「青春を存分に堪能し、朱里になった気持ちで和臣に恋をしていました!」アニメーション映画「思い、思われ、ふり、ふられ」公開記念インタビュー第2弾──山本朱里役・潘めぐみ!

2020年09月20日 10:000

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「ストロボ・エッジ」「アオハライド」に続く「咲坂伊緒 青春三部作」の最終章「思い、思われ、ふり、ふられ」が、アニメーション&実写のW映画化で集大成を飾っている。

 

偶然出会った、全くタイプの違う4人の高校生。からみ合ったりすれ違ったり、4人4様の“思い”を瑞々しく描いたアニメーション映画「思い、思われ、ふり、ふられ」(以下、「ふりふら」)。

 

アキバ総研では、メインキャスト4名にリレーインタビューを敢行。第2回は山本朱里役の潘めぐみさんが登場します! ストーリーの魅力や朱里を演じるうえで意識したこと、お気に入りのシーンなどをうかがいました。
「タイプの違う女の子を好きになる理央の気持ち、すごく分かります!」アニメーション映画「思い、思われ、ふり、ふられ」公開記念インタビュー第1弾──山本理央役・島﨑信長!

また、映画公開を記念してメインキャストを務める島﨑信長さん、斉藤壮馬さん、潘めぐみさん、鈴木毬花さんの寄せ書きサイン色紙が当たるプレゼントキャンペーンを実施。
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—— もともと原作を読んでいたということで、「ふりふら」のストーリーの印象を教えてください。

 

 少女漫画って、どちらかというと恋愛主軸と思われがちな面もあると思うのですが、「ふりふら」はそうではないんです。自分と好きな相手がいるだけで成り立つ世界ではなく、友達との出会いに始まり、世界が開けていって、自分も変わっていく。自分以外の誰かの大切さを感じます。友人を思う、好きな人を思う、家族を思う。思いのベクトルとその状況に自分が置かれたらどう思うか、どうするのか。そしてその選択への葛藤などは、読んでいてすごく共感できるところだと感じました。シチュエーションに動かされるのではなく、登場人物が動くことでドラマが動く。そうしたところが、この作品が愛される理由のひとつなんじゃないかなって思っています。

少女漫画は、どうしてもシチュエーションやセリフにときめいてしまいがち。もちろんそれも心の栄養としてとても大事なのですが、それだけじゃ満足できない自分がいるんです(笑)。だからこそ人物が動くことで、物語が動くドラマにすばらしいなって思います。

 

—— 原作にハマっていた感が伝わってきます。誰かに共感しながら読んでいたりしましたか?

 

 共感という面では朱里(あかり)です。友達から悩みを相談されたら「私はこう思うけど、あなたの中では答えは決まっているよね」とはっきり言える。そういうところは自分と似ていると感じました。私は人が好きで、コミュニケーションとか、話すこととかが大好きなんです。だから、由奈みたいに引っ込み思案な子がいても、「仲良くなれたらいいな」って自分から話しかけちゃいます。そういうアプローチの仕方がすごく似ているなと思いました。

 

—— 恋愛に関しても朱里タイプですか?

 

 自分のことを好きと思ってくれているかも、と思っても朱里のようにカジュアルには動けないですね。でも、恋に落ちた瞬間がわかるみたいな感覚はよくわかります。朱里のようにカジュアルにいけないくせに、由奈みたいに好きになった人と付き合いたいかと言われたら、そうでもない。恋愛の始まりは、友達関係が続いていく中で、「あ、好きかも」と思うタイプなので、朱里と和臣(かずおみ)の恋愛のほうが自分に近いと感じています。そういう感覚でいうと、恋愛も朱里タイプなのかもしれません。

 

—— 潘さん自身にタイプが似ていて、気持ちがよくわかる朱里は演じやすかったのでしょうか?

 

 演じやすいと感じる部分は多かったです。でも、時としてわからない部分もあったりして。たとえば、朱里が彼氏と別れたことを、由奈との何気ない会話の中で「あ、別れた」って伝えていたけれど、あれは私には言えないって思いました。私は結構サバサバしているほうだとは思うのですが、その場の空気を考えてしまって、「これを今言ったら、相手はどう思うだろう」とか。でも、朱里は空気を読まないわけじゃないから、あのセリフはどういう思いで言ってるのかなって、最初はわからなかった部分でもありました。

 

—— 朱里は空気読みまくるタイプですからね。

 

 そうなんです。すごく読むのに、切り込むところは切り込んでくるので「そこって、どういうスタンスでいけばいいのだろう」って思うことは結構ありました。素直に話したかと思えば、急に何も言えなくなってしまったり……。原作を読んでいるときは、すごく理解できると思っていたけれど、演じる立場で見ると朱里は難しいなと感じました。そういう悩みがでたときには、そのまま現場にモヤモヤした気持ちを持ち込んで、掛け合いの中で答えを見出していきました。由奈に引っ張ってもらったり、理央に支えられたり、和臣くんに導かれたりして気づくことは多かったです。

 

—— ストーリーとリンクした関係性ですね。

 

 すごくありがたかったです。4人で過ごす時間もあったので、助けられました!

