【Steam】GW後半はゲーム三昧! Steam新作ゲーム4月発売この3本!

2023年05月02日 17:000

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アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。この時期に一番気になることといえば、やはりGWの過ごし方ではないでしょうか。おうちでのんびりじっくりとゲームを遊んで過ごそう!と意気込んでいる方もいるかと思いますが、今回は4月にリリースされた新作のSteamゲームの中から、長期休暇のお供にもピッタリのオススメ・インディータイトルを厳選してご紹介していきたいと思います。

目次
人類が絶滅した世界を小さなロボットが大冒険!「Life of Delta」
ようこそ、“メロンが違法”な町へ!「Melon Journey: Bittersweet Memories」
地上の楽園を目指して果てなき塔をくだれ!「ハテナの塔 —The Tower of Children—」

1,人類が絶滅した世界を小さなロボットが大冒険!ハイレベルなパズルが楽しいポイント&クリックアドベンチャー「Life of Delta」


まず紹介する「Life of Delta」は、ポスト・アポカリプス世界が舞台のタイトルです。この「Life of Delta」は、以前、デモバージョンのプレイレビューを掲載しましたが、このたび、2023年3月に正式リリースされましたので、改めて製品版をレビューしていきたいと思います。

 

 

「Life of Delta」は、人類が絶滅し、文明が崩壊したあとの世界、いわゆる「ポスト・アポカリプス」と呼ばれるジャンルに該当するSF的な世界観が特徴となっており、錆びた鉄や吹き荒れる砂のような硬派なムードもありつつ、絵本のようなタッチで描かれたやわらかく美しいビジュアルが印象的です。

 

 

本作の主人公は、小型サービスロボットのデルタ。人類が絶滅し、壊れかけたサービスロボットとヒューマノイドリザードのみが存在する世界で、デルタは自分が廃棄されるところを助けてくれた「ジョー」を探すための旅に出ます。実はジョーはなんらかの事情があって、兵士たちによってメガシティという都市へと連行されてしまったのですが、これらのいきさつは、ゲーム中に挿入されるフルアニメーションで描かれる美麗なムービーによって語られます。

 

 

本作は、あやしげな個所をクリックして調べて、アイテムを手に入れたりギミックの謎を解いたりしつつ先へ進んでいくことを目指す、「ポイント&クリック」タイプのアドベンチャーゲームです。
あやしげな個所をクリックする」といっても、本作では、調べることができる個所ではポインターの形が変化するシステムになっているため、無駄なクリックをする必要はありません。また、次にやるべき目標やほかのキャラクターとの会話のログがいつでも確認可能な点も遊びやすいポイント。細かな部分がていねいに作られており、全体的に快適な作りとなっています。

 

 

手に入れたアイテムを組み合わせたり、道中に出会うキャラクターの依頼をこなしたりといった謎解きアドベンチャー的な要素も多く登場しますが、本作のメインディッシュはなんといっても「パズル」です。ロボットが暮らす世界を舞台にしているだけあって、本作には装置やプログラムを起動させるためのパズルが多数登場します。バラエティ豊かなパズルはどれも詳細な説明はなく、プレイヤーが自分の頭で考え、自分の手で操作してギミックや法則を読み取り、試行錯誤しながら解いていかなければなりません。

 

 

ひらめきや推理力、洞察力など総合的な能力が求められる本作のパズルは、全体的に難度が高めで歯ごたえ十分。そして解けたときの爽快感はバツグンです。アドベンチャーゲーム好きのみならず、パズルやリアル脱出ゲーム、じっくり考えるボードゲームなどが好きな方にもオススメできると思います。

 

 

以前体験したデモ版では、デルタが旅立つ直前までしかプレイできませんでしたが、今回プレイした製品版では、もちろんそのあとの展開も体験できました。とある取引によって牛をゲットし、本格的に旅に出たデルタは、メカニックや薬師、スパイダーロボットなどなど、さまざまなロボットたちと出会います。かわいらしい見た目のロボットもいれば、ちょっと怖そうなロボットもいますが、とにかく皆、個性的。彼らと交わす、ちょっとほっこりする会話イベントの数々も、本作の見どころとなっています。

