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秋には、世界遺産を前に歌うライブが
── 3曲目の「とんぼ」は、ピアノの伴奏のみによる、こぢんまりとした曲でした。 Wakana この曲は私たちとピアノの櫻田泰啓さんの4人で同時にレコーディングしました。ヴォーカルはそれぞれのパートにはっきりと分かれているので、それぞれの息づかいを感じながら交互に歌ったのが、ライブみたいですごく楽しかったです。同じメロディを歌っていても、誰が歌うかによって見える世界が違ってくる曲で、みんなの解釈が面白かったですね。
── 一緒にブースに入って歌ったんですか? Wakana みんな別々のブースなんですけど、歌っている姿は見えました。そして私たちの真ん中に櫻田さんのピアノがあって。テイクを重ねるごとに、こういう歌い方はどうだろう、というアイデアがみんなからどんどん出てくるのが、聴いていて面白かったですね。
Keiko とんぼって、私にとっては小さい頃の夏の記憶で、とんぼを取るのが上手な父とよく遊んでいたんです。そこにはすごく小さな世界があって、自分にとってはその空間、その時間が特別なものだったということを思い出しました。「とんぼ」の歌詞で描かれているのは、男女の恋愛の姿なんですけど、日が暮れて昼間の暑さが落ち着いたり、夏から秋に変わっていく光景が2人の周りにはあって、小さいけれど幸せな世界だなあと。そんな小さな世界を、声で美しく表現するにはどうしたらいいだろうと考えながら、歌いました。寂しさのある曲なんですけど、私たちのヴォーカルで希望を感じていただけるように歌おうと思いました。
── 一番最後の部分は、Keikoさんの担当ですよね。 Keiko はい。ここで歌詞の中の2人がふさぎこんでしまったので、最大限美しい世界にしたかったんです。前のHikaruから引き継いで、明るさを意識して歌いました。
Hikaru 自分とっての「とんぼ」は、8ミリで撮った映画のような雰囲気を持った曲でした。カタカタカタとフィルムが回っていて、音声はなくて字幕の文字がセリフやナレーションになっていて、自分はその字幕を歌う気持ちで。でも‟歌う”というより‟語る、しゃべる”という意識でいたから、ほかのどの曲よりも息が多めの歌唱になっています。
── 確かに、映画的な雰囲気を持つ曲でもありました。面白かったのは、途中に結構長い無音の部分があったことです。みんな一緒に歌ったということは、あの無音の長さは、どうやって決めたんですか? Wakana 次に歌うHikaruの好きなタイミングで入って、と梶浦さんがおっしゃったんです。櫻田さんがHikaruの歌い出す気配を指で感じて、ピアノが入っていくというのは、見ていて面白かったですね。
Hikaru その前がWakanaさんで、そこから私が歌うブロックまでは、歌詞の中でもちょっと時間が経っている気がして。一緒に歩いていた人たちが、どこかに座って語り始めるまでの時間みたいな印象があって。物語の新しい章を開くようなイメージで、歌い出しのタイミングを決めました。
── ストーリーの中で流れる時間を感じながら、聴いていただきたい曲ですね。では、最後にKalafinaの今後の予定を教えていただけますか? Wakana 11月から「Kalafina Acoustic Tour 2017 ~‟+ONE” with Strings~」が始まりますが、その前に、世界遺産で開催されるライブが2つあります。ひとつは日光東照宮で、陽明門竣工記念にKalafinaが歌わせていただくというのは、光栄なことだと思います。私は日光に行ったことがないので、楽しみです。
── もうひとつは、奈良の興福寺ですね。 Wakana 奈良は修学旅行で行ったことがあるんですけど、こちらも楽しみですね。どちらも歴史的な建物なので、おごそかな気持ちで歌えそうです。
Keiko 私は旅が好きで、今、私たちが生きている前の時代を感じさせてくれる場所はたくさん訪れてみたいと思っていたので、日光東照宮も奈良の興福寺も、その場所でしか感じられないものを感じながら、無の気持ちになって歌いたいなと。スペシャルなライブになると思うので、楽しみです。三声のコーラスにも、いつも以上の気合が入りそうです(笑)。
