アニメ「絆のアリル」ユニットインタビュー第4回! 「PathTLive」日原あゆみ(ミラク)×川口莉奈(クオン)×貫井柚佳(ノエル)×小玉ひかり(クリス)×塙有咲(リズ)スペシャル対談【PR】

2024年02月20日 18:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

アニメ「絆のアリル」のセカンドシーズンが、2023年12月に最終話を迎えた

セカンドシーズンでは、ファーストシーズンで結成までのストーリーが描かれたユニット「PathTLive」に加え、新たに「BRT5」「VICONIC」「3DM8」のメンバーが登場。ユニットバトルで行われるバーチャルグリッドアワード、ADENシード本選はどうなるのか、そのストーリーとともに、各ユニットの楽曲やMVのようなライブ、ユニット横断のコラボ曲も注目を集めた。最終話となる第24話は、映像の迫力も相まって引き込まれた人が多かったのではないだろうか。

 

アキバ総研では2024年3月8日に開催が決定したアリズXRライブ(https://kizunanoallele.com/?post_type=news&p=1141)を記念して、各ユニットにインタビューを実施。第4回となる今回は、「PathTLive(パストライブ)」の日原あゆみさん(ミラク)、川口莉奈さん(クオン)、貫井柚佳さん(ノエル)、小玉ひかりさん(クリス)、塙有咲さん(リズ)にお話をうかがった。

 

 

セカンドシーズンで印象深かったシーンは……?

 

――セカンドシーズンも最終話を迎えました。まずは「絆のアリル」セカンドシーズンをご覧になった感想をお聞かせください。

 

日原 ファーストシーズンがPathTLiveにフォーカスを当てた内容だったのに対して、セカンドシーズンは15人のいろいろなからみが見られて、にぎやかで楽しかったのが第一印象です。ほかのユニットのパフォーマンスやコラボもあって、見応えがありましたね。

 

川口 そうですね。ファーストシーズンはPathTLiveが5人揃ってスタートラインに立つまでの物語を描いていました。でも、セカンドシーズンに入ってからは、目指す場所は同じでもそれぞれの考えのもと各々試行錯誤する様子や、ファーストシーズンでは描かれなかったほかのユニットの登場もあり、かなりスピード感のある見応え抜群な展開になっているなと思います。個人的には、「クオンはバーチャル世界のよさをしっかり使いこなしている!(笑)」と思っているので、そのへんにもぜひ注目していただけたら嬉しいです。

 

小玉 アリルズプロジェクト(主にYouTubeで活動しているAlleles Project/以下、アリルズ)から追ってくださっている方は、15人のキャラクターのからみ合いは待望だったと思います。楽曲も毎週のようにすごくクオリティの高いMVが流れましたし。曲の幅広さも魅力だと思っているので、15人いることによってジャンルレスのようにさまざまな魅力が出ていて素敵だなと思いました。

 

 ファーストシーズンで掘り下げていただいたPathTLiveのさらに深いところや、ほかのユニットと関わったからこそ出てきた一面がすごく繊細に描かれていましたよね。キャラクターにさらに人間らしさがのったといいますか、夢に向かう葛藤や自分ができること、できないことへの気持ちがリアルで、とても共感できました。話の流れは知っていたのに、私も視聴者と一緒に物語を楽しんでいましたね。

 

貫井 もう全部言ってくれた通りです! いろんなキャラクターや楽曲、MVがたくさん登場して、毎週いろんな世界が見られて。可能性が無限大に広がっていくのを感じました。アフレコのときにはまだ音源がのっていなかった楽曲があったので、オンエアで初めて聴けて、私もいち視聴者としてすごく楽しかったです。この2人がコラボするとこんな曲ができあがるんだ! などと毎週わくわくしながら見ていました。

 

日原あゆみさん

 

――その中で、特に印象的だったシーンやセリフをあげるならどこでしょうか?

