「今はi☆Risを始めた頃の感覚に近いかも!」 2ndミニアルバム「only you? only me!」リリース記念・芹澤優インタビュー

2017年12月04日 18:090

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写真にも曲にも詞にも自分の意思が行き届いているものに

 

――「No Regulation」は?

芹澤 これは小学生から中学1、2年生までの私です。

――そうなんですか?

芹澤 “ゲージ”は完全に教室のことなんです。茶髪でパーカーとかを学校に着ていった頃の気持ちをつれづれと書いて、詞にしていただきました。「どうしてこんなに学校って息が詰まるんだろう」みたいな気持ちですね。最後の「パラレルスターズ」はライブで最後に歌う曲がほしくて。アイドルにはラストの定番曲みたいなのがあるじゃないですか。歌詞に「また会おうね」って入っているような。だから、寂しいけど「次に会えるときまで待っててね」って笑顔でバイバイできる詞にしてください、ってお願いしました。この曲をライブの最後で歌ったとき、サビの“手と手が天に星を振りまくように”でみんなと一緒に手を振りたいです。しかも、昔から好きな作詞家である古屋真さんに初めて書いてもらうことができたので、自分で詞とメロディを合わせている時間は最高に楽しかったです! イメージどおりでめちゃめちゃ感動しました。レコーディングも一番楽しかったです。

――今回のミニアルバムでは、かなり芹澤さんの意見が反映されていますね。

芹澤 今後アニメのタイアップもつけていきたいですけど、そうなると作品のことも歌うことになるし、1stのときは初々