作品に込めた膨大な数のRomanを見つけてほしい――「進撃の巨人 Season 3」主題歌収録シングル「真実への進撃」リリース記念! Revo(Linked Horizon)インタビュー

2019年06月22日 10:000

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Season 1の「紅蓮の弓矢」から劇場版を含め、ここまでOPやEDと形を変えながら「進撃の巨人」の主題歌を歌い続けてきたLinked Horizon。Season 3のPart.2というタイミングに至って、「集大成」と称する楽曲を送り出してきた。どのようなテーマを込めたのか、集大成が何を意味するのか、楽曲を生み出したRevoが「憧憬と屍の道」という1曲に封じ込めた意図。そこにあるのは……。

登場人物たちにとってひとつのゴール

 

——原作の「進撃の巨人」もおそらくアニメもまだ続く中、このタイミングでOPテーマを「集大成」にしようと考えた理由を教えていただけますか?

 

Revo 物語に先があるとわかってはいますけど、連載が始まったときのことを思い返すと、何の目的で主人公たちが動いたのかという意味において、この「進撃の巨人 Season 3」のPart.2(後期)がひとつのゴール地点なんです。この先は、連載が始まった時点からは想像もつかない展開になっていくので。だから、第一部完という区切りのタイミングではあると考えました。

 

——確かに「Season 4」があったとしても、登場人物達の立ち位置や取り巻く状況が大きく変わっていきます。

 

Revo だからもしかすると、諫山さんがどういう考えで連載を始めて、それがどう今に至っているかはわからないんですけど、もしかすると「Season 4」にあたる部分は「ベジータが地球にやってきた」という感じなのかもしれないですね。ピッコロ大魔王を倒せば完結するかと思えば「もうちょっとだけ続くんじゃ」みたいな。

 

——(笑)。確かにそのあと、地球だけの話かと思っていたら孫悟空が宇宙人で、という展開は、「進撃」の世界は壁の中だけだと思っていたら……、というところと似てますね。

 

Revo そこから人造人間が出てきたり、魔人ブウが出てきたり、随分と続きましたよね。ドラゴンボールを集めることが一番大きな目的じゃなくなったし。死んでしまった仲間を生き返らせるための便利アイテム、くらいに落ち着いちゃって。

 

——そのときどきでうまいキーアイテムとして使われてはいましたけど。

 

Revo 最後はウーブとか出てきましたよね。

 

——まだ広げますか?(笑)

 

Revo 「ドラゴンボール」の話を始めるとヤバいな……。

 

——戻れなくなりますね(笑)。

 

Revo ナメック星にまで行きましたからね。神龍の親玉みたいのもいたし。

 

——では無理やり戻しますが(笑)。「憧憬と屍の道」は、これまでの「進撃」曲でも行われていた、既存曲を織り込むという意味でも集大成になっています。

 

Revo そうですね。そこは今までもやっていたところでもあります。

 

——「心臓を捧げよ!」に「自由の翼」と「紅蓮の弓矢」が入っているとか。

 

Revo ただ、CDを買ってもらい、フルver.を聴いてもらって初めて知るところではあったんですよね。なので、多少無茶なこともやりやすかったというのはあります。でも今回は、集大成感をより押し出すためにも、TVサイズに入れ込んでいます。それによって受ける制約というか、そのための尺を確保しないといけないというところはありましたけどね。かなり詰め込んだ構成になっていますし、間奏らしい間奏はなくなり、曲のテンポもかなり速くなりました。90秒で可能な限り駆け抜けようとした結果ですね。あと30秒くらいは欲しかったです(笑)。

  

気づかれないけれども必要な「隠し音」

——既存曲をたたみかけるところは、DJ Revo(=「進撃の軌跡」ツアーで行った、即興でリミックスしてみせるコーナーにおけるRevoの呼び名)を感じさせもしますが。

 

Revo (笑)。

 

——音質や音響という点で工夫したところはありますか? DOLBY ATMOSで上映された劇場版(『Linked Horizon Live Tour「進撃の軌跡」総員集結 凱旋公演』)では、かなりチャンネルや音圧の調整まで行っていたので、かなり気を配られたかと思いますが。

 

