「信長の忍び~姉川・石山篇~」第73~78話(最終回)感想:信長、包囲網奪取、屈辱の和睦。そして・・・

2018年10月03日 08:000
「信長の忍び~姉川・石山篇~」第73~78話(最終回)感想:信長、包囲網奪取、屈辱の和睦。そして・・・

「信長の忍び」は、ヤングアニマル(白泉社)にて連載中の同名4コママンガ(作:重野なおき)を原作としたショートアニメなのだが、とにかく、戦国ギャグアニメとしての出来が秀逸で、隠れファンも多いはず。2016年10月にスタートし今期が3期ということになる。3期は、いよいよ、信長の天下統一への道の中でも重要となる「姉川の戦い」そして「石山合戦」が描かれる。歴史ファンなら、もう絶対にマストで見とかないとダメ!なヤツなのだ。


今回は、本願寺軍の包囲網を突破して京へ舞い戻る織田軍と、その後の和睦、そして岐阜へと帰還する「姉川・石山篇」のラスト6話をまとめて、そのあらすじを解説するとともに、筆者の感想をお届けする。

織田軍、本願寺軍包囲網を突破! 京へ戻る

 

抜け出すのはもはや不可能と思われていた本願寺軍の敷いた織田軍包囲網。しかし、増水した江口川を見て回った信長は、川底が浅い部分を見つけ、そこから渡河を決行し、包囲網から逃げおおせる。それを知った本願寺顕如は、信長には神仏ではなく、天魔の加護でもついているのではないかと悔しがる。


いっぽう、京近くでは、森可成が守っていた佐和山城に、浅井・朝倉軍が攻めかかっていたが、城を守る織田軍の抵抗にあい、城を落とせずにいた。そこへ、織田軍が包囲網を破って京へ向かっているとの知らせが。決戦を主張する浅井長政に対して、決戦を回避したい朝倉義景は、何と近くにある天台宗の総本山・比叡山に逃げ込むことを選ぶ。


比叡山は何人も犯すことのできない聖地である。そこへ逃げ込まれたら、いくら信長といえども手を出すことはできまい。そう算段しての比叡山への逃げ込みであったが、怒りに燃える信長は、浅井・朝倉軍をかくまうのであれば、焼き討ちも辞さないと延暦寺の僧たちに告げる。

 

■第73話「天魔の御加護」あらすじ
浅井・朝倉軍の京侵攻と森可成の敗死の報せを聞いた信長。退陣を決意し京に向かうが、顕如はすかさずこれを追撃。一方、浅井・朝倉軍は可成亡き宇佐山城に攻めかかるも、必死の抵抗に遭い足止めをくらっていた。


■第74話「聖域無き戦国乱世」あらすじ
信長が三万もの兵を引き連れ京へ向かっていると知り、聖域である比叡山に逃げ込む浅井・朝倉軍。追撃する信長は延暦寺の僧を呼び寄せ、味方になるなら占有している比叡山の領地を返還すると伝えるが……

信長、屈辱の和睦

 

比叡山に逃げ込んだ浅井・朝倉軍を包囲し、焼き討ちも辞さない覚悟の信長だったが、山上の敵を討つのは城攻めと同じで、攻め側に不利だ。そのまま、打つ手のないまま1か月が経った。その間、本願寺顕如は、各地の一向宗宗徒をけしかけ、織田軍を苦しめる。一向宗門徒の力を借りて挙兵した、元南近江の領主、六角承偵については、横山城から出てきた羽柴秀吉らによって一蹴されるが、尾張の地にほど近い長島願証寺の挙兵では、信長の弟・信興を自害に追い込み、さらに比叡山を巡る攻防でも重臣の坂井政尚を失うなど、織田軍にとっても、悪い知らせが続く。


そして2か月、ついに玉砕覚悟で、全軍突入の命をくだそうかとする信長。しかし、それは無謀というものではないか、それでは森可成の死を無駄にすることだけでなく、その他の家臣を死なせることになるのではないか、と自問する。その信長が出した答えは意外なものだった。浅井・朝倉と和睦するというのである。しかも、信長みずからが頭を下げての「屈辱」の和睦であった。

 

■第75話「悪夢の志賀の陣」あらすじ
延暦寺が信長の要求を拒否し、浅井・朝倉軍の味方となる。信長は決戦を申し込むが拒否され、比叡山を包囲してからすでに一か月が経っていた。一方、顕如は身動きが取れない信長に対して各地の門徒を挙兵させる!


