【季節を楽しむオススメ作品第12回】新しい世界へ出発しよう! 「旅」を生きる8作品

アキバ総研 | 2016年03月20日 11:00
【季節を楽しむオススメ作品第12回】新しい世界へ出発しよう! 「旅」を生きる8作品

四季折々、この時期にこそ楽しめるアニメがある! 季節の話題にまつわる新旧の良作品をアニメライターが紹介します。

 

3月は卒業の季節。そして4月から進学や就職で新生活に入る人も多いでしょう。

 

人生はよく「旅」にたとえられます。見知った故郷を離れ、遠い土地でさまざまな人や出来事と出会いながら、自分の目的のために進む。アニメも、旅立ちから始まる物語が数多くあります。

 

新天地に飛び込むことは冒険ですが、困難の先にかけがえのない宝物を得ることになるかもしれません。新たな出会いを求めて旅に出たくなる、旅立ちから始まり旅に生きるアニメをご紹介しましょう。


「ワンピース」(1999年~放送中)


主人公のルフィは、幼い日に海賊のシャンクスと出会い、ゴムゴムの実を食べて「悪魔の実の能力者」となり、やがて「海賊王に俺はなる!」という決意を胸に、生まれ育ったフーシャ村を旅立ちます。仲間を集めたルフィは、「偉大なる航路(グランドライン)」を経て、苦難の末、やがてグランドライン後半の「最後の海・新世界」に到達し……まだまだ冒険の旅は続きます!

 

今の時代を代表する、由緒正しい「旅と冒険」アニメ。仲間たちと訪れる島は、魚人が支配する島、砂漠の島、氷の島、天空の島、人魚が住む竜宮城、小人族が住む島……と、「ガリバー旅行記」のガリバーも真っ青になるほどバラエティに富んでいます。

 

出会う人々も単なる人間にとどまらず、巨人族に小人族、魚人に人魚とさまざまな種族にわたり、同じ船に乗る仲間、強大な敵、そして自分を支えてくれる同志と出会っていきます。それとともに、この世界が抱えた大きな謎や身分の格差などの社会問題も、次第に明らかに。

 

1999年からスタートしたアニメは、放送16年を越えてまだまだ終わりが見えません。この史上類を見ない大河アニメがこの先どこまでいくのか、それ自体が時を越える旅のようでもあります。

 

今年7月23日には、最新劇場版「ONE PIECE FILM GOLD」の公開が予定されています。楽しみですね。


「未来少年コナン」(1978年放送)


「のこされ島」という孤島で、おじいと2人で暮らす野生児コナンは、ある日、浜に打ち上げられた同年代の少女ラナと出会います。ラナとコナンは心を通わせますが、ラナの祖父であるラオ博士の居所を探す、インダストリアの軍人モンスリーがラナを拉致。コナンは、おじいの遺言に従って手作りの舟に帆を張り、ラナを助けにまだ見ぬ広い世界に旅立ちます。

 

宮崎駿が初めて監督した作品として知られているテレビシリーズです。少年が悪人に対抗し、不思議な少女を守って活躍する活劇アニメという意味で、名作として人気の高い「天空の城ラピュタ」と非常に似ているので、未見の人がもしいるなら、必見の作品です。

 

島国に暮らしていると、旅とは「海を渡る」のと同じこと。だからでしょうか、海を船がいくシーンだけで、ワクワクします。青い海原をコナンとラナが乗った帆掛け船が走る、爽快なオープニングが象徴的です。

 

ちなみにこの劇中世界では、2008年に、第3次世界大戦が起こり、地軸はねじまがり、地球は一度滅びかけているようです。昔見たときは、ずいぶん未来の話のような気がしていたんですがすでに通り越していました! びっくりです。


「宝島」(1978年放送)


船乗りの父を亡くし、母と2人で居酒屋兼宿屋「ベンボー亭」を切り盛りする少年ジム・ホーキンスは、ふとしたことから海賊の宝の地図を手に入れ、父の友人である医者のリブシーとトレローニとともに、宝探しの旅に出ることになります。ところが、宝島を目指すヒスパニヨラ号には、身分をいつわった海賊たちが乗り組み、宝の強奪を狙っていました。海賊たちから身を守り、彼らを出し抜いて、お宝を手に入れることはできるのでしょうか……?

 

スティーブンスン原作の「宝島」を大胆に翻案して、少年ジムの成長物語として、出崎統監督が詩情ゆたかに描いた作品です。宝島上陸とともに戦闘は本格化。宝を争い、行動や物資の限られた中で、駆け引きや裏切り、計略がとびかいます。

 

この作品では、ジョン・シルバーの存在感が光ります。かっこいいとはこういうこと! 悪役ではありますが、智恵と胆力、判断力にリーダーシップ、そして余裕と残酷さをもちあわせた、魅力的な大人の男として描かれています。このシルバーに憧れ、やがて裏切られ、それでもやはり心のどこかで惹かれているジム。少年の日からの旅立ちの物語ともいえる話になっていて、深い余韻を残します。


「明日のナージャ」(2003年放送)


イギリスのロンドン近郊のアップルフィールド孤児院で育った少女ナージャは、亡くなったと思っていた母親が生きていることを知り、孤児院を飛び出して旅芸人のダンデライオン一座に踊り子として加わります。母の手がかりを求め、謎の男たちに追われながら、イギリス、フランス、スイス、イタリア、スペインと各国を旅していく一座。やがてナージャの母親はオーストリア貴族の娘であることがわかりますが、大きな困難と陰謀が待ち受けていました。

