【インタビュー】SawanoHiroyuki[nZk]が、LiSA & 西川貴教をゲストボーカルに迎えた最新作をリリース!

2018年11月28日 12:000

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作曲家・澤野弘之のボーカルプロジェクト、「SawanoHiroyuki[nZk]」のニューシングル「narrative / NOISEofRAIN」が、2018年11月28日にリリースされる。『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ) 』の主題歌「narrative」にはLiSAを、もうひとつの表題曲「NOISEofRAIN」には西川貴教をゲストボーカルに迎えた、豪華な布陣。さらに、昨年12月にYouTubeに公開され、ファンの注目を集めたSawanoHiroyuki[nZk]初のクリスマスソング「Christmas Scene」や、『機動戦士ガンダムNT』劇中歌「Cage <NTv>」もカップリング。どれも表題曲級の4曲を収録した強力盤だ。

LiSAさんから出てくるものを楽しむコラボになりました


── ニューシングルの表題曲のひとつ「narrative」は、『機動戦士ガンダムNT』の主題歌です。ボーカリストはLiSAさんですが、このコラボが生まれたきっかけは何だったのでしょうか?

澤野 『機動戦士ガンダムNT』は『機動戦士ガンダムUC』の続きということで、引き続き僕が劇中の音楽を担当することになり、主題歌はSawanoHiroyuki[nZk]ということになったんです。同時に、今年に入っての[nZk]プロジェクトは、今までのボーカリストのみなさんとの曲作りと並行して、新たなアプローチとして、いろいろなアーティストとコラボしていったら面白いんじゃないかと、レーベル側と話し合っていて。その流れでアニメサイドのプロデューサーやレーベル担当が提案してくれたのが、LiSAさんだったんです。もちろん僕としては異存がないので、じゃあお願いしてみましょう、ということになりました。

── 澤野さんご自身が、ほかのアーティストとコラボしてみたいと思った理由は、何だったのでしょうか?

澤野 2017年9月に[nZk]の2ndアルバム「2V-ALK」をリリースして、ずっと一緒にやって来たメンバーと作りたい音楽を突き詰められたことで達成感があって、次のチャレンジとしてほかのアーティストとのコラボもありなんじゃないかという気持ちになったんです。[nZk]プロジェクトだからこそできる何かが、そこにあるんじゃないかと。

── 澤野さんにとってのLiSAさんの印象は、どのようなものですか?

澤野 直接お会いしたのは今回の企画が決まってからなんですけど、「リスアニ!LIVE」でも共演したことがありましたし、多方面で活躍されている方だとは知っていました。何年か前にAimerさんがLiSAさんと組んで仕事をしていたことがあって、僕らのライブリハのときに、Aimerさんが「澤野さんも、LiSAさんと一緒に何かやってみたら面白いですよね」と、何気なく言ったんです。そのときに「なるほどなあ」と思ったことも頭の片隅に残っていて、今回、それが実現できてよかったです。

── LiSAさんのアーティストとしての印象はいかがでしょう?

澤野 やっぱりLiSAさんと言えば、ライブで盛り上がるようなアグレッシブな曲を中心に歌っているイメージがありました。僕の個人的な印象なんですけど、エッジが効いていて、抜けて聞こえる歌声が楽曲のテンションをさらに高めているんだろうなと。今回歌っていただいたのはロックバラードですが、彼女の要素が加わったら、今までの[nZk]の楽曲とは違う印象になるんじゃないかなと思いました。

── 「narrative」は、LiSAさんが歌うことを念頭に作詞作曲されたんですか?

澤野 いえ、曲自体は2017年に先行して作っていました。『ガンダムUC』でAimerさんと一緒にロックバラードを作り続けてきたので、『ガンダムNT』も一貫性を持たせたいという思いがあって、今回もロックバラードにしたんです。いっぽうで、プロデューサー陣から、『ガンダムNT』の音楽は全体的に『ガンダムUC』とは違うアプローチをしたいという話も出ていて、その流れでLiSAさんのお名前が上がってきたんです。

── 「narrative」をLiSAさんが歌ったら、ロックバラードという共通点はありながらも、違うものになるだろうと。

澤野 そうですね。Aimerさんとは確実に違う、LiSAさんなりの楽曲の広げ方をしてくれるという思いがありました。

── 実際に、[nZk]の楽曲でありつつLiSAさんらしさも発揮されたものになっていると感じました。

澤野 レコーディングではLiSAさんからいろいろなアイデアが出てきて、彼女の「narrative」に対するアプローチが僕には新鮮に感じとても刺激的な時間でした。特にこちらから何かをお願いすることもほとんどなく、彼女のやり方にゆだねたという感じでしたね。今までの[nZk]プロジェクトでも、ボーカリストのやり方にゆだねる部分はあったんですけど、やっぱり自分の中にこう作りたいというイメージがあって、そこから誰に歌っていただくか考えていったんですけど、今回のようなコラボの場合は、逆にアーティストの方の普段のアプローチを取り入れていったほうが、一緒にやる意義があるんじゃないかなと。LiSAさんから出てくるものを楽しむようなコラボになればいいなと思っていました。

── LiSAさんのアプローチで、具体的に面白く感じた部分はどこでしたか?

澤野 そうですね、Aメロでは物語性を感じさせるような歌い方をしつつ、サビでは彼女ならではのエッジのあるボーカルでロック感を増してくれたというか。やっぱりさすがだなと思いながら、聴いてました。LiSAさんみたいなタイプの声は、僕の作るサウンドとこういうふうに混ざるんだなと、面白い体験でした。


── 順番が逆になってしまいましたが、「narrative」の作詞作曲のコンセプトを教えていただけますか?

澤野 BGMに関しては『ガンダムUC』との差別化を図りたいから、エレクトロニカを押し出した楽曲にしてほしいという要望がプロデューサー陣からあって、オーケストラの曲でもサウンドをデジタル寄りにしたり、Gemieさんとmpiさんに歌っていただいたメインテーマの「Vigilante」は、デジタルのダンスミュージックだったりするんです。BGMをデジタル寄りにした分、主題歌だけは『ガンダムUC』とリンクするような壮大なバラードにしたいなというところで、作っていったというのがあります。歌詞も『ガンダムUC』のときと同じように物語性を意識して書いていきました。たとえば、「子供」というワードは僕の歌詞には比較的よく出てくるんですけど、『ガンダムNT』は子供たちが主人公の話なのでより意識して使っています。

── 「ガンダムNT」のストーリーについて、どう感じていますか?

澤野 『ガンダムUC』という前提がありながらも、新規の物語を作り上げていると感じました。『ガンダムUC』を知らない人たちも入り込める作品なんじゃないかなと思います。BGMは、『ガンダムUC』のメロディをモチーフに使って『ガンダムNT』用にアレンジしたりしているので、合わせて楽しんでいただきたいですね。

── シングルの4曲目に収録されている「Cage <NTv>」は、『ガンダムNT』の劇中歌なんですよね?

澤野 現段階ではどのシーンで使われるか僕は知らないんですけど、挿入歌にしたいという要望を受けて新しいバージョンを作りました。シーンに合わせるために、出だしをアコースティック寄りにしたり、最初のサビを静かな感じに変えたりしています。「Cage」はもともと、お台場の「実物大ユニコーンガンダム立像」のテーマソングとして作った曲だったんですけど、プロデューサーの小形さんが気に入ってくださって、『ガンダムNT』の中でも使いたいと。僕としても、この曲が使われたら『ガンダムUC』との橋渡しになるんじゃないかなと思って、うれしいご提案でした。

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