■第76話「比叡山の屈辱」あらすじ
和睦の為、足利義昭が仲介人となった会見の寺で、信長は朝倉義景と浅井長政の前で土下座をした。その姿に気分を良くする義景。しかし長政は追い詰められた信長を見て、和睦をして本当に良かったのか自問する。

 

織田軍、岐阜へ帰還

 

浅井・朝倉軍と和睦し、天下を朝倉義景に譲った信長。すぐに京を後にして、岐阜へと帰還の途につく。これで、顕如は織田包囲網を解かざるを得ず、もう一歩のところまで追い込んだ織田軍をみすみす逃してしまった形になった。しかし、信長を恐れる顕如は、次の戦いに備えて雑賀衆を雇うなど、準備を始めるのであった。


いっぽう、岐阜に戻った信長一行。久しぶりの帰蝶との邂逅もそこそこに、信長は討ち死にした森可成の家を訪れる。可成の長男の長可(ながよし)は、父の死を信長のせいだと責め立てるが、妻のえいはそんな長可を平手打ち。「織田家のために望んで討ち死にした父の気持ちがまだわからないのですか!?」とたしなめる。


その後、人払いをした信長は、えいに「すまなかった」と詫びる。あわてるえい。大声でわめくので、家の外に筒抜けである。家の外では木に縛られた長可が、千鳥に聞く。


「部下じゃねえあんたの目から見て、親父は本当に名将だったのか?」


「もちろんです」と答える千鳥。ただ「今のあなたに話したところで、そのすごさの半分も理解できないでしょうけど」と付け加える。


怒りに縄を解き、千鳥に襲いかかる長可。しかし、千鳥はそんな長可をひらりと交わし、頭を押さえつける。


「理解できませんよ。腕も未熟なら考えも未熟です。今回の戦の状況で、可成様が踏みとどまって戦ったことの意義、すごさ! それを半分でも理解していたら、可成様を誇りに思うことはあっても、信長様にあんな態度は取れないはずです」


可成の壮絶な最期を目の当たりにしてきた千鳥だからこそ言える、このすごみのあるセリフは、この「姉川・石山篇」のラストを飾る名セリフだ。この千鳥のすごみに押されて、長可は、父を理解し、父を超えることを胸に誓う。


いっぽう、信長はえいに、可成がしていた鉢巻きを渡す。それを受け取り、「ありがとうございます。形見の品が少なくて寂しかったところなんです」と泣き崩れるえい。千鳥には、そんなえいのすぐ脇に死んだ可成の姿が見えた。実に感動的なシーンである。

 


森家からの帰り道、千鳥に褒美を取らせようという信長。「それならやっぱり『なでなで』がいいです」と、かわいくせがむ千鳥。変わらない千鳥の姿に、やっぱりうるっと来てしまうそんな場面で、本章は幕を閉じる。織田軍は、次の戦いに向けて、しばしの休息を迎えることだろう。

■第77話「連鎖の終わり」あらすじ
浅井・朝倉軍と織田軍の間で和睦が成立し、顕如は信長に対する追撃を止めざるをえなくなる。しかし、信長と戦う道を選んだ顕如は次の好機に備え雑賀衆を雇い戦力を蓄えはじめた。一方、信長は岐阜に帰還する。


■第78話「鉢巻きと再出発」あらすじ
森可成の屋敷へ弔問に訪れる信長。可成の嫡男・長可は、蘭丸の諫めも聞かず父の死は信長のせいだと責め立てる。そんな我が子に平手打ちをする妻のえい。信長は人払いをし、えいに深々と頭を下げた。

 

 

というわけで、2クールにわたってお送りしてきました「信長の忍び~姉川・石山篇~」の勝手レビューもこれにておしまい! しかし、内容の濃い第3部でした。まだまだこれからも山場てんこ盛りの「信長の忍び」、第4部のスタートを心待ちにしておりまするぞ!


(編集部・鎌田)

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放送日: 2018年4月6日~   制作会社: トムス・エンタテインメント
キャスト: 水瀬いのり、羽多野渉、村瀬歩、たかはし智秋、三森すずこ、山口勝平、関智一、内匠靖明、岸尾だいすけ、小山力也
(C) 重野なおき/白泉社・信長の忍び参部製作委員会

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