 

ドラマチックな旅と成長、といえば、少女向けアニメも負けてはいません。主人公が何らかの目的で旅をしながらいろんな人と出会っていくのは、70年代の少女アニメからの伝統的な流れといっていいでしょう。

 

日曜朝の女児向けアニメ枠としては、恋あり謎あり陰謀あり活劇ありの、骨太な大河ドラマでした。20世紀初頭のヨーロッパを緻密に再現した美しい美術が、見応えありましたね。くるくるよく動くオープニングとエンディングは、実にかわらしい! いっぽうで、欲や嫉妬のからんだドラマや、双子のフランシスとキースとの恋愛が展開されるところも、ある意味オトナ好みでした。


「暁のヨナ」(2014年放送)


高華王国の皇女ヨナは、16歳の誕生日の夜、憧れの人であった従兄のスウォンに父王を殺害され、国も身分も失います。幼なじみで専属護衛のハクに守られて、命からがら逃げのびたヨナは、逃亡生活の中で初めて改めて自分の無力さを知り、どうするべきか悩みます。やがて旅の果てに神託を受け、ハクとともに「四龍の戦士」を探すことに……。

 

貴種流離譚(きしゅりゅうりたん)は、やはりロマンがあります。旅の中で厳しさを知り、ヒロインが人間として強く前向きに成長していく、こちらも正統派。古代アジア風の大河ドラマの重厚感と、イケメンに囲まれる楽しさの両方が楽しめます。人気声優が集合しているので、声優ファンも要チェックでしょう。

 

原作連載が続いているので、ファンからは2期が切望されています。四龍の集結で終わっているので、この先をやはりアニメで見たいものです。



「ニルスのふしぎな旅」(1980年放送)


スウェーデン南部の少年ニルスは、自宅の農場の動物をいじめるわんぱく坊主でしたが、妖精を怒らせて魔法をかけられ、手のひらサイズの小さな姿になってしまいました。そしてガチョウのモルテン、ハムスターのキャロットと一緒に、夏に北のラップランドへ渡るガンの群れの仲間となり、共に旅をすることになります。季節が変わってガンの群れは南へ。故郷が近づきますが、ニルスは元の姿に戻れるのでしょうか?

 

「旅」そのものがタイトルに入ったアニメ。最初は、とんでもない悪たれ坊主だったニルスが、旅の中で自然の大きさや命の大切さを知り、相手を思いやり、勇気をもって行動する少年に成長していくところが見どころです。

 

ていねいに描かれた北欧の自然や暮らしも美しく、ガンたちと一緒に旅をしている気分が味わえます。鳥たちの動きが、リアルに、あるいはコミカルに、しっかりと描かれているのもいいですね。ネイチャー好きも安心して楽しめます。


「キノの旅 -the Beautiful World-」(2003年放送)


少年に見えるけれど実は少女の旅人キノが、相棒でモトラド(二輪車)のエルメスとともに、いろいろな国をめぐる話。目的のある旅ではなく、物語は、価値観も風習もまったく異なる国々の出来事をつなぐ、連作短編となっています。

 

1つひとつが、独立した寓話のよう。人間の欲が、感情が引き起こすダークな物語を、淡々と拾い上げ、描き出していきます。キノとエルメスは、いわば見届け人であり、傍観者。一体どんなエンディングに落ち着くのか、SFショートショートを読んでいるような味わいがあります。

 

映画「キノの旅 何かをするために -life goes on.-」(2005年公開)、「キノの旅 病気の国 -For You-」(2007年公開)も制作されています。


「銀河鉄道999」(1978年放送)


銀河系の各惑星が「銀河鉄道」で結ばれた世界では、裕福な人々が機械の身体と永遠の命を手にし、貧しい人々を迫害していました。機械伯爵の「人間狩り」で母を失った鉄郎は、謎の美女メーテルから銀河鉄道のパスをもらい、彼女とともに、機械の身体を無料でくれる星を目指し、銀河鉄道999に乗りこみます。

 

松本零士原作アニメの代表作のひとつ。テレビシリーズは原作コミックに準じて、1つひとつ異なる、到着した未知の星で出会う人との間のドラマや事件を描いています。各話完結で、「次はどんな星に行くのか」自体が楽しみでした。

 

エッセンスを凝縮した劇場版の「銀河鉄道999(The Galaxy Express 999)」(1979年公開)は、鉄郎の成長物語としてまとまっており、ハーロック、エメラルダス、トチローなどが総登場するなど、松本零士作品の魅力が詰まっています。ゴダイゴが歌う主題歌「The Galaxy Express 999」はどこかで耳にしたことがあるでしょう。時代を感じさせない作画の美しさは一見の価値あり。手書きのセルアニメの粋を味わえる名作です。

 

 

 

舞台装置として「旅」を組み込んだアニメは、まだまだたくさんあります。どこかを目指しての旅だったとしても、結果よりもプロセスが大事で、終わってみれば、旅をした時間と経験自体が大きな財産だった。旅って、そんなものではないでしょうか。だから人生にたとえられるんですね。

 

旅するアニメを楽しんだら、いつもと違う景色を見て、いつもと違う体験をしに、リアルな旅に出かけてみるのもいいですね。

 

 

(文/やまゆー)

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