 

日原 一番思い浮かぶのは第20話で、キズナアイちゃんとミラクが話すシーンです。ミラクの悩みをアイちゃんが聞いて、「いつまでもサナギじゃいられないよね」といったことをやさしく言ってくれるシーンが好きで。憧れの存在にアドバイスをもらう感動的なシーンでもあるし、視聴者もアイちゃんに背中を押してもらったと感じる熱いシーンになったと思います。私自身もアフレコで台本と向き合いながら、「今、私はアイちゃんとしゃべっている」と感じて、すごく印象に残っています。

 

小玉 アイちゃんに憧れてバーチャルアーティストを目指しているミラクにとって、やっぱりすごく特別ですよね。

 

 直接的な言葉だけじゃなくて、アイちゃんの姿や行動、頑張りから、ミラクがメッセージを受け取っているのも素敵ですよね。それって、現実世界に生きている私たちやアイちゃんのファンの皆さんが、アイちゃんの動画やライブ映像から元気をもらうのとリンクしているのかなって思えます。

 

貫井 やっぱりアイちゃんは最強!

 

川口 最強だよね。私は第14話です。第14話は、クオンが自分の決意をミラクに打ち明ける回なのですが、それを聞いてミラクは混乱してしまうんです。でも、クオン自身もそれはきっと想定していたことだと思いますし、それでもミラクに「知ってほしかった」と打ち明ける道を選ぶんですよね。このシーンは展開としてももちろん印象的ですし、役者としても、アフレコの際カット毎で声を切り替えるのが難しくて、緊張したのを覚えています。

 



小玉 私が特に印象に残っているのは、「バナナ鬼」(第17話)ですね。クリスも参加したかったなって(笑)。

 

日原 めちゃめちゃわかる。

 

小玉 それぞれの個性もすごく出ていたし、こんなアクティブなシーンはファーストシーズンではなかったから、もしクリスが参加していたらどんな感じだったのかな? と勝手に想像しながら楽しく見ていました。

あと、ソフィアに対するクリスの威嚇シーンも個人的にお気に入りです。そんなシーンを「絆のアリル」で見られるとは思わなかったので、すごく楽しかったです。

 

貫井 いろんなクリスが見られて、本当にかわいかった!

 

 

 私は第18話かな。なんでもできて完璧な子だと思っていたリズが、ここで初めて敗北をするんですけど、彼女にとって“できない”って体験は初めてだったと思うんです。敗北後にまるまるエリアで「悔しい〜!!」って叫ぶところは、アフレコでもめちゃめちゃ感情を入れて頑張りました。私は逆に悔しい気持ちを経験することも多かったので、最初は“悔しい気持ちがわからない”リズのことがちょっとわからなかったんです。でも、こういう一面があるとわかって、さらに親近感が湧きましたね。

ほかのキャラクターのところでは、家族のことで悩んでいたノエルが、家族に対する気持ちを込めた曲を歌うシーン(第16話)も印象的でした。歌う前に気持ちを語るときの「私は今の私が結構好きで気に入っています」ってセリフがすごく好きなんです。できないことがあっても、今の自分を認めるのはすごく大事なことなんだなって、自分自身に重ねて思いました。

 

貫井 私もそこのノエルのセリフが大好きです。自分のことを認めてあげる、褒めてあげるってすごく難しいんですよね。私も、少しでも好きな自分になりたくて日々葛藤しながら失敗しながら前に進めるようにと過ごしていますが、やっぱり周りと比べてしまって、少しでもマイナスな気持ちを覚えるとそのまま落ちてしまうところがあるので……。

ノエルはたくさん悩んで悩んで、少しずつ変わっていって、その先で「今」の自分を好きだと言えるようになりました。それって、それまでの積み重ねが支えているところもあると思うし、大切なライバルや友達からもらったものでさらにパワーアップしたんだと思います。弱さも強さもしっかり見つめて、まるごと愛してあげられるようになったノエルは、最高に憧れです。そしてなによりそこのシーンのノエルの笑顔はとびっきりにかわいい。世界一かわいいです!

 

川口莉奈さん

 

告白のようなシーンや意外な組み合わせも

 

――ほかのユニットメンバーとのからみでいえば、ミラクとニスカ(CV.松岡侑李)のやり取りは率直にどう思いましたか?