 

 

絵本のような美しいグラフィック、デルタを始めとする個性豊かなキャラクターたちと彼らが紡ぐ物語、そしてハイクオリティで歯ごたえのあるパズルの数々と、さまざまな魅力が詰まった「Life of Delta」。じっくり腰を据えて遊ぶのにピッタリな作品だと思います。2023年5月10日までは25%オフのキャンペーンも行われていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

2,ようこそ、“メロンが違法”な町へ! キュートでダークな生々しいレトロ携帯ゲーム風アドベンチャー「Melon Journey: Bittersweet Memories(メロンジャーニー:ビタースイート・メモリー)


皆さま、メロンはお好きでしょうか? 高級な果物の代名詞的な存在であるメロン。その芳醇な香りと濃厚な甘さで人気の果物ですが、ご紹介する「Melon Journey: Bittersweet Memories」は、そんなメロンが物語のキーとなる作品です。

 

 

本作「Melon Journey: Bittersweet Memories」は、ストーリー重視の探索アドベンチャーゲームです。ゲームを開始して真っ先に目を引かれるのは、その画面。メロンが重要なキーワードなだけに、緑色を基調としたドットグラフィックで描かれた画面は、ゲームボーイ画面のようなレトロゲーム機を連想させ、眺めているだけでなつかしさをひしひしと感じてしまいます。

 

 

というわけで、さっそく本作のストーリーをご紹介しましょう。

本作の主人公は、巨大なメロン工場で働くうさ耳の従業員、ハニーデュー。ある日、彼女は友人であるカンタロープに会うために、彼が置いていったブリーフケースを持って隣町のホッグタウンへと向かいます。

 

 

しかし、ホッグタウンに着くやいなや、ハニーデューはブリーフケースを盗まれてしまいます。あわてて泥棒を追いかけると、泥棒は警察に捕まっていました。そして、開かれたブリーフケースの中からは、メロンの種が……! 何を隠そう、このホッグタウンでは“メロンの所持が違法”となっているのです。なぜ、カンタロープは「メロンの種」を? そしてカンタロープはどこに行ってしまったのか? 行方不明になってしまったカンタロープを探すために、ハニーデューは、次期市長選で沸き立つホッグタウンの探索を開始するのでした……。

 

 

本作に登場するキャラクターは、主人公のハニーデューを始め、皆、かわいらしい動物ばかりです。さらに皆、ドット絵で描かれている小さな姿なので、そのキュートさはかなりのもの。しかし、あらすじでも書いたとおり、本作には「法律」や「選挙」、「犯罪」などなど、なにやら生々しい要素が盛りだくさんで、キャラクターたちも見た目こそかわいらしいものの、話す内容はどこか人間くさく、生々しさを感じさせます。コンサートをする大スターのハムスター、リンゴをかじった罪で裁判にかけられるモグラ、チーズを崇拝するネズミのカルト団体などなど、ちょっと変だけどなんだか不思議なリアリティを持ったキャラクターばかりで、非常に魅力的です。

 

 

本作は、“メロンの所持が違法”というユニークすぎる世界観と、かわいらしい姿なのに人間くさい個性豊かなキャラクターたち、そして犯罪や政治など町に潜む不穏な謎の数々が融合し、「ポップでキュートなのにリアルでシリアス」という、唯一無二のアドベンチャーゲームとなっているのです。

操作方法は単純明快で、主人公の移動と、話しかける・調べる操作のみ。2D見下ろし型RPGのような見た目ではあるものの、本作はアドベンチャーゲームであり、戦闘などはありません。フィールドを歩き回って、キャラクターたちと会話をしたり物を調べたりしながら、物語を進めていくというシンプルなシステムとなっているため、余計な要素に気を取られることがなく、唯一無二の世界観と謎めいた物語に没入できる作りになっているように感じました。

