この緑色のランナー。本来は06Rの複雑なスネの彫られていた部分に、ザク・マリナーの肩パーツが新しく彫られている。胴体のパーツは部分的に改修されているが、06Rの肩につく板状のシールドとトゲのついたアーマーが丸ごと残っている

▲ この細長いランナーは、ほとんど06Rのまま。06Rでしか使わないバーニア周辺の小さなフィン類が、たくさん残っている。「1/144ザク06R」と彫られていたタグは、きれいになくなっている。プラが流れないよう、溶接してせき止めると聞いた

面白いよねえ。ランナーを増やしてバリエーションを作ってしまう発想がスケールモデルっぽい。同じように旧キットの金型改修を前提にデザインされたモビルスーツは「ドワッジ」、「ディザートザク」、「アイザック」、「リゲルグ」、「ガズアル」と「ガズエル」だっけ。金型の改修ってそれなりに面倒だそうだけど、ちゃんとコスト節約になったんだろうか? その辺は、どんぶり勘定だったのかな。
でも、いいんですよ。プラモデルなんて、どんぶり勘定で。アバウトに行きましょうや、アバウトに! なので、ニッパーと接着剤だけで、今日も適当に! 気軽に! 素組みしますよ!

画像一覧

関連作品

機動戦士ガンダムZZ

機動戦士ガンダムZZ

放送日: 1986年3月1日~1987年1月31日   制作会社: サンライズ
キャスト: 矢尾一樹、岡本麻弥、森しん、塩屋浩三、原えりこ、菊池正美、松井菜桜子、鈴置洋孝、榊原良子、堀内賢雄、門間葉月、カシワクラツトム、本多知恵子
(C) 創通・サンライズ

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。

関連記事