 

日原 ニスカのコラボの誘い方が、いち視聴者として「え?(キュン♡)」って思いました(笑)。

 

小玉 あれはちょっとドキッとしたよね。

 

 うん。

 

貫井 ニスカにしかできない立ち居振る舞いだよね。

 

川口 あんなのずるいよね! でも、クオンも人のこと言えないんだよなぁ(笑)。

 

日原 そうなんですよ。先輩(クオンのリアル世界での姿)もそうだし、ニスカもそうだし、「みんな私のこと好きやん!」って思いながら見ていました(笑)。

でも、あれはニスカにしかできない誘い方だと思うんですよ。ボートのシーンでは告白みたいなセリフを言うし、コラボを誘うときも「僕が先に予約してるんだ」って。台本を見たときに、私もミラクと同じように「え?」ってなっちゃいました。ちょっとニスカはずるいやつだなって思います(笑)。

 

 

塙 ボートのシーンは、私もアフレコ時間が一緒だったんですよ。私は別ブースで音だけ聞いていたんですが、「ええっ!?」となった思い出があります(笑)。

 

日原 完全に少女漫画のやり取りですよね。

 

小玉 ラブロマンスが始まりそうでした。

 

貫井 すごかった……!

  

貫井柚佳さん

 

――しかも、そこまで言っておいて、言い方はあれですけど結局は元のさやに戻った感じでしたからね。この流れでコラボ曲のこともお聞きしますが、そんなニスカとミラクのコラボ曲「Tell me,Sympathy」はどうでしたか?

 

日原 ニスカの声も入って完成した状態で聴いたときに、「ニスカとミラクはめっちゃ相性いい!」と思いました。正直、最初はニスカの低音とミラクの元気な感じが、この格好いい曲とどう交わるのか想像がつかなかったんです。でも、すごくピッタリでしっくりきたというか、なんかいいなって。

レコーディングは、ミラクで格好いい曲を歌うのが新鮮でしたね。ファーストシーズンのエンディング曲「寄花-Yosuga-」をミラクで歌ったことはありましたが、こういう格好いい曲はあまりなかったので、歌えて嬉しかったです。

 

――ミラクはサラ(CV.夏目妃菜)ともコラボして「未完成Fate」を歌います。

 

日原 ミラクがコラボした中では一番意外な組み合わせでした。「ゲーム(バナナ鬼)の流れで組むこともあるんだ!?」とビックリしましたし、性格的にサラはツンツンしていてミラクのことを相手にしていないと思っていたのにコラボしてくれて。演じている私としては、「あんなに格好いいサラと私(ミラク)なんかが組んじゃっていいのかな?」みたいなちょっと変な気持ちでしたね。

 

 サラはゾーイを誘いたかったのに、ゾーイがジュアに取られちゃって、「じゃあこの子で」って間違えてミラクの手を取ったときのミラクがかわいかったです。

 

日原 そういう流れでもなければ組むことはなさそうだったので、状況に感謝ですね。それも含めて貴重なコラボでした。

 

川口 私も、ここが組み合わさるんだ〜、と思いましたね。

  

 

それぞれの曲の印象や自身の解釈、レコーディング裏話を明かす

 

――物語的には前後しますが、第15話でミラクとクリスがコラボした「HEART’s AURORA」はいかがでしたか?

 

小玉 第15話はクリスを掘り下げていただいた回で、自分にできることはなにかと考えたクリスがミラクを誘って、クリス自身が書いた曲でコラボしました。私もシンガーソングライターとして活動しているので、クリスが書いた曲を歌うのがすごく嬉しかったですね。

曲はあまり歌ったことのないジャンルといいますか、音程も「そこに行くんだ」みたいな感じだったので、覚えるのは少し苦労しました。でも、ミラクとクリスのかけ合いの部分がすごく素敵ですし、透明感のある仕上がりになっていて、とてもお気に入りの曲です。

 

日原 ミラクとクリスは声の相性的にもキャラクターの相性的にも、絶対にいいものになると思っていたんです。曲は新鮮な感じがあって、クリスのどことなくつかめない不思議な感じもすごく表れていると感じました。それに、「ミラクと歌うならこういう曲」として作ったわけだから、(描かれているのが)きっとクリスにとっては色鮮やかな世界でもあるんだろうなって伝わってきましたね。

  

――クリスの曲作りに関しては、シンガーソングライター目線として小玉さんはどう感じましたか?