Revo 劇場版をやったあとに(CDの制作に)戻ってくると、明らかに情報量の限界を感じるわけですけど、その不自由さの中でどう聴かせるかという試行錯誤はありました。僕としては、入っている音は全部必要だと思っているので、全部の音がかわいいというか聴かせたい。ただ、現実的にはそうもいかない。(ステレオチャンネルの)LRにいろいろと振ってみたり、同じ帯域の音を入れすぎるとわからなくなるから散らしたりという工夫はありました。ただ、全部の音をわかってもらわなくてもいいという考え方も存在していて、数十の楽器がすべて違うことをやっているとき、聴き分けることなんてできないんですよ。聖徳太子がここにいても無理なんじゃないですかね(笑)。

でもたとえば、2つの楽器が同じことをやっているとき、僕の感覚では、どの絵の具とどの絵の具を混ぜて絵を描くかに近いんですね。赤と青を混ぜると紫になりますよね。でも、その紫が複雑な絵の中にある1個の点だとして、赤と青の両方の繊細なニュアンスを感じとらせようとするのは無理があります。しかも瞬間で。音楽って時間軸の芸術ですからね。だから、聴こえてはいるけど気づいてはいないという認識の外にある音、あくまで隠し味というか、「隠し音」ですね。それによって曲の色彩感や厚みの印象が大きく変わってくるので、その役割は非常に大きいんですけど、一聴で理解させることに関しては開き直っている部分も多分にあるでしょうね。昔はもっと、全部わからせないと不満だったかもしれないですけど、今はどこかで見切りをつけているかもしれません。もちろんDJ Revoみたいな啓蒙的な活動?の意義も軽んじてはいませんが。

 

——曲に込めた「物語」といった大意を理解してもらうことがより大事ですし。

 

Revo すべてを理解してもらわないと楽しめない曲ということならば、聴く人を選ぶので売れないでしょうね。でも、隠し味に限らず、何の材料を使った料理なのかわからなくてもうまいものはうまいんです。ただ、わからないままうまいと思って食べ続ける人生が本当に豊かかどうかという思いもあって、もしも知りたくなったときのため、中に手がかりは残しておきたい。気づいたときに感慨深いものがあると思うので。

 

——楽しみを幾重にも用意しておくような。

 

Revo その考え方がすでに「物語音楽的」なんでしょうね。その人の中に何かストーリーを残そうとしているのかもしれない。発見というのはその人の中でストーリーになるから。音楽だけではないですけど、作品を届けたら作り手にはもう何もできないわけです。受け取り手が勝手に発見して勝手に自分でエピソードを作っていく。僕のことを追いかけてくれる人向けに言うとするならば、それが「Roman」です。僕たちは膨大な数のRomanを作品に込めていますけど、聴き手が感じとらなければRomanにはならない。自分で見つけることにRomanがあるので。

 

——今のお話にも通じますが、「ハロウィンと夜の物語」のとき、自分の曲をもっと多くの人に知ってほしい、だから「ハロウィンというイベントにのっかった」という言い方をされていました。「紅蓮の弓矢」で広く聴いてもらうことがかなったとも言えますが、音楽を作るスタンスとして何か変わりましたか?

 

Revo 大衆に届くにはシンプルなメロディの力が問われるとは思っていますけど、それだけで大ヒットするかというと「そううまくはいかないな」と思いますね。そこには純粋な音楽以外の要因も色濃く影響してきますからね。以前からマニアックな音楽を作っている自覚はあって、でも1曲でも大ヒット曲が生まれると「条件さえ揃えばマスに届くポテンシャルもなくはないな」とは思えますね。少なくとも自分の曲が売れないと卑下することはないですね。それによって一番大事な創作の根幹が揺らぐことはなかったと思います。

 

——「紅蓮の弓矢」はRevoサウンドのまま、「進撃の巨人」を突き詰めた曲ではあったので。

 

Revo そうですね、売れようと思って作った曲ではないですね。「進撃の巨人」を愛してくれる人が喜んでくれるだろう手応えはありましたが。ただもちろん、同じようにその後ずっとヒットさせられるわけではないという難しさは感じました。あれはもう社会現象でしたからね。いろいろなことを思い、何周かして、今はただいいものを作ろうというところに戻ってきましたね。

 

——初心の境地に自然と達したという感じでしょうか?

 

Revo 一瞬、もっと売らなきゃというビジネス的なプレッシャーを感じたこともありましたけどね。もちろん時代に逆行した大所帯のプロジェクトをやっているので、活動継続のためにもたくさん売れればありがたいです(笑)。

 



当初からずっと僕をワクワクさせてくれる作品

——集大成ということで、「進撃」曲を作る難しさという点であらためて感じるところはありましたか?

