【インタビュー】多幸感のある曲は得意です。オーイシマサヨシ、ニューシングル「オトモダチフィルム」をリリース

2018年05月22日 12:000

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TVアニメ「多田くんは恋をしない」のオープニングテーマ「オトモダチフィルム」を、2018年5月23日にCDリリースするオーイシマサヨシ。近年、アニメソング界で大きな注目を集めている彼だが、意外にも本人名義では、これが2ndシングル。しかも4年ぶりのリリースだという。
「オトモダチフィルム」は、カメラと告白をテーマにした明るいラブソング。ストリングスをふんだんに使い、ゴージャズなサウンドになった。そして、CDのカップリング曲には、「多田くんは恋をしない」のために作ったもうひとつの“幻の主題歌”も収録。男子も女子も大好きなオーイシおにいさんに話を聞いた!


僕的には、今回のシングルは両A面です


── 「オトモダチフィルム」は、オーイシマサヨシ名義としては、2枚目のシングルになるんですね。

オーイシ 4年ぶりのシングルになります。

── 4年前と今では、オーイシさんを取り巻く環境はかなり変わったのではないでしょうか?

オーイシ 自分で言うのもなんですけど、だいぶ変わった気がしますね。4年前、TVアニメ「月刊少女野崎くん」のオープニングテーマとして「君じゃなきゃダメみたい」をリリースしたときは、ほぼ無名の新人みたいなものでした。

── でも、すでに「ダイヤのA」のオープニングテーマを歌われていましたよね。Tom-H@ck featuring 大石昌良としてリリースした「Go EXCEED!!」と「Perfect HERO」でオーイシさんの名前を認知したアニメファンは多かったと思います。僕もそのひとりでした。

オーイシ ありがとうございます。Tom-H@ckと一緒にユニットをやったことで、棚からボタ餅感がありましたね。「ダイヤのA」の2曲は、僕はボーカルだけで詞も曲も書いてなかったんですけど、「Tom-H@ckと一緒にやってるなら、コイツも曲を書けるんじゃね?」みたいな流れで、いろいろなクライアントさんとお話をさせてもらえるようになっていったんです。作家としてのキャリアはまだ短いですけど、おかげさまで2016年、2017年はいろいろな曲を書かせていただきました。

── より広く名前が知られて、今回の2ndシングルのリリースに至ったと。しかも、「多田くんは恋をしない」(以下、「ただこい」)は「月刊少女野崎くん」のメインスタッフが再集結しての新作なので、1stシングルとの繋がりも感じます。

オーイシ そうなんです。「今度、オリジナル作品をやるんだけど、オーイシも参加する?」みたいな感じで、僕も声をかけていただきました。

── アニメスタッフ側からは、どんな曲を求められたんですか?

オーイシ 最初は、「君じゃなきゃダメみたい」を継承したようなオーイシ節が欲しいと言われたので、その通りに作って提出したら「コミカルな要素が強いね」と言われてしまったんですよ(笑)。「あれ、この作品ってラブコメだったんじゃないんですか?」と。原作がないオリジナルで、シナリオを序盤の3話分だけいただいて作ったんですけど、そのあたりのストーリーはかなりコミカルだったんです。で、その後、全話のシナリオをいただいたら、よりラブストーリー寄りで。じゃあ、告白ソングにしようと思って作り直したのが「オトモダチフィルム」でした。

── 第1稿の曲がどんなだったか、聴いてみたいですね。

オーイシ 実は、今回のシングルのカップリング曲「ぜんぶ君のせいだ」が、第1稿の曲なんです。これをあえて明言していくことで、「ただこい」のオープニングテーマが作られていく過程を楽しんでいただけるんじゃないかなと。2曲ともアニメタイアップ曲として力を注いで作ったので、僕的には今回のシングルは両A面と言いたい気持ちです。

── そうだったんですね。言われてみれば「ぜんぶ君のせいだ」は、「オトモダチフィルム」に比べて軽快で楽しい曲になっています。

オーイシ コミカルで、オーイシ節が効いている楽曲ですね。歌詞のモチーフは「恋」で、この曲も「ただこい」をイメージして書きました。

── 「オトモダチフィルム」はメロディ重視で、よりドラマ性が高い曲ですね。

オーイシ それに加えて踊りやすい感じで。歌詞は「ただこい」の大事な小道具になっているカメラをモチーフに書きました。告白する前の男の子の気持ちがテーマで、恋愛色が強くなっています。

── まず楽曲を提出して、アニメサイドのOKが出てから作詞に入っていくという作り方なんですか?

オーイシ いや、1コーラス分の作詞作曲をして提出しました。メロを先に書いてOKが出たら作詞という作り方は、僕はほとんどしなくて。メロディに対して自分がイメージする言葉を、シンクロ率が高い状態で落とし込めるというのは、シンガーソングライターの強みだと思うんです。リテイクになったときは詞も書き直しなので制作的なカロリーは高いんですけど、作詞作曲した状態で提出したいという思いは常にありますね。

── よりメロディと歌詞がリンクしたものが作れる、ということですよね。ファンがオーイシさんの曲を愛しているのは、まさにそこだと思います。

オーイシ そうであれば、ありがたいことですね。アコースティックギターを持ってリビングとかで歌って、それが楽曲になっていくというパターンが僕には多かったりするので。

── 前のシングルもそうでしたが、編曲もオーイシさんですね。

オーイシ はい。弦のアレンジも僕が書いているので、100%オーイシマサヨシですね。演奏にはほかのミュージシャンが入ってますけど。

── 「オトモダチフィルム」のアレンジの方向性を教えていただけますか。

オーイシ 弦を入れて、軽快かつゴージャズな極上のポップソングを作りたいなと。特にイントロの弦のリフ感はポップだし、踊れる要素もあって、気持ちよく響くんじゃないかなと思います。けっこう周りの人に言われたんですけど、「ただこい」のオープニング映像が流れて3秒でオーイシだとわかったって。こんなイントロは今まで作ったことがないのに、オーイシだってわかるってすごいことだなって思ったんです。よっぽど僕の曲はオーイシのDNAが濃いのかなって(笑)。自分が奏でる音楽ってどういうものなんだろうって気を使いながら作ったので、そういう反応はうれしかったですね。

── 歌詞もサウンドも、恋の楽しさが詰まっているというか。

オーイシ こういう多幸感のある曲は得意というか、誰かにワクワクしてもらいたいというエンタメ心があるんですよね。そういう自分の性格がよく出たアレンジになっていると思います。

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