 

小玉 クリスは言葉を大事にしているのと同じように、私も曲を作るときは歌詞から書くことが多いんです。リンクしていると感じて嬉しかったですね。あと、クリスが制作しているときのデスクが格好よくてうらやましいです(笑)。私もあんなデスクで制作できるようにがんばろうって思いました。

  

――そして、リズはソフィアとコラボして「Fake out」を歌います。そこに至るシーンも含めて、楽曲の印象をお聞かせください。

 

 楽曲をいただいたのは第18話の台本をいただくより前だったので、リズとソフィアがどういう形で関わるのか全然想像できなくて驚きました。聴いてみたらリズムがすごく変則的というか、今まで歌ったことのないサビのメロディが新鮮でした。でも、Aメロ、Bメロは2人がお互いのパフォーマンスを出していき、それがサビでひとつになる……天才型でなんでもできちゃう2人が各々のパフォーマンスをぶつけて、最後(サビ)で一緒に歌う流れにすごく納得したんですよ。

個人的な想像なのですが、第16話でリズがノエルを呼び出して曲を聴いてもらったじゃないですか。そこでノエルは「メロディラインが印象的ね。あとはサビに入る前に転調してもいいんじゃないかな」と言っていたので、もしかしたらこの曲はリズが作ったのかもしれないと思っています。

レコーディングは、ここはもう少し上げて歌おう、下げて歌おう、ウィスパーなセリフっぽく声を入れよう、などと相談しながらやりました。仮歌の段階でも格好いい曲だと思ったんですけど、ファイナルミックスを聴いたらめちゃくちゃ格好よく仕上がっていたんです。それがどういう風にアニメで使われるのかと思っていたら、まさかのリズが負けてコラボする流れでしたね(笑)。

 

小玉ひかりさん

 

ミラクの成長も感じたソロ曲「Link to heart」

 

――コラボ曲だけでなく、ソロ曲も印象的でした。まずは、第16話でノエルが披露した「Soleil」はいかがでしたか?

 

貫井 ファーストシーズンのときから「ノエルにはもうひとつ壁を乗り越えてもらうから」と駒屋監督がおっしゃっていたので、どんなことが起きるんだろう!? と、とてもドキドキそわそわしていました。さっきのお話でも出た「私は今の私が結構好きで気に入っています」のセリフは第16話で描かれるのですが、ノエルがより人間らしく悩んで葛藤するお話で、私自身大好きなお話です。駒屋監督もとてもこだわっている回だとおっしゃっていて、アフレコもじっくり取り組ませていただいたのを覚えています。

そして、自分自身の心を家族に届けようと作った「Soleil」の歌詞をみて楽曲を聴いたときは、「あぁ、またひとつ強くかっこいいノエルになったんだな」と、本当に愛しいなぁと思いました。自分の心って実は1番理解するのが難しいなと私は思うところがあって、それを言葉にして、ましてや家族にみせるなんてすごく照れくさいですよね。でも、ノエルはそこも全てさらけ出して、「もっと自分の目指すその先に行きたい」という覚悟で歌ったと思ったので、レコーディングは特に気合を入れて時間をかけて録っていただきました。すごくしっとりした穏やかな曲調ですけど、その中に確かな想いがあるし、ノエルの心の力強さが込められていて、その色をどうやってのせていこうか試行錯誤したのを覚えています。ぜひいつかフルバージョンで聴いていただきたいです! ノエルにしか歌えない歌なので、その想いが届いてくれたら嬉しいです。

  

――ミラクのソロ曲「Link to heart」に関しては、MVの映像も含めての感想をお聞かせください。

 

日原 話の流れ、映像、楽曲……全部が完璧だったと思います。悩んでいるときに憧れの存在であるアイちゃんからの言葉があって、なかよしの友人(クリス)の助けで曲を披露するという流れが、まず完璧ですよね。曲の内容も、ミラクの言葉をもとにクリスが書いてくれたこともあって、すごくミラクの今を表していて。