 

Revo 簡単ではないはずですけど、難しいかどうかはわからなくなっていますね。「進撃」だけのことではないですけど、最初の1曲目と比べるとその作品の曲だとわからせる必要性が変わってきていて、これまで世界観を作り上げてきた中で作ることになるので。だから、僕の癖はあっても、「進撃」以外の何者でもないとなっているとは思います。歌詞も「進撃」にふさわしい言葉を累積的に選んでいるとは思います。

 

——原作を読み込む必要もなくなりましたか?

 

Revo あ、そういう話で言えばめっちゃ読み込みました。

 

——読み込む中で、「憧憬と屍の道」のキーとなったのは原作のどういったところでしょうか?

 

Revo 具体的なエピソードは言わなくても伝わるのではないかと思いますが、人類は死んでいった同胞たちの屍で舗装されているような、血塗られた道を進んでいるわけですよね。しかも、団長であるエルヴィンがわかりやすいですけど、その屍の道を自分で作っている。それを読者や視聴者が実感するのが今回のシリーズなんですよ。残酷なまでの説得力を持って現れる。人を殺したいから殺しているのではなく、その原動力である部分に「憧憬」が存在しているんですよね。「憧憬」と言うといい言葉に思えますけど、裏を返せば「呪い」みたいなものなんです。憧れ、魅せられたがゆえに罪を犯す、という。連載当初から作品の根底に存在していたものが今、わかりやすく現れていると思います。

 

——物語を生み出してきた身としては、自分では生まれなかったテーマ、物語だと感じますか?

 

Revo やっぱり諫山さんのパーソナリティから発生した物語なので。共感できるところはあるけど、自分と異なる感覚を持つ人が作った物語、という違いがありますし、面白いです。原作はこれから原罪意識というか、この世に生を受けたことの善悪という部分を、エルディア人を通して描かれると思っていますけど、そういうのを見ていると僕のほうが世界をポジティブに捉えているような気がしますね。まあ気がするんだけなんですけど。「いろいろあって死んだけど悔いなし」いや「むしろ死んでからが本番」みたいなものを作ってる気はしますね(笑)。

 

——そうした「進撃の巨人」という作品に対して、今はどのあたりに魅力を感じていますか?

 

Revo 常に「謎」があり、その謎の答えが知りたいと思わせる作品ですよね。そういう引きのある漫画だと思います。話のノリは変わってきていても、「来月どうなるんだろう」というところは全然変わらず、それがもう何年もずっと続いている。僕をワクワクさせてくれる作品ですね。

 

——そこはRevoさんの音楽との共通点を感じますね。

 

Revo そうでありたいですね。作品の発表という観点でいうと、僕はもっと長いスパンでやっているけど、次のアルバムがどうなるか、とか。次を知りたいと思う気持ちは人が生きるうえでの原動力なので、つらい物語であったとしても続きが気になればそれまでがんばろうとなるだろうし。極限状態の人をどうにかするほどの力はなくても、積み重なることで確実にプラスになるとは思っています。それはエンタメを名乗る以上、絶対に必要な要素でしょう。ワクワク感というものは。

 

「憧憬」を抱く者を見る者という視点

——それではここでc/w曲「13の冬」についてもお聞きしたいのですが、ミカサ役の石川由依さんに歌わせたのはなぜですか?

 

Revo まず「憧憬」というのが非常に大きな要素でした。「憧憬と屍の道」の1曲だけでは取りこぼしてしまう部分を表現した曲と合わせることで、1枚のCDとして世界観を打ち出せられれば、と考えたんです。ただ、みなさん「憧憬」という言葉から思い浮かぶキャラクターは男の子だと思うんですよ。あるいは、男の子ではなくても、そのキャラクター、当事者が抱く夢みたいなとらえ方をすると思います。

でも、憧憬を抱く人を見る人、それを代表してミカサの視点から見た「憧憬」というのがあってもいいはずなんですよね。あとはタイミングというか、ミカサの曲を作ることがあったとしても、もっと物語の終盤になると思っていました。すぐ死ぬキャラクターには思えないですよね(笑)。だから、ミカサを総括的に語るには時期尚早だと思っていたんですけど、今だからこそ、今でしか作れない曲があると思い直しました。原作の時間軸でのミカサは今、ある種の問題をペンディングした状態にいますけど、それが解決したあとでは今のライブ感は得られない。そう考えたとき、「これはミカサ……、あるぞ」と。「憧憬」という要素にその考えが加わって、今回はミカサの曲になりました。そしてこの2曲で十分だと。もしかするとCDにはこっそり3曲入ってるかもしれないけど(笑)。

 

——ミカサの曲と決めた段階で石川さんに歌ってもらうことも?