 

 

そんな本作ですが、大きな特徴として筆者があげたいのが「調べられるものの多さ」です。アドベンチャーやRPGでは、物語の進行に関係ないものも含めて、フィールドにあるさまざまなオブジェクトを調べることができるものですが、本作はとにかく調べられるオブジェクトの数が多いのです。ゴミ箱、チラシ、車、ポスト、消火栓、掲示板など、とにかくオブジェクトの形をしているものならだいたいなんでも調べられるぐらいの勢いで、しかもそれぞれ表示されるテキストが異なるという凝りっぷり。それらのテキストからは、“メロンが違法”な町の特殊な雰囲気や、そこで暮らす人々の生活と人柄がひしひしと感じられるものが多いため、ついつい物語のメインの流れから外れて、すみずみまでじっくり調べたくなってしまうこと必至です。

 

 

唯一無二の世界観と、先が読めない物語が魅力的な「Melon Journey: Bittersweet Memories」。携帯ゲーム機風のグラフィックも美しく、レトロゲームが好きな人にも刺さりそうです。グッとくるものがあった方はぜひ、プレイしてみてください。遊んだあとは、メロンが無性に食べたくなってしまうこと間違いなしです!

3,地上の楽園を目指して果てなき塔をくだれ!リアルタイムで進行するローグライクカードバトル「ハテナの塔 —The Tower of Children—」


皆さま、カードゲームはお好きでしょうか? 「Slay the Spire」の大ヒットを皮切りに、ゲーム界ではローグライクカードゲームというジャンルが確立されましたが、ここで紹介する「ハテナの塔 —The Tower of Children—」は、そんなローグライクカードゲームのジャンルに該当する作品です。

 

 

本作はプレイするたびに変化する「ローグライク」要素を含んだカードバトルゲームです。まず目を引くのは、美しい絵本のようなグラフィック。あたたかみがありながらどこか神秘的でもあり、「ハテナの塔」というタイトルから連想されるような、なにやら謎めいたものを感じさせます。

 

 

それではまずは、ストーリーからご紹介していきましょう。

本作の舞台となるのは、世界の果てのそのまた果てにある、果てのない塔。その塔の最上部では、子供たちが肩を寄せ合い、集落を築いて力強く生きていました。そんなあるとき、子供たちの中の数人が、「戦士」になるときを迎えます。

 

 

「戦礼」を受け、戦士となった子らは、皆の食料であるパンを手に入れるために、謎多きハテナの塔へと潜り、下へと降りていくことを決めるのでした……。

 

全貌の見えない果てのない塔、その塔の頂上で暮らす謎の子供たち、神の声を聞いて戦士となっていく子供など、本作の世界観にはなにやら神秘的で、不可思議な謎が数多く存在しています。それらの謎が明かされていくのか?という部分も、プレイヤーを引き付ける本作の魅力です。

また、ファンタジーものの世界観で巨大な塔が登場した際には、頂上を目指して登っていくというのが普通ですが、本作は逆に「地上を目指して塔を降りていく」という珍しい設定となっており、本作に漂う謎めいた雰囲気をさらに色濃いものにしているように感じました。

 

 

本作最大の目的は、塔を攻略して地上に降り立つこと。しかし、それとともに重要となるのがその日を生き抜くための食料集めです。塔で暮らす子らは、1日にひとりひとつのパンを食べて生活をしているのですが、このパンの個数が尽きてしまうと集落は存続できなくなってしまいます。そんな悲劇を避けるべく、プレイヤーは「戦士」となった子を2人選び、塔へと潜ってパンを調達しなければならないのです。このあたりの要素はサバイバル的であり、塔でパンがなかなか多く手に入らない点も相まって、非常にヒリヒリするプレイ感が味わえます。

 

 

塔の探索が、本作のメインとなるカードゲームのパートです。
塔に入ると自動的に移動を行い、敵と出会うとカードバトルがスタート。画面下部に表示される手札の中からカードを選び、攻撃や防御、回復などを行いながら、敵のライフを減らしていきます。

