【インタビュー】「ゆるキャン△」の楽曲の先へ。佐々木恵梨が2ndアルバム「Colon」をリリース

2021年06月14日 18:000

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TVアニメ「ゆるキャン△」のエンディングテーマを担当し、アニメファンの間にその名が浸透した、シンガーソングライター・佐々木恵梨。「ゆるキャン△」、「ゆるキャン△ SEASON2」のエンディングテーマも含む、全15曲入りの2ndアルバム「Colon」が、まもなくリリースされる。
「ゆるキャン△」の楽曲ではアコースティックギターに乗せて、爽やかな歌声を聴かせてくれた彼女だが、アルバムではクリエイティブの枠を広げ、さまざまな音色の楽曲を届けてくれた。また、Blu-rayにはバンドセットによるライブ音源も収録。佐々木恵梨の魅力を、多角的に味わうことができるアルバムとなった。

佐々木恵梨として歌うことが、より楽しくなりました


── 前のアルバム「Period」が2017年8月のリリースなので、約4年ぶりのアルバムということになるんですね。

佐々木 時間が空いてしまったという実感はまったくなくて、目の前にある仕事をしながら過ごしていたら、今になったという感じです。ほかのアーティストの方への楽曲提供だったり、ミュージカル「天の河伝説」の音楽監督だったり、趣味でやっているソロプロジェクトだったり、いろいろやっていたので。

── 佐々木さんにとって、本人名義のソロ活動はどういう位置づけなのでしょうか?

佐々木 最初は、仕事として与えられたタイアップ曲を作って歌うという感覚だったんですけど、今回のアルバムの収録曲では、自分のアーティスト性を出して、自由に遊びながら作ったという感覚に変わってきました。自分で作詞・作曲している曲も増えましたし、それ以外の曲でもボーカルだけでなく制作になにかしらの形で関わることができたことがうれしくて。佐々木恵梨として歌うことが、前よりもずっと楽しくなりました。

── アニメタイアップ曲との関わり方についても、何か変化があったのでしょうか?

佐々木 自分から、「こういう曲はどうですか?」と積極的に自作曲を提案するようになったと思います。「ゆるキャン△」についてもそうで、最初のシリーズのときに、「キャンプがコンセプトの作品なら、こういう曲はどうですか?」と提出したのが「ふゆびより」でした。自分から攻めていったんです(笑)。


── 2ndアルバム「Colon」には、「ゆるキャン△」シリーズのエンディングテーマ2曲も含めて、15曲が収録されています。そのうちの12曲が佐々木さんご自身の作詞・作曲です。さらに共同制作者として、中村ヒロさんが11曲に関わっていることもあり、アルバムとしての統一感を感じました。

佐々木 作者がだいたい一緒なので、そういう意味ではまとまりのある1枚かもしれないんですけど、楽曲のタイプとしてはけっこうバラバラになったと思います。

── アルバムタイトルの「Colon」には、どういう意味合いがあるのでしょうか?

佐々木 これは単純に1stアルバムが「Period」で点がひとつなので、次は「Colon」(※編注:colonの記号は「:」)で2つになったという(笑)。

── なるほど(笑)。アルバムタイトルにはそれほどの意味を持たせずに、内容勝負みたいな。

佐々木 そうですね(笑)。

── 1stアルバム以降のシングルの表題曲、カップリング曲がすべて収録されていて、それにアルバムの新曲が追加されているのが、「Colon」です。つまり、2017年夏以降の佐々木さんの音楽活動がまるっと詰め込んだアルバムということですね。まずはシングル曲について、お聞きしたいのですが、6曲目にTVアニメ「BAKUMATSU」のエンディングテーマ「遥かなる旅」が入っています。佐々木さんが作詞・作曲・編曲されている曲ですね。

佐々木 「遥かなる旅」は今回のアルバムの中で一番古い曲で、10年前くらいに作ったんです。 大学を卒業して間もなくのころで、私は作家になり立てで、バイト中に車の中で思い浮かんで、一時停止させてスマホに歌って吹き込みました。当時、ほかのコンペに出していた曲なんですけど、「BAKUMATSU」のコンセプトにも合っていたので、元からあった歌詞を「BAKUMATSU」に合わせて修正を加えてでき上がりました。メロディやアレンジは、ほぼ元のままです。


── 「BAKUMATSU」のタイアップはどのようにして決まったんですか?

佐々木 このときも「ゆるキャン△」と同じように、こちらから「この曲はどうですか?」と提案したんです。2曲出して、そのうちのひとつが「遥かなる旅」でした。もう1曲は「Part of Me」(作詞・作曲:佐々木恵梨/編曲:中村ヒロ)で、こちらは「BAKUMATSU」第6話の特殊エンディングテーマとして採用されました。

── 「Part of Me」は「遥かなる旅」のカップリング曲で、今回のアルバムでは9曲目に収録されています。この曲は最初から「BAKUMATSU」をイメージして作ったのでしょうか?

佐々木 そうですね。主人公の高杉晋作が師の吉田松陰を慕って追いかけている姿からイメージして、大事な人を思う気持ちを書いていきました。

── あと2曲のカップリング曲「Fireworks」と「TIME AFTER TIME」がアルバムでは「Part of Me」の前後に収録されていて、シングル「遥かなる旅」の収録曲を続けて聴ける構成になっています。

佐々木 これらの曲は、どれも和のテイストを意識して作ったので並んでいるほうがいいなと思って。「Fireworks」(作詞・作曲:佐々木恵梨/編曲:中村ヒロ)は京都生まれのミュージシャンがニューヨークに行くというイメージで書いて、「TIME AFTER TIME」(作詞:佐々木恵梨/作曲:佐々木恵梨、中村ヒロ/編曲:中村ヒロ)は古風な感じを歌詞に入れつつ言葉遊びをしながら作った曲でした。

── 「Fireworks」はジャジーな曲で、クールで大人っぽいサウンド感に魅了されました。

佐々木 私がピアノと歌だけで作詞・作曲して、先ほど言った京都生まれのミュージシャンがニューヨークに行くという楽曲イメージとともに、中村さんにアレンジをお願いしました。京都は日本におけるジャズの聖地でもあるんです。ジャズプレイヤーが多くいて、ライブハウスでも演奏されていて。そこにスティングの「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」の日本版みたいなイメージも加わって、こんな仕上がりになりました。

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