 

Revo そうですね。この曲は石川さんしかいないと思い、「あるぞ」と思った時点から話を進めてもらいました。多分、最初にその話を出したときはまだ曲ができていなかったんですけど、本人のスケジュールや気持ち、製作委員会の承認など、いろいろと話を通す必要があるので。返事を待つ間に曲はできていました。

 

——OKをもらえる自信はあったんですか?

 

Revo いや、ダメだったらこの曲はお蔵入りかな、とは思っていました。でもクリエイターにとって物作りというものは止められるものではないので。曲が浮かんじゃったものは仕方ないので1回作っちゃって、あとのことはそれから考えるつもりでした。でも、できた曲がよかったのでダメだったら残念だとは思っていましたけど、OKが出たので(笑)。

 

——これまで、声優に歌わせるというパターンは考えなかったですか?

 

Revo 楽曲の自由度を狭めない歌唱力が担保できる人、コメディタッチではないシリアスなキャラクターソングを歌で演技できる人、と考えたとき、声優さんに歌ってもらう“ど真ん中”のキャラソン縛りというのは難しいかもしれないんですよね。承認は取っても非公式ではあるので。だから、「進撃の軌跡」というアルバムを出したときはあの形にしたんですけど、今後を見据えると可能性はもっと広げられるはずだとも思ったんですね。本人が歌うのもアリだろう、と。今回実現したことで、もし次があれば(「進撃」曲は)どっちのパターンもできますよね(笑)。

 

——実際、ディレクションなども手がけたかと思いますがいかがでしたか?

 

Revo ある意味、楽だったかもしれませんね。シンガー畑の人達に歌ってもらい、演技みたいなところもやってもらおうとすると、歌唱技術を持ったプロの人たちなので、音楽的に歌いこなして自分の歌にしてくれる安心感はあるんですが、ストーリー上の説明や、こういう気持ちが伝わるような表現にしてほしい、というディレクションが重要になってきます。でも今回は逆に、そこはお任せで、「ミカサだったらこのときこう思っていたはずなんですよ」という話を僕がする必要はないので。ひとつの作品を作る際に、キャスティングをする僕、曲を作る僕、歌詞を書く僕、といろいろな僕がいるんですけど、現場でディレクションする僕の優先度はいつもよりもはるかに低かったですね。

 

——ミカサの曲を作ってミカサに歌ってもらうわけですからね。

 

Revo 気持ちを入れやすいシチュエーションと曲調と言葉をお渡ししたらあとは「お願いします」ですよね。「好きに気持ちを込めてください」と。

 

——レコーディングの流れとしてはどのように進められたのでしょうか?

 

Revo きれいに歌っていたところから徐々に崩してもらい、演技がかった方向に進めていきました。ただ、感情というのは「なまもの」であるので。そこでも、どこまで崩せばいいのかを細かく言う必要はないと思っていました。「うまく歌うことよりも、歌うたびにいろいろな感情が出てきたほうがいいので、何度か録りましょう」という話をしました。だから、自由に歌ってもらって、何本か重ねたテイクから選ぶやり方です。そして、それを組み合わせただけですよ。もちろん曲調と感情の流れには細心の注意を払いつつですが。

 

——Linked Horizonの曲だからできたというか、そこがSound Horizon(SH)曲との違いかもしれませんね。

 

Revo SHでは物語は僕の頭の中にしかないので、(ボーカルを)手助けしないといけないんですけど、今回はキャラクターを作る必要はないので。でもやっぱり、SHのときも基本的には委ねていると思いますよ。ストーリー上の説明はしても、このときは絶対こう思っているというところまでは押し付けるタイプではないので。さすがに「違うな」と思ったとき以外は、どのくらい感情として乗せるかということに関して、演じる人、歌う人の感性を大事にしたいと思っています。さっきもお話ししましたけど、音楽というのは時間軸の芸術なので。瞬間瞬間の感情の発露もあるし。その中でどういう流れで持っていくかという美しさの部分が非常にあるんです。そこには気を使います。

