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1曲目「Benvenuti」では、ファンクラブイベントの約束が果たせました
── アルバムの新曲について収録順に教えてください。1曲目「Benvenuti」は、作詞が沼倉さん、作曲が白戸佑輔さん、編曲が前口渉さんです。 沼倉 ファンクラブイベントで作ることが決まった曲です。「Benvenuti」(ベンベヌーティ)はイタリア語で「ようこそ」という意味なんですけど、「ぬー」が入る言葉を探して、いくつかの候補をあげた中から、イベントのお客さんに選んでいただきました。そのときは曲名だけが決まって、「いつか作ります」って約束しただけだったので、今回、その約束を果たすことができました。
── 白戸さんには、どのようなテーマで作っていただいたんですか? 沼倉 タイトル通り、「ようこそ」がテーマです。ライブの1曲目に気持ちを高めてくれるような曲をお願いしました。白戸さんが想像以上にキラキラした曲を作ってくださったので、歌詞は、がんばっている人の背中を押すものにしようと思いました。今まで私が書いてきた歌詞は1人称ばかりだったんですけど、この曲は「君」に向けた歌詞なんです。
── アルバム1曲目にもふさわしい、明るい曲になりましたね。 沼倉 はい、ポップでわかりやすい曲です。でも実は、次の展開が予想できないトリッキーなメロディを持っていて、歌うのは意外と難しかったですね。
── 2曲目の「This Kiss」は軽快なエレクトロナンバーです。 沼倉 テーマは「ときめき、妄想、ハッピー」です。私のお友だちであるTAKU INOUEさんに作曲と編曲をお願いしました。「アイドルマスター」でお世話になった方なんですけど、以前から、いつかソロの私にも曲を書いてくださいという話をしていて、今回実現しました。
── 作詞はMCTCさんで、好きな人と魔法の時間を過ごすというファンタジックな内容でした。 沼倉 「ときめき、妄想、ハッピー」なので、女の子らしいかわいい妄想が入っているといいかなと思って、書いていただきました。
── 歌ってみて、いかがでしたか? 沼倉 これぞTAKU INOUEさんという楽曲を作っていただけたので、なじみのあるサウンドとして、悩まずに歌えました。
── 3曲目はシングル曲「彩 -color-」です。続く4曲目「魔法」は、作詞がZAI-ONさん、作曲・編曲が堀江晶太さん。この曲のテーマは何だったのでしょう? 沼倉 「憧れ、越えられない壁、ヒーロー」です。詞と曲が上がってきたとき、歌詞はちょっとテーマから外れていて、このままでは自分の中でうまく消化できないなと思ったんです。それで歌詞ではなくテーマのほうを「おたくの私のヒーロー」に修正しました。
── 「おたくの私のヒーロー」というのは、どんなイメージですか? 沼倉 声優として仕事をする中でうれしかったのは、私が子どもの頃に憧れていた方々が今も変わらずに現場にいらっしゃることでした。いつか追いつきたいと思いながら仕事をしているんですけど、いっぽうでいつまでも追いつけない存在であってくださることも喜びで、そういう方々が「おたくの私のヒーロー」なんです。
── そういう解釈だったんですね。「あなたと出逢ったあの日から 長い長い魔法にかかってる」という歌い出しなので、恋の歌かと思いました。 沼倉 恋の歌としても成り立っていると思います。私には私のテーマがありましたが、自由に解釈して聴いていただきたいですね。
── 5曲目の「グッバイ」はいかがですか? 沼倉 「別れ、卒業」がテーマなんですけど、「自分のレベルが上がる」という意味での「別れ、卒業」にしたいと思いました。ですから、ネガティブな曲ではなく、生まれ変わる自分を楽しもうとする曲になりました。小久保祐希さんが書いてくださった歌詞には、恋人との別れが描かれていて、ちょっとアンニュイな雰囲気もあるんですけど、悲しい気持ちには引っ張られすぎず、華やかなイメージを意識して歌いました。