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2曲目の「まぼろし」は、大好きな出羽良彰さんに楽曲提供していただきました
── 2曲目の「まぼろし」もしっとりとした曲ですね。こちらは作詞が饗庭純さん、作曲・編曲が出羽良彰さんです。 鈴木 「2曲目はみのりちゃんが好きなことをしよう」とディレクターさんに言っていただき、「出羽さんに楽曲をお願いしたいです」と答えたところから始まった曲です。出羽さんはやなぎなぎさんへの楽曲提供や、TVアニメ「凪のあすから」の音楽を担当されている方で、特にバラードが大好きだったんです。今回はリリースの季節感に合わせて、冬に似合うバラードを書いていただきました。
── 作詞の饗庭純さんは、女性シンガーソングライターですね。 鈴木 出羽さんが仮歌の段階で饗庭さんに歌詞をお願いしていて、それがすごくステキだったので、そのまま歌わせていただくことになりました。饗庭さんはご自分でも歌っている方ですが、欅坂46さんの「月曜日の朝、スカートを切られた」の作曲者としても知られている方です。私は欅坂46さんが大好きなので、とてもうれしかったです。
── 美しくて、悲しい歌詞ですよね。 鈴木 最初に読んだとき私は、もう会えないけど、いつかきっと会える人に向けての思いを歌っていると解釈したんです。でも、レコーディングの日にディレクターさんから「相手はもう亡くなるのでは?」と言われて、「そうかもしれない」と納得して。「聴いた人の背筋がゾゾッとなるような歌にしましょう」というディレクターさんの提案にチャレンジしてみました。
── すごみのあるボーカルを目指したという感じでしょうか? 鈴木 そうですね。気持ち的にはかなり荒ぶって歌いました。聴いてくださる方がそれぞれに解釈していただきたいんですけど、出羽さんが饗庭さんに確認してくださったところ、やっぱり主人公の相手は亡くなってしまっているということでした。
── ボーカルもエモーショナルですし、サウンドにも激しさがあるんですけど、全体としては、静かな寂しさを感じました。 鈴木 それはメロディがきれいだからだと思います。ボーカルが走りすぎるとサウンドとの相性が合わなくなってしまうので、試行錯誤しながらレコーディングしました。最初は自分自身に向かってつぶやいている感じで、亡くなってしまった相手の幻が見えたことで想いが高まっていき、結局はただの幻だと気づいて絶望して疲れ果てるという、ストーリー性があるボーカルになったと思います。
── 「まぼろし」も、今までの鈴木さんの曲にはないタイプですよね。 鈴木 新しい挑戦になりました。本当に大好きな曲になって、完成した後、今までの曲で一番聴き返しているかもしれません。ファンのみなさんの感想も楽しみです。
── 3曲目の「いっせーのーでっ!」は、打って変わって明るく元気な曲です。作曲は北川勝利さん、作詞は鈴木さんご自身ですね。 鈴木 はい、超元気な曲です(笑)。3曲目は詞先で作りましょうということになって、私にとって初めての挑戦だったので、北川勝利さんに作曲していただけたら心強いなと思って、お願いしました。まずは私が1コーラス目の歌詞を書いて、北川さんに曲をつけていただいて、それをもとに歌詞を書き足していきました。
── 北川さんらしい、アップテンポでさわやかな曲になりました。 鈴木 北川さんが得意とする曲調のひとつだと思うんですけど、私は今までバラードや大人っぽくてかっこいい曲を書いていただいていたので、北川さんの明るい曲を歌うのは今回が初めてでした。ライブで盛り上がる曲にしたいです、という私の願いを汲んでくださって、「All right! 1、2、3、4!」とか「Go! Go! Let’s Go! みのりんGo! Go!」とか、楽しいコーラスまで作ってくださいました。
── ライブではファンとの掛け合いができて、絶対に盛り上がりそうです。 鈴木 みんなで歌える曲になりました。レコーディングも、私がスタジオに行くと、すでに共同アレンジャーのacane_madderさんと藤村鼓乃美さんがコーラス部分を録っていて、「みのりんGo! Go!」って歌っていたんです。その姿を見て、いきなり楽しい気持ちになりました(笑)。そこに私も含めた女性陣によるコーラス隊が楽曲を盛り上げています。
── 明るい曲なんですけど、ちょっとネガティブな歌詞が混ざっているのが、鈴木さんらしいですね。作詞のコンセプトを教えていただけますか? 鈴木 ステージに立っている私がお客さんに感じている気持ちと、自分がファンとして何かを推しているときの気持ちを混ぜて書きました。「恋煩いってやつなんでしょうか??」というセリフが途中に入っているんですけど、そこはオタクらしい口調を意識して書いた部分です。サビも、アニメに救われてきたという私の気持ちと、応援してくれるあなたと一緒に前に進んでいきたいというアーティストとしての気持ちの両方が入っています。そして、最後のサビは完全にライブを意識して、一緒に盛り上がろうよという内容になりました。
── 今回はどの曲も初挑戦の要素があり、しかも鈴木さんが制作に積極的に参加している感があります。 鈴木 そうですね。1枚を通して、自分の意思がすごく入ったシングルになりました。