曲も映像もとにかくかわいくてキラキラで、夢を見ている女の子そのものであり、ミラクが実現させたかった“一緒に活動したいと思われるアーティスト”になれているじゃん! と彼女の成長を感じながら見ていました。私自身もそういう人でありたいですし、この曲も大好きでよく聴いています。

 

小玉 YouTubeに公開されているMVのコメントに書かれていた「正真正銘の主人公」との言葉に、私も共感したんですよ。いろいろ悩んだ末にたどり着いたすごくキラキラな世界を歩きながら、かわいい表情も大人っぽい表情も見せているミラクはファーストシーズンからの成長を感じましたし、映像のクオリティも高すぎて何回も見ちゃいます。

 

 

貫井 本当に「正真正銘の主人公でヒロイン」だと思います。オンエアで初めて楽曲もMVも見たので、「ミラクあなた……!」ってまるでノエルみたいな気持ちになりながら見ていました(笑)。応援したくなるのに、どこか引っ張っていってくれそうな魅力があって、目が離せませんでしたね。ノエルが古参アピールしたくなる気持ちがとてもわかります(笑)。

 

 曲もMVも、ミラクのひとつひとつが全部かわいいですよね。ミラクは“歌やダンスをあまりやったことのない普通の女の子がバーチャルアーティストを目指す”って流れだと思うんです。映像のクオリティを差し引いても、ミラクの表情や動きのレベルがめちゃめちゃ上がっていて。いろいろあったけど、ずっと夢に向かってがんばってきたからこそのパフォーマンスだと思えてグッときました。

  

塙有咲さん

 

「mirAI wave!」から「Perfect World!!」へ、繋がりを感じるオープニング

 

――PathTLiveで歌った楽曲についてもお聞きします。まずは、ファーストシーズンのオープニングテーマ「mirAI wave!」。この曲の印象はいかがですか?

 

日原 「mirAI wave!」は始まりの曲としてアリルズでもたぶん一番歌ってきましたし、このコンテンツには欠かせない楽曲だなって思います。すごく元気でキラキラで、ダンスも飛び跳ねる感じで。聴くだけでファーストシーズンやアリルズでの思い出……いろいろなことを思い出せる、すごく思い入れの深い曲ですね。

 



小玉 アリルズとして実際に自分たちも歌って踊っていましたし、アニメとアリルズのトータルでみても、PathTLiveといえばこの曲になるんじゃないかなって思います。未来に向かって歌っているのはいつ聴いても気持ちがいいし、オープニングとしても最高な曲です。でも、踊りすぎて、曲を聴くと思わず体が動いちゃうよね?(笑)

 

日原 わかります。

 

貫井 わかりすぎる!

 

川口 ね、そうなんだよね。身体動いちゃうよね。「mirAI wave!」はやっぱり印象深いです。それこそ披露させていただく場が多かったからこそ、さまざまな形の「mirAI wave!」があったと思いますし、もっといろいろな可能性も秘めているなと感じます。

 

小玉 そのぐらい、私たちにとっては大事な1曲ですね。

 

 仮歌を初めて聴いたときの、あのブワッとした感覚が、私はいまでも忘れられないです。元気でキラキラしているけど、ただ夢に向かうだけじゃなくて、夢に向かうときの葛藤みたいなものも歌詞に入っていて。私たちがこの曲を歌っていいんですか? って気持ちになりましたね。

アリルズではほかの子たちもこの曲を歌っていて、私たち5人とはまた違った解釈といいますか違った歌い方をしていますので、いろいろ楽しんでいただけると思います。私もそれを見てすごく勉強になりました。

 

貫井 この曲は、〈どこまでもいこう〉から始まる、最高のオープニングだなって思います。冒頭からこの物語のきらめきを味わえますよね。2番の最初がノエルのパートなんですけど、〈あああ!!!!ってさ〉と少しセリフっぽくなっていて、そこが個人的にノエルらしさをたっぷり込めたくなる好きなフレーズです。アリルズプロジェクトではもう何度も生歌で披露してきましたから、いろんな〈あああ!!!!〉を込めました。だって、びっくりマークが4つもついているんですよ。(笑)でもそこも、ほかのメンバーが歌うとそれぞれ違う〈あああ!!!!〉があって、すごく面白いなぁと思いました。 