  



自分で作ったメロディ

——今回の「憧憬と屍の道」にもSH要素が散りばめられていて。

 

Revo はい(笑)。

 

——その「憧憬と屍の道」のインタビューではありますが、「ここがそうですよね」とか「なんで入れたんですか」とか聞くのはきっと野暮ですよね。

 

Revo ははっ。そうですね。野暮と言いながらも、一応は触れておく安定のサンホラ芸人。思わず吹いちゃいました(笑)。

 

——なので、今後のSH活動にお話を移していきたいと思ったのですが、その意味では先日、自身の楽曲をアコースティックアレンジで届ける「Revo‘s Acoustic Night」という催しを開きました。歌ってみて、みずからの楽曲を振り返る機会になりましたか?

 

Revo アレンジしてもらった曲を歌う中ではっきりと得た感覚としては、元来曲を歌う幅というものはかなり広いな、ということですね。「Acoustic Night」はやさしい歌い方をしても十分通るオケだったので。やさしく歌いたいところでやさしく歌っても大丈夫ですし、やさしく歌うだけではつまらなくなるところで強く歌ってみても大丈夫ですし、という許容される表現の幅が広かったですね。自分がどう考え、どう歌うかという幅が。それは表現者として非常に大事なことですし、いちシンガーとして新鮮な気持ちで歌えましたね。

最近の「進撃」曲では唯一に近い形を探して歌っているんですけど、強い歌でなければ成り立たないところはあります。特にここ最近はものすごくオケが分厚かったので、強い歌い方が多かったように思います。そういう意味でもいい振り返りの機会になりました。

 

——では、「Revo’s Acoustic Night」のあとに「憧憬と屍の道」の制作、という順番だったら何か影響があったかもしれませんね。

 

Revo もしかするとね。「if」の話ですけど。

 

——「憧憬と屍の道」はまさに強く歌う必要のある曲でしたから。

 

Revo 難しい曲ですよね。といってもここ最近で楽だった曲なんてないですけど。でも、「集大成」ですからしかたないですよね。あの全力感が必要不可欠な要素だったと思います。自分が歌えない曲を作ったらどうしようもないですけど、歌いやすい曲にとどめるわけにもいかないし、ギリギリのところでどうにかやりました。ライブはわかんないですけどね(笑)。

 

——(笑)。でも、ボーカルとしての伸びしろがまだあるともおっしゃっていました。年齢との戦いはあるともおっしゃっていましたが。

 

Revo そうなんですよね。もうおじさんなので、いつまで背伸びしていられるかはわからないんですけど、背伸びをするということは辿り着きたい場所がまだあるということの表れではあるので。背伸びをやめたら、現状に満足したらどうなるのか、とは思います。だから、アーティストの精神としては背伸びするくらいでいいのでしょうね。ただ、気持ちだけが背伸びしていても、肉体はどんどんとおじさんになっているので。

 

——その意味でも、自身の曲の「メロディの力」をさまざまな形で実感できた場であったかと。

 

Revo あらためて「いい曲だな」と再確認したというか、新しい魅力を発見した場でもありました。自分がいいと思ったメロディしか世の中に出してないのですが。でも、普段はそれをかなりデコレーションしている。その世界観が物語性の追求ではあるんですが。ただ、美味しく凝ったソースなしに、たまには塩だけ振ったのもいいかもしれないね、という感覚は確かにありました。

 

――どんな「near future」(Revoは、near future=近い将来にSHのニューアルバムとなる8th Story『Rinne』が登場すると2015年に宣言している)が現れるのか楽しみですね。

 

Revo (笑)。「Acoustic Night」の影響を感じるかどうかは運命の女神のみぞ知るって感じだと思いますが、楽しみにしてもらえると嬉しいですね。

 

 

【CD情報】

■「真実への進撃」/Linked Horizon

・発売中

・価格:【初回盤】1,389円(税別)※豪華スリーブ仕様、【通常盤】1,111円(税別)※初回出荷限定ジャケット

  

<収録曲>

1. 憧憬と屍の道 (TVアニメ「進撃の巨人」Season 3 Part.2 オープニングテーマ)

2. 13の冬

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