 

—— 好きな原作で、しかも「咲坂伊緒 青春三部作」の集大成という作品で朱里を演じることに関してはどんな思いでしたか?

 

 少女漫画原作の作品でメインの役柄を演じ、さらに「誰かを思う」というキャラクターは「俺物語!!」以来で、本当に何年ぶりだろうというくらいお久しぶりでした。女の子だけど戦っている役とか、ヒロインを守ったり助けに行くようなキャラクターを演じることが多かったので、「私も普通に恋をして、誰かを思って、こういう高校生活を送っていいんですね、ありがとうございます!」という気持ちで朱里を演じていました(笑)

 

—— では、存分に青春を楽しんだ感じでしょうか?

 

 ハイ。それはそれは繊細な部分まで余すことなく楽しませていただきました。そういう思いもありつつ、大好きな作品に携われることは素直にうれしくて、しかも咲坂先生にお会いする機会もいただけて、好きなものに恩返しできるような、そんな機会をいただけて幸せでした。どれだけ作品を好きでいても、直接作品に還元する機会にはなかなか巡り会えません。もちろん、本を買ったり、友達にすすめたりすることはできるけど、もっと大きな形で携われるというのは、すごく光栄なことだと思います。「ふりふら」は、自分の人生の中で大きな影響を与えてくれた作品の一つで、悩んでいるときに、言葉が降り注ぐように悩みを解き放ってくれました。そんな作品にこうした形で参加できたことで、人生をより豊かにしていただいて、心から感謝しています。

 

—— リアルタイムで読んでいたのですね。

 

 そうなんです。なので、実写とアニメの映像化決定のニュースを見たときには、「これキャスト決まってるな」と思いながら半ば諦めていました。朱里を演じたいと思って読んでいたので、「決まっちゃったんですね、残念です、私」みたいな気持ちでいました(笑)。そんなタイミングでオーディションの話が来て……。恋をして、友達がいてという青春ストーリーを久しぶりに演じて、生活が一気に華やいでしまいました。

 

—— 春が来たという感じだったのですね。

 

 春めいちゃいました。お先に失礼という感じでウキウキしていました。

 

—— そんな春というか、青春真っただ中な世界に登場する理央と和臣。潘さんはどちらに恋をして読んでいたのでしょうか?

 

 和臣ですね。完全に朱里になって読んでいたので。もちろん理央もすごく魅力的なキャラクターです。学園の人気者で、ビジュアルもかっこいい。女の子に何不自由なさそうな男の子だけど、付き合い始めたら彼女一直線で、すごく褒めてくれる。こんな彼氏がいたら、自信のない私でも付き合っていて幸せだと思います。「今日の髪型かわいいね」とか自然に言ってくれるのはうれしいけれど、タイプは断然、和臣です。

 

—— 和臣の好きなところを教えてください。

 

 和臣は欲しい言葉をくれる人。朱里が現実逃避したくて、「誰も知らないところに行きたいけど、そんなの無理だよね」って言ったら、そういう場所に連れて行ってくれる。でも、その連れて行く場所がなんの変哲もない、高台で。そこから見える雨の景色を見せてくれる。あえてロマンチックな場所に行くわけでもなく、狙いがあって連れて行くわけでもない。ただ、そうしたかったっていうのがすごくかっこいいなって思います。

 

—— 「どこも一緒だよ」っていうところとかいいですよね。

 

 そうなんですよ〜! その場所は由奈も行ったことがないっていうところも、朱里としては驚きでもあり、うれしさでもあり、ときめきなんだと思います。ドラマチックに見せていないところに、ドラマチックを感じてすごく好きです。

 

—— 人間らしさを感じる物語だけど、キュンとするところもたくさんありますよね。潘さんがキュンとしたシーンを教えてください。

 

 恋愛的な部分でいうと、さっきの高台のシーンですが、私が和臣のことを好きだと気づくきっかけになったのは、由奈と和臣が朱里のバイト先に行くシーンです。「悪いことしてないのに、なんで辞めなきゃいけないの?」って、ポロリと言ってくれる言葉が大きすぎて、キュンとくるというか、人間として好きだなって思ったポイントです。読み手のときはすごくわかりやすいキャラクターだけど、朱里の立場で見たら心が読めないというか、わからないんですよね、和臣は。好きだと思ってくれていたのに、「あ、本当に私の勘違いだったんだ」って思っちゃうくらい読めなくて。でも、その読めない感じもいいんですよね〜(うっとり)。こういう子を好きになると、苦労すると思うけれど(笑)

 

—— 読めない感じもいい、わかります!

 

 平然としているように見えて、実は和臣の心の中にはアツいものがふつふつとあるし、すごく葛藤しているんですよね。和臣を見ていると本当にキュンとするのですが、恋愛という要素を除いて、友情という面でいうと由奈が一番ときめきます。どんどんかっこよくなっていくので。

 

—— すごく頼もしい存在になりましたよね。

 

 朱里が憧れてしまう、かっこいいと思う存在になっている。最初は朱里がリードしていた友達関係だけど、今は、由奈が朱里の背中を押してくれて、どんな時も味方をしてくれるヒーローだと思います。いつもそばにいてくれる。由奈が最強、殿堂入りです。成長して周りを変えていけるって、すごいことですよね。こういう女友達がいればいいなと思いました。

 

—— 実際の高校生活と重なりましたか?