 

――セカンドシーズンのオープニングテーマ「Perfect World!!」もPathTLiveらしい曲ですね。

 

日原 「mirAI wave!」も最高のオープニングでしたけど、「Perfect World!!」はさらに成長した楽曲になっていると感じてグッときました。どちらもすごくいい曲に出会えたなって思います。

ミラクのパートで〈不可能なことなんてないと 証明しようよ 一緒に〉とあるのですが、ミラクが〈一緒に〉と言っているのが印象的で。「mirAI wave!」は自分たちが進んでいくぞ! という感じに歌っているのに対して、「Perfect World!!」はみんなで一緒に! とより繋がりを意識した楽曲になっている気がします。

 



小玉 それに、ちょっと大人っぽくなった気もしますね。本当に元気いっぱいだった「mirAI wave!」よりも「Perfect World!!」は裏声の抜き方とか音楽的にも大人っぽさがあって。でも、PathTLiveらしい元気さは残っている素敵な楽曲だと思いました。歌詞も繋がっていることが前提というか、PathTLiveの絆が深まったうえでできている楽曲なのかなと感じて、この曲も大好きです。

 

川口 PathTLiveの5人、そしてセカンドシーズンで新たに登場したメンバーを含めた15人全員のそれぞれの努力の結晶を歌にした感じといいますか。ただ前を向くだけじゃなくて、その先をみんなで証明していこうよ、みたいな。私も日原さんがあげてくれた〈不可能なことなんてないと 証明しようよ 一緒に〉の部分の歌詞が特に大好きです。勇気がわいてきて、本当に何でもできる! って思えてくるんですよね。

 

 私も「mirAI wave!」と「Perfect World!!」はすごく繋がっているなと感じました。2曲とも元気で明るくて、夢に向かってがんばる勇気や力をもらえる楽曲、というところは共通していますが、それぞれが物語にもリンクしていて、どちらもめちゃくちゃいい曲ですよね。

細かいところを言えば、「Perfect World!!」のラスサビで、4人が歌っている後ろでミラクが違うフレーズを歌っているところが大好きです。

 

小玉 私もめっちゃ好き!

 

貫井 好き!

 

川口 すごくわかる。何というか、こういう言葉で簡単に片付けるのもあれだけど、エモいよね!(笑)

 

 アニメのオープニングだと聴けないところなので、ぜひフルで聴いていただいて、この部分の良さを感じてほしいです。直前の間奏もめちゃくちゃ素敵ですから、流れで聴いていただくと、さらによさがわかると思います。

 

日原 私も好きなところなので、そこをあげてくれて嬉しいです。歌っていて気持ちがよかったですし、みんなに背中を預けた状態で飛びながら歌っているイメージでした。

 

貫井 歌が与えるもの、伝えてくれるもの、って本当にすごいなって思いますね。オープニングだと1分半くらい、フルでも5分くらい……それだけの時間でこれだけいろんなワクワクだったりドキドキだったり、心に栄養を与えてくれる。素敵な楽曲に出会えて幸せです!

 

 

「SHININGi」や「KIZUNA」はみんなの絆を感じられるエモーショナルな楽曲

 

――ファーストシーズンのラストに披露した「SHININGi」も重要な1曲です。5人がそれぞれの歌詞のソロ曲を歌って、最後に合わさるのも印象的でした。

 

日原 「SHININGi」はキャストオーディションのときに歌った曲なので、そういう意味でもすごく思い出に残っています。それぞれが考えた歌詞にはすごく個性が出ていて、みんながなにを重要視しているのかがわかりますよね。でも、それを1曲にまとめると、なぜだか一緒のことを歌っているというか、向かう先が一緒だと感じられる不思議な楽曲で。それぞれの思いも、5人が一緒の思いで進んでいくのも感じられる、すごくエモーショナルな楽曲だと思います。

 

