宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第五章「煉獄篇」
上映開始日: 2018年5月25日 制作会社: ジーベック
(C) 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会
ついに本日25日(金)より封切られる劇場上映アニメ作品「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の第五章「煉獄篇」より、本作の監督を務める羽原信義さんとクラウス・キーマン役で出演する神谷浩史さんの対談のオフィシャルレポートが到着したのでご紹介しよう。
「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」は、往年の名作「宇宙戦艦ヤマト」をリメイクし話題となった「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編。タイトルの通り1978年公開のアニメ映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」がモチーフとなっており、ヤマトがイスカンダルへの航海を終えて3年後、復興が進む地球に迫る戦闘国家・帝星ガトランティスの脅威と、それに立ち向かうヤマトの乗組員たちの新たな航海を描く。製作総指揮は西﨑彰司さん、監督は「蒼穹のファフナー」の羽原信義さん、副監督は「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」の小林誠さん、シリーズ構成・脚本は「機動戦士ガンダムUC」の福井晴敏さん。シリーズ最新作となる第四章「天命篇」は、2018年1月27日(土)より上映。そして「第五章 煉獄篇」が2018年5月25日(金)より公開となる。
⇒アニメ映画上映スケジュール
【オフィシャルレポート】
──まずは、神谷さんにおうかがいします。第四章までキーマンを演じられてきて、改めて彼はどのような人物だと思われますか。
神谷浩史(以下、神谷) 相変わらず何を考えているのか分からないガミラス人の男がヤマトに乗っている…それ以上のことは第四章までご覧になっているみなさんも感じ取ることができないと思いますし、その先を感じ取らせてはいけないなと僕は思っています。キーマンの人物像については羽原(信義)監督と福井(晴敏)さんから話をうかがっていますが、それが活かされてくるのは第五章以降なので、第四章までだと言えるのは…ガミラス人の怪しい男ということくらいですね(笑)。
──羽原監督から見て、神谷さんが演じるキーマンはいかがですか?
羽原信義(以下、羽原) シナリオを読んだ段階から僕のなかでキーマンのセリフは神谷(浩史)さんの声で聞こえていたんですけど、収録の時には僕が想像していた以上のキーマンになっていたのでとても満足しています。
──過去のインタビューなどで羽原監督は「シナリオを読んだ時からキーマンは神谷さんの声しか浮かばない」と仰っていましたが、その話を聞いた神谷さんはどのようなお気持ちですか?
神谷 うれしいです、役者冥利に尽きますね。
仕事でのつながりは一期一会と言いますけど、(作品が終わってすぐに別れてしまうのは)嫌だなと常々思っているので(笑)、すごく好きなスタッフの方々と再び一緒に仕事ができるよろこびはとても大きいです。「ブレイク ブレイド」(2010年~2011年に上映された劇場アニメ)という作品のオーディションで僕の声と芝居や人となりを羽原監督に知っていただき、その作品で役をいただくこともできました。そういった今までの関係値を踏まえたうえで、今回のキーマンという役を任せていただけたと感じているので、1作品だけ1クールだけのサイクルが短い付き合いとは違った情熱の注ぎ方ができると思っています。
過去に演じたあの役があったからこの役に辿り着けているんだというありがたみは演じている役に情熱や愛情を傾ける理由のひとつになるので、より強い覚悟を持って現場に参加することができますし、その信頼関係が作品を育むことにつながればいいなと。アニメーションは特に「また同じキャスティングかよ…」って言われがちな世界ですけど、何度も組んでいるスタッフとキャストだからこそできる何かが絶対にあると僕は思います。今回の「ヤマト」ではそれを表現できたらいいなと思っています。
羽原 そう言っていただけると本当にありがたいですし、うれしいですね。スケジュール的には相当厳しかったそうなんですけど、「神谷さんしかいないのでお願いします!」と無理なお願いをさせていただきまして。その結果はみなさんがご覧の通り、素晴らしいものになりました。
神谷 羽原監督が手掛ける「ヤマト」だからということで事務所もスケジュールを調整してくれた部分があるので、それもやっぱり信頼関係の表れですよね。
羽原 うれしい~(笑)。
──古代進役の小野大輔さんは過去のインタビューで「福井さんに熱心に質問している神谷さんの姿が印象的だった」と仰っていましたが、神谷さんはキーマンという役に対してどのような演技アプローチを行っていますか。
神谷 置かれた状況に対してこのキャラクターがどういう行動を取るのかというところがメインになってくると思うので、まずはキャラクターの基本情報を聞いてベースを作り上げていくために、「どういうつもりなんだ!」と福井さんを直撃しました(笑)。いろいろ教えていただいたことを自分のなかにインプットしたうえで芝居に臨んでいます。基本的にキーマンはこういう人であるという軸はありながら、当然状況が変われば心境も変化するので反応はその時々に寄ると思います。
──羽原監督は神谷さんの演技に対して何か演出をつけられたりしていますか?
羽原 基本的にはしません。ただ、絵がまだ上がっていないなかでアフレコを行っているので(笑)、「距離感はこのくらいですよ」といった情報はお伝えしています。神谷さんのアフレコを見ていてビックリすることはいくつかありますね。何もお伝えしていないのにラフで描かれた細かい表情や息遣いの変化も全部ひろってくださり、勘が鋭い方だなと。未完成の絵を見てもきちんとキャラクターを感じ取れるところは、大きな信頼を置いています。
神谷 たまに羽原監督が絵コンテを描かれている時があるんですけど、僕は羽原監督の絵がとても好きなのでその時はちょっとテンションが上がりますね(笑)。
──キーマンはヤマトクルーを客観的かつ冷静に観察する立場ですが、キーマンはヤマトをどのように見ていると思いますか。
神谷 どう見ているんでしょうね(笑)。ただ、ヤマトに乗っていた経験が、彼が今後取っていく行動の変化につながっていくような気はしますね。
──第四章までのアフレコで印象に残ったキーマンのセリフがあれば教えてください。
神谷 ヤマトに乗る時に古代に言い放った「乗せろ、いいから」ですね。こんな無茶苦茶な言葉はないですから(笑)。何かしらの野心を持っているガミラス人が地球人しか乗っていないヤマトに乗るにあたって、あまりにも説得力のないセリフだなとは思ったんですけど。ただ、そこにコイツを乗せなきゃいけない何かを感じさせる強さはありますよね。でも、みんな何でアレで納得したんだろう? 古代は分かりますけど、真田さんは「ちょっと待て!」とか言いそうですけどね(笑)。
羽原 あのセリフは“乗せろ”と“いいから”の間をどれくらいにするか編集の時にすごく悩みました。ほかで印象に残っているキーマンのセリフは、やはり「お仕置きだ」ですね。シナリオを読んだ段階から、ここのセリフはアップで抜きだなと思っていたんですけど、ヘルメットを被っていることをすっかり忘れていまして…。絵コンテの段階では確かヘルメットを描いていなかったんですけど、後から気付いてこれじゃ表情が見えないと焦り(笑)、ガラスを透けさせたりして何とか対処しました。
上映開始日: 2018年5月25日 制作会社: ジーベック
(C) 西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会
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