敵の次の行動が見えている点や、敵を倒すと新たなカードを獲得できる点など、「Slay the Spire」を始めとするローグライクカードゲームのオーソドックスなシステムが踏襲されていますが、本作のカードバトルには、それらの作品との大きな違いが存在します。それは、ずばり“リアルタイム進行”です。本作のバトルではプレイヤーと敵が交互にワンアクションずつ行うのではなく、自分はどんどん手札を使うことができ、相手もどんどん攻撃をしてきます。手札は何回でもディール(配り直し)ができますが、その間にも敵は攻撃をしかけてくるため、注意が必要です。

 

 

魔法カードは選んでから攻撃を放つまでに少し時間がかかったり、相手が攻撃する瞬間にタイミングよく防御カードを使うと、ジャストガードとなって相手をひるませることができるなど、アクション性が高いのも本作のカードバトルの特徴。敵の次の行動に目を光らせながら、戦略を立てつつ、適切なカードを素早く選んでいくというエキサイティングなバトルは、ルールなどはまったく別物ですが、トランプゲームの「スピード」に似たスリルがあり、中毒性が高く、ついやめどきを見失ってしまいます。

 

 

また、カードに上下の向きの概念があるのも本作の斬新なポイント。同じ剣のカードでも、刃が上にある場合は攻撃になりますが、柄が上にある場合に選んでもダメージを与えることができません。ほかにも、どちらが上になっているかで攻撃と防御が変わるカードや、手札の上下を反転させるカードなどもあり、戦略性に深みがプラスされている印象。バトルを制するためにはカードの向きにも気を配らなければなりませんが、先述のとおりバトルはリアルタイムで進行するため、時にはパニックになってしまうことも。

 

 

探索中、宝箱など敵以外の存在と遭遇する場面もあります。従来のローグライクカードゲームなら、そういったイベントでは選択肢が表示され、宝箱を開けたりスルーしたりを選ぶわけですが、本作ではそういったイベントシーンでもカードを選択します。宝箱を剣で無理やりこじ開けてみたり、はたまた罠だと思ったら盾で防御してみたり……。時間制限が存在する場合もあるため、素早く的確な判断が必要となり、バトルではないからといって気が抜けません。

バトルもイベントも総じて手に汗握るスリリングな作りとなっており、パンを集めるサバイバル要素と相まって、心地よい緊張感に包まれたゲームプレイが楽しめる作品となっているように感じました。

 

 

謎めいた神秘的な世界観と、リアルタイムで進行するアクション性の高いカードバトルにぐいぐい引き込まれる「ハテナの塔 —The Tower of Children—」。プレイすればするほど解放されていく要素や子供たちの成長要素もあり、やれることが盛りだくさんで遊びごたえは十分。ローグライクカードゲームが好きな方はもちろん、不思議な世界観を楽しみたい方にもオススメしたいタイトルです。

  • ■「ハテナの塔 —The Tower of Children—」(集英社ゲームズ)
  • ジャンル:サバイバルローグライクアドベンチャー
  • 2023年4月20日発売
  • 価格:2,500円(2023年4月25日時点)
  • コピーライト:©SHUEISHA / DeNA / Tasto Alpha, SHUEISHA GAMES
  • https://store.steampowered.com/app/2089500/_The_Tower_of_Children/

新作のオススメSteamタイトル、気になるものはあった?


というわけで、Steamのオススメ新作タイトルをご紹介しました。
今回は、じっくりと腰を据えて遊ぶのにピッタリの3タイトルをピックアップしてみました。どのゲームも、時間を忘れてハマってしまう魅力にあふれるものばかり。気になるタイトルがあった方は、長期休暇のお供にぜひ、遊んでみてくださいね!

筆者:百壁ネロ
ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)、「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)など。
Twitter:https://www.twitter.com/KINGakiko
Twitch:https://www.twitch.tv/nero100kabe
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