川口 オーディションのときに歌ったのが懐かしいよね。付き合いが長い分、身体に染み込んでいるなぁという感覚は一番強い楽曲だなって思います。この曲ってそれこそオーディションのときの歌詞が今とは全然違いましたし、作中に登場した5人それぞれのバージョンの歌詞もあるんですが、本当にどんな詞をあてはめてもハマるというか。そんなに技巧的なメロディラインかと言われたら、どっちかというとシンプルだなと思うんですよ。だからこそハマるのかな。不思議だなって思います。それが全部集まってひとつの「SHININGi」が完成するのは、とても素敵ですよね。

 

小玉 オーディションのときは歌詞が違うバージョンでしたけど、思い返してみると本当に付き合いが長いですよね。5人それぞれが書いた歌詞が繋がるのは、パズルのピースがはまっていくみたいで、こういう音楽の作り方もあるんだって感動しました。繋がっていく絆を感じられるのが素晴らしいです。

 

 最初に楽曲をいただいたとき、メロディが一緒なのに歌詞が2種類送られてきたんですよ。しかも特に説明もなく(笑)。なので、「どういうことだ?」と考えるところから始まりました。歌詞をよく見てみると、ソロ曲のこの部分が「SHININGi」で使われているから、もしかして!? となりましたね。おそらく、みんなも察したと思います。

曲の印象としては、ソロではそれぞれの気持ちを込めて書いているはずなのに、1曲にすると繋がっているのは私もすごいと感じました。バラバラに違う方向を見ていた5人が、ミラクと出会って同じ方向を向いて……という作品とも繋がっている楽曲なんだなって。

 

貫井 1番付き合いが長い楽曲な分、早く皆さんに聴いていただきたい! とそわそわしながらオンエアを待っていました。そして、お話ともリンクして5人の姿と一緒に流れたときに、さらに心に響く楽曲になったなぁと感動しました。なにかをがむしゃらにがんばる子たちって本当に素敵ですよね。PathTLiveとしての始まりの曲なので、とても思い出深い大切な曲です。

 

――そして、最終話では新曲「KIZUNA」を披露しました。

 

日原 最後はやっぱりこのことを歌うんだ、って感じでしたね。彼女たちの成長もそうだし、アニメ全体の流れとしても最後に「KIZUNA」を持ってくるのは本当に熱いです。

 

川口 みんなの今までの努力が形になった感じですよね。

 

 そうなんですよ。「SHININGi」みたいに、それぞれが歌詞を作って繋ぎ合わせる形になっていて。PathTLiveの5人それぞれの気持ちを込めた歌詞になっているところは、注目して聴いてもらいたいです。

 

小玉 PathTLiveとして両シーズンのオープニングテーマなど、いろいろな楽曲を歌ってきましたが、この曲はまた全然違った魅力が詰まっていますからね。

 

貫井 ここまでいろんなことがあったけど、いろんなことがあったからこその5人の集大成な曲になっていますよね。等身大のPathTLiveの魅力を、繋げたい思いを、ぜひ受けとっていただけたら嬉しいです。

 

 

いつかは15人でライブ! そして、たくさんの人と繋がりたいです!

 

――ここまでの話の中にも出てきたように、アリルズの活動も欠かせない要素です。アリルズの魅力や、特に思い出に残っているのはどういったことでしょうか?

 

日原 アニメのキャラクター、バーチャルのキャラクター、アリルズのキャラクター、そして一緒に活動する私たち……といった、いろいろな側面で楽しめるのがやっぱり大きな魅力です。

思い出はありすぎて難しいですが、ひとつあげるなら、キズナアイちゃんが残してくれた世界の繋がりで、「loveちゃん」や「キズナちゃん」とコラボ配信したことですね。アイちゃんが繋げてくれた絆で、見てくださる人の輪もより広がりましたし、アイちゃんを感じられる活動は今後も大事にしていきたいです。

 

川口 このプロジェクトって本当に、ある意味挑戦的というか斬新な企画だと思うんですけど、単純にどの思い出もすごく印象深いものばかりで選べないのが本音です(笑)。でも、活動していく中でDiveした後の「クオン」もDiveする前の「川口莉奈」もどちらも好きだと言いう声をたくさんいただいて、それって何だか自分であって自分でないような、なりたい自分もそのままの自分も両方応援してもらえる感覚がとても不思議で、嬉しいなって思っていました。この感覚はアリルズプロジェクトならではの魅力だなと思うんですよね。自分で言うのも何だか恥ずかしいですが、二度おいしいというか……皆さんにそう思ってもらえていたら嬉しいな、なんて思っています。