 

 由奈みたいな子もいたし、理央みたいな人気者もいました。

 

—— 学園の王子様がいるなんて、素敵な高校生活ですね。

 

 いましたね。和臣のように、みんなと仲がよくて友達だけど、私にはキラキラして見える、という人もいましたし。

 

—— 当時から和臣タイプが好きだったのですね。

 

 はい、きっとそうです(笑)。漫画のときから「この人好きだな」って思いました。付き合いたいというより、人間としていいなって。でもきっと好きになっちゃうんですけれどね。結婚して一緒にいたら幸せなんじゃないかなと、将来を感じさせてくれる人が好きです。

 

——「好きだから私をもっとがんばってみたい」とキャッチコピーにありますが、潘さんは好きだからがんばる派ですか?

 

 相手のタイプにもよりますが、やっぱり自分が動かないと伝わらないとは思っています。もし、両思いだったら、自分がちょっと動くことで相手に伝わることもあるかもだけど、そうじゃなかったら……。後悔しないように伝えたいタイプなので、好きだったらがんばりたいですね。

 

——がんばるつながりで、今、がんばっていることを教えてください。

 

 「潘さんと一緒に仕事してよかった」と思われる人になりたいと思っています。作品って、どうしても公開されたとき、放送されたときが一番タイムリーで注目されるけれど、私が関わったことで「ほかの作品を観てみよう」と思っていただけるような存在になりたいです。そうすることで、携わった作品に還元することができると思っています。今あること、できることをがんばることで、ほかの作品も観てもらえる、いい影響が出るのであれば、自分がもっとがんばって、そのきっかけになりたいと思っています。そのためには、自分がもっと有名になって、注目されることも大事だなと。すごく現金な話になっちゃいますけれど。

 

—— いえ、それもすごく大事なことです。

 

 自分が関わって来たものすべてにお返しできるような人間になりたい、という大きな夢を語っていますが、そのためにはより一層精進していきたいと思っています。

  

—— 原作好きの潘さんが思う、本作の見どころを教えてください。

 

 全12巻を映画の尺に収めているので、もちろん「あのシーンは?」と思う部分もあると思うんですね。アニメとして観たいシーンもたくさんありますから。でも、それを抜きにしてもこの4人、4人を取り囲むみんなが、ぶれることなく出会い、それぞれの思いを成就させています。映画ならではの結末にすごく納得していただけると思うし、大好きだったあの子たちが“動くこと”に、まず本当に感動します。画はとても綺麗で情緒的で、すごく大切に思われて作られたことが伝わってきます。インタビューなどで見どころをたくさん語ってきましたが、まずは劇場に足を運んでいただくことに損はないと思っているので、劇場という環境で楽しんでいただけましたら幸いです。

(取材・文/タナカシノブ)

 

 

【作品情報】

■アニメーション映画「思い、思われ、ふり、ふられ」

公開日:9月18日(金)公開

原作:咲坂伊緒「思い、思われ、ふり、ふられ」(集英社マーガレットコミックス刊)

監督:黒柳トシマサ(「舟を編む」)

脚本:吉田恵里香

キャスト:島﨑信長 斉藤壮馬 潘めぐみ 鈴木毬花 井上喜久子 田中秀幸 久川綾 井上和彦 堀江瞬 佐倉綾音

主題歌:BUMP OF CHIKEN「Gravity」(TOY’S FACTORY)

アニメーション制作:A-1 Pictures

映画公式サイト:https://furifura-movie-animation.jp/

 

 

<ストーリー>

全員片思い ー あの子が好きな君を、好きでいてもいい?-

偶然出会った、全くタイプの違う【朱里】と【由奈】、朱里の義理の弟の【理央】と由奈の幼馴染の【和臣】は、同じマンションに住み、同じ学校に通う高校1年生。夢見がちで恋愛に消極的な由奈は、理央に憧れるが、自分に自信がなく一歩踏み出せずにいる。理央はかつて朱里に想いを寄せていたが、親同士の再婚により、気持ちを告げられないまま、想いを胸のうちに抱えていた。また、恋愛に対して現実的な朱里は、率直でどこかつかみどころない和臣のことが気になり出し、割り切れない初めての感情に戸惑う。そして和臣は、ある“秘密”を目撃し、葛藤を抱えることになり…。それぞれの思いは複雑に絡み合い、相手を思えば思うほどすれ違って−。

  

© 2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 © 咲坂伊緒/集英社

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思い、思われ、ふり、ふられ

思い、思われ、ふり、ふられ

上映開始日: 2020年9月18日   制作会社: A-1 Pictures
キャスト: 島﨑信長、斉藤壮馬、潘めぐみ、鈴木毬花
(C) 2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会

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