【インタビュー】夏らしく、爽やかに！　石原夏織が2ndアルバム「Water Drop」をリリース！

「TEMPEST」は、歌手としての私を広く知っていただけた曲だと思っています

── 7曲目は「キミしきる」。変わったタイトルの曲で、作詞はやなぎなぎさんです。リトルシング」や「Crispy love」と同じようにラブソングにくくることができますが、自分の気持ちを歌った2曲に対して、こちらは相手の気持ちを思いやる歌詞になっていますね。

石原　大切な人に向けて、そのままのキミでいてね、というメッセージをこめた曲になりました。まず、石川慧さんが書いてくださったメロディがあって、どなたに歌詞を書いていただくのがいいかなと考えたとき、やなぎなぎさんが思い浮かびました。いただいた歌詞は、冒頭のフレーズから私の想像を超えていて、さすが、やなぎなぎさんだなって。独特の世界観があって、ワードチョイスがほかの方とはひと味違うんです。もともと知ってはいたんですけど、いざ、自分の曲としていただくと、やなぎなぎさんの魅力を改めて実感しました。

── たしかに、「キミのかたちは　四角いかな　丸いかな　それとも想像できない　新しいかたちかな」という冒頭からして、やなぎなぎさんならではの世界に引きこまれました。

石原　そのままのキミでいて、というこちらからお願いしたテーマが、こんな歌詞になるなんて、と感動しました。個性という言葉を使わずに、「かたち」という言葉で表現されているのが素敵です。

── タイトルには、どんな意味が込められているんですか？

石原　「キミ」と「降りしきる」をかけ合わせた造語なんです。「だからそのままのキミでいて」というサビを別の言葉に置き換えたもので、私には絶対に思いつかない印象的なタイトルだなと思いました。

── これは教えていただかないとわからないですね。続く8曲目は、ダンサブルな「Diorama-Drama」。一転して、大人っぽい曲になっています。

石原　もともとは、今まで歌ってきたようなダンサブルな曲を今回のアルバムにもと思って候補曲を探したんですけど、この曲を聴いたとき、今までにはないタイプで「これを歌ってみたい！」と思って、私からお願いして採用していただきました。

── R&Bテイストのクールで都会的な楽曲で、藤林聖子さんの強めな女性を描いた歌詞が見事にハマっています。

石原　はい、凜とした女性の歌で、私が普段使わないようなかっこいい言葉がたくさん入っています。最初に意図した通り、違う自分を表現することができました。

── レコーディングはいかがでしたか？

石原　冒頭の英語詞の部分は、こんなに長いフレーズの英語詞を歌ったのは初めてで、難しかったです。作曲者のひとりである中村歩さんのディレクションで（作曲は中村歩・TETTA）、イントネーションやリズム感を細かく指示していただきながら、雰囲気作りにこだわって歌いました。

── 9曲目は3rdシングルの「TEMPEST」。TVアニメ「魔王様、リトライ！」のオープニングテーマです。こちらは石原さんの王道とも言える、アグレッシブなダンスナンバーですね。

石原　この曲は、歌手としての私を広く知っていただいた曲だと感じています。アニサマやANIMAX MUSIXで披露させていただいたときは、初めて聴いてくださった方も多かったはずなのに、このシングルをリリースしたときのインタビューで、「高まる曲です」ということをよく言っていたんですけど、それが現実になった瞬間を目の当たりにして、本当に感激しました。私自身、歌うとものすごくテンションが上がって、別人格になれる曲です。

── アニメファンなら誰もが高まる楽曲だと思います。

石原　ありがとうございます（笑）。これからも、何度もライブで歌っていきたい曲です。