Hikaru Kalafinaとして「歴史秘話ヒストリア」という番組のエンディングテーマ(現在はオープニングテーマにも)約6年携わらせていただいていて、個人的に更に歴史に興味を持つようになりました。今回の2か所は、どちらも訪れたことがないので、すごく楽しみで、当日は予備知識を入れて臨みたいと思います。でも、それ以前にKalafinaが栃木と奈良でライブすること自体が初めてなので、地元に来てくださいと待ってくださっている皆さんのに会いに行けるというのが、いちばんうれしいです。
Kalafinaプロフィール
梶浦由記プロデュースによるヴォーカルユニット。メンバーは、高音域を担当するWakana、低音域を担当するKeiko、高音域から中音域を担当するHikaruの3人。 2008年1月23日に、シングル「oblivious」でデビュー。今作で21枚のシングルと6枚のアルバム、2枚のベストアルバムをリリースしている。また、ライブを収録した映像作品も多数。来年はデビュー10周年。記念すべきデビュー日に、日本武道館でのライブが決定している。■TVアニメ「活撃 刀剣乱舞」エンディングテーマ「百火撩乱」
初回生産限定盤A(CD+DVD) 1,389円(税別)
レーベル:SACRA MUSIC/2017年8月9日発売
初回生産限定盤B(CD+Blu-ray) 1,574円(税別)
レーベル:SACRA MUSIC/2017年8月9日発売
通常盤(CD) 1,204円(税別)
レーベル:SACRA MUSIC/2017年8月9日発売
期間生産限定盤(アニメ盤 CD+DVD) 1,574円(税別)
レーベル:SACRA MUSIC/2017年8月9日発売
〈収録曲〉 01. 百火撩乱 02. カンタンカタン 03. とんぼ 04. 百火撩乱 -instrumental- 05. カンタンカタン -instrumental- ※期間生産限定盤(アニメ盤)のみ、「百火撩乱 -TV Size-」を6曲目に収録
〈初回生産限定盤A,B DVD&Blu-ray収録内容〉 「百火撩乱」Music Video
〈期間生産限定盤DVD収録内容〉 TV アニメ「活撃 刀剣乱舞」ノンクレジットエンディング映像
完全生産限定盤(アナログ盤) 1,389円(税別)
レーベル:SACRA MUSIC/2017年8月9日発売
〈完全生産限定盤(アナログ盤)収録曲〉 Side A 01.百火撩乱 02. カンタンカタン 03. とんぼ Side B 01. 百火撩乱 -instrumental- 02. カンタンカタン -instrumental- 03. とんぼ -instrumental- 04. 百火撩乱 -TV Size-
ライブインフォメーション
●世界遺産劇場 Extra -日光東照宮- 国宝陽明門 平成の大修理竣工記念 “Kalafina with Strings” 9月30日(土) 栃木・日光東照宮 五重塔前 野外特設ステージ
●世界遺産 Special LIVE -興福寺- 中金堂再建記念 “Kalafina with Strings” 10月8日(日)・9日(月・祝) 奈良・興福寺 東金堂前庭 野外特設ステージ
●Kalafina Acoustic Tour 2017 ~“+ONE” with Strings~ [神奈川公演] 11月7日(火) ハーモニーホール座間 [山口公演] 11月13日(月) 周南市文化会館 [広島公演] 11月15日(水) 広島文化学園 HBG ホール [北海道公演] 11月22日(水) 札幌市教育文化会館 大ホール [兵庫公演] 11月26日(日) 和田山ジュピターホール 大ホール [岡山公演] 11月27日(月) 倉敷市民会館 [宮城公演] 12月2日(土) 電力ホール [東京公演] 12月3日(日) 東京オペラシティ コンサートホール [富山公演] 12月9日(土) 富山県民会館 [愛知公演] 12月13日(水) 愛知県芸術劇場 大ホール [福岡公演] 12月14日(木) 福岡シンフォニーホール
●“Kalafina with Strings” Christmas Premium LIVE 2017 [大阪公演] 12月19日(火)・20日(水) ザ・シンフォニーホール [東京公演] 12月22日(金)・23日(土・祝) Bunkamura オーチャードホール
●Kalafina デビュー10 周年 Anniversary LIVE 2018年1月23日(火) 東京・日本武道館 ※詳しくは、オフィシャルサイト http://www.kalafina.jp まで
VIDEO
(取材・文/鈴木隆詩)
(C) Nitroplus・DMM GAMES/「活撃・刀剣乱舞」製作委員会