 

小玉 アリルズは初めての試みだったので、私たちも最初はなにをしていいのかわからないところから始まったんです。モーションキャプチャーもまさか自分が経験させていただけるとは思っていなくて、本当に貴重な機会をいただきました。

アニメとも違うキャラクターの個性や、私たちがライブすることで生まれた魅力がありますから、アニメから入ってくださった方もYouTubeのコンテンツとして入ってくださった方も楽しんでいただけると思います。

 

 私たちは応援してくださる皆さんを「ウィズリンカーさん」と呼んでいるのですが、見に来てくださるウィズリンカーさんともコミュニケーションが取れて、新しいことをしていると実感しています。その中にはキズナーさん(キズナアイのファン)も結構いらっしゃって、活動の節々でアイちゃんを感じるというか、アイちゃんが活動してくれていたことが今のアリルズに繋がっているんですよね。

なので、アニメから入ってくださった方も、YouTubeから入ってくださった方も、私たちのことは知らないけどアイちゃんやloveちゃん、キズナちゃんが好きっていう方も、いろいろな側面から楽しめると思います。

 

貫井 思い返せば、活動が始まってからまだ1年も経ってないなんて本当に? と思いたくなるほど濃密な時間が詰まっています。本当にいろんなことに挑戦させていただいているので1番なんて決められないですけど、みんなが言ってくれたように「キズナ」が大切なキーワードのコンテンツです。

たくさんの人たちの想いがぎゅっと詰まった本当に大きなプロジェクトで、アイちゃんが歩んできたものの繋がりを感じることで雲の上のような存在のアイちゃんが実はすごく身近にいてくれる、と思ったり、でもやっぱり活動する中でアイちゃんの大きな大きな背中に圧倒される日々だったり……すごく貴重な経験をさせていただいていると思います。と、感慨深いこともたくさんあるのですが、難しいことを考えなくてもただただにぎやかなプロジェクトなので、もっとたくさんの人に知ってもらって繋がれたら嬉しいです。日々の動画も配信も、ライブも、ありったけの想いを込めて活動しています。ぜひノエルの成長っぷりにもご注目してください!

 

――最後に、プロジェクト全体として今後やりたいことをお聞かせください。

 

日原 バーチャルでもリアルでも15人全員でライブをしたいですね。そしていつかは、アリルズを超えたいろいろな方とコラボして、“たくさんの人と繋がりたい”というミラクの思いがかなうような活動ができたら嬉しいです。

 

川口 確かに。15人全員が集ったライブは、考えただけでも壮観ですよね。それにリアルライブは私もやってみたいです。バーチャル姿の私たちでしかできないこともあるように、リアル姿の私たちでしかできないこともあると思うんです。その両方の可能性を秘めているのがこのプロジェクトの強みかなと。なので、たとえばバーチャル空間にリアル姿の私たちが存在していても、その逆も、面白いんじゃないかなって思います。

 

小玉 私もいつか15人でライブをしたいです。まだまだアリルズのことを知らない人がたくさんいると思いますので、いろいろな方に知ってもらえるようにがんばります。見てもらえたら、すごく面白いコンテンツがいっぱいありますので!

 

 先日開催したユニットライブのがんばりが、その先の未来に繋がっていたら嬉しいですし、やっぱり私も15人でライブをしたいですね。バーチャルのコンテンツですからバーチャルでもいいですけど、個人的には日頃から応援してくださっている皆さんの前で直接パフォーマンスをしたい思いがすごく強いんです。リアルライブの実現に向けてがんばります!

 

貫井 私もみんなと同じ気持ちです。生ライブと15人ライブ! せっかくバーチャルとリアルをリンクさせたプロジェクトなので、アリルズだからできることをやれたら嬉しいです。そのために、これからも日々の積み重ねを大切に、ますます成長していけるように、応援してくれている、見てくれているウィズリンカーの皆さんにお返しできるように、ますます楽しく頑張っていきたいなと思います。

 


 
(取材・文/千葉研一)

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