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クリスマスソングは、聴くのも作るのも大好きです
── 残る3曲目の「Christmas Scene」はタイトル通りのクリスマスソングで、mizukiさんとTielleさんのボーカルです。 澤野 楽曲自体は、去年のクリスマスシーズンにYouTubeで公開したものです。クリスマスソングを作りたいという気持ちが、ずっと自分の中にあったんですけど、[nZk]のシングルを出すタイミングがクリスマスとなかなか合わなかったんですね。僕は普段からツイッターとかで、クリスマスが大好きだってつぶやいていたんですけど、それにしてはクリスマス曲がないなと(笑)。[nZk]のリリースタイミングを待っていたら、いつまで経っても作れないと、去年の暮れに突然思い立ったんです。最初は自主制作的な感じで、お世話になっているミュージシャンやボーカリストに電話して、予算が全然ない中で協力していただくような形なのですが参加していただけますかと。そうしたらみんな快く引き受けてくれて。
── 仕事というよりも、みなさんで音楽制作を楽しむような感じで生まれた曲なんですね。 澤野 スタジオで純粋に音楽を楽しめる時間を過ごせたという感じでしたね。最終的にはソニーミュージックの方にも協力いただいて、CDリリースできる制作環境を整えていったんですけど。自分の中では去年一番心に残っている出来事で、自分が作りたいと思う音楽を、仕事仲間ではあるんですけど、いつものみんなと一緒にいつもとは違う感覚で作れたのが本当に楽しかったんです。それを1年後のクリスマス前のシングルに収録できたのは、意義があるなと。
── 曲の制作過程自体に、もうパーティー感がありますよね。 澤野 そうですね。こういうふうに音楽を作ったのは久々だったので、本当にいい思い出ですね。普段も、音楽を楽しむことを大前提にして仕事をしているんですけど、この曲に関しては学生時代に戻ったような感覚で、こういうことは自分からアクションを起こさないと味わえないんだなと思いました。この曲の制作は、自分に対してのクリスマスプレゼントという感じですね。
── みなさん、年の瀬に集まって。 澤野 そうなんです(笑)。この制作が体験できたのは、本当にうれしかったですね。また機会があったら、こういうことができたらいいなと思いました。
── 澤野さんにとって、クリスマスソングとはどういうものですか? 澤野 とにかく聴くのが好きですね。ハロウィーンが終わった瞬間にクリスマスモードに入って、クリスマスソングを家で聴き続けるんですよね。賛美歌や伝統的な海外のクリスマス曲を聴くのも好きですし、日本のクリスマスソングにもいい曲がたくさんあって。新しい曲には疎いんですけど、自分が小学生や中学生の頃に好きだったアーティストが歌うクリスマスソングは、今でも聴くのが楽しいです。「Christmas Scene」も作曲しているときは普段と変わらない感覚でしたが、レコーディングのときはクリスマスの雰囲気をたっぷり味わいました。
── なぜそこまでクリスマスがお好きなのでしょう? 澤野 やっぱり子供の頃に純粋にサンタクロースを信じていたり、プレゼントが枕元に置いてあるのを素直に喜んだりした思い出がありますし、大人になってからもイルミネーションで街の景色がファンタジーになるのが好きで、クリスマスは夢があっていいなと思うんです。そういう気持ちを散りばめて、楽しいことしかない歌詞にしたいなと思って書いていきました。
── ポップスにおけるクリスマスソングには、どこか共通点があるような気がするのですが、いかがですか? 澤野 それはアレンジの部分もあると思います。「Christmas Scene」にも入っているんですけど、わかりやすいところで言えば、鈴の音を入れるだけで、そういう雰囲気が出るじゃないですか。それからコーラスとか。それによって曲がクリスマスらしくなっていくんだと思います。4曲目の「Cage <NTv>」も「Christmas Scene」と続けて聴くとイントロが冬っぽく感じられて、いい曲順で収録できました。偶然なんですけど、意外な効果が生まれたなと思いました。