── では、シングルについて1枚ずつお話をおうかがいします。まずはTVアニメ「デカダンス」のオープニングテーマ「Theater of Life」。「デカダンス」はインタビューの段階では第1話のみ放送済みなんですけど、第1話では後半の戦闘シーンで流れていて、いい感じで本編と混ざり合っていましたね。
鈴木 第1話はクライマックスの戦闘シーンがすばらしくて、それに続いて「Theater of Life」が流れたときは、気持ちが高まりました。「デカダンス」はオリジナル作品ということで、放送直後の皆さんの感想が気になっていたのですが、Twitterでトレンド入りしていたりして、注目されているのを実感しました。同じ日に「Re:ゼロ」も始まったということもあって、私はこの夜は興奮してなかなか眠れなかったです(笑)。
── 一気に2つ来た! という感じで(笑)。
鈴木 はい、すごい作品が2本始まった! と。
── 「Theater of Life」はANCHORさんの作詞・作曲です。楽曲の第一印象はいかがでしたか?
鈴木 歌うにあたって、シナリオを読ませていただきました。世界観が緻密に作り上げられていて専門用語もたくさん出てくる作品ですが、メインは人間ドラマだと感じて。それが「Theater of Life」にも表現されていました。ただ漫然と生きるのではなく、明日を切り拓くというのは、私が歌と向き合うときの気持ちと同じなので、自分自身の意思表示として、この曲を歌うことができました。
鈴木 この曲は反応がめちゃくちゃ気になります。広い世界を感じさせる「Theater of Life」とは対称的に、カップリングでは夜にひとりきりで、自分自身と向かい合っている曲を作ろうと、スタッフと話し合ってでき上がった曲です。
── 内省的な曲というコンセプトがあったんですね。
鈴木 はい。人に振り回されたり誰かと比べられたりすることもあるよね、だけど私はこうしたい、と淡々とつぶやく歌で、ナスカさんに、今、私が考えていることをお話しして、作っていただきました。内省的ではありますが、前向きに人生に立ち向かっているという意味では、「Theater of Life」のテーマと近しいものがあって。今の時代をどう生きていくのか? という問題提起が、2曲をつらぬく軸になっているように思います。
── メロディがなくて、詩を読み上げるに歌う部分は、特に新しいことに挑戦しているなと思いました。
鈴木 その要素も私からナスカさんにお願いして、入れていただきました。私は力強いボーカルのイメージが強いですし、「Theater of Life」もそういう曲になったので、カップリングは逆に語りかけるような曲にしたいんですと。この曲はキーもいつもより低めで、全体的に落ち着いた感じになっています。
放送日: 2020年7月8日~2020年9月30日 制作会社: WHITE FOX
キャスト: 小林裕介、高橋李依、内山夕実、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、子安武人、岡本信彦、天﨑滉平、名塚佳織、高野麻里佳、田中あいみ、能登麻美子、坂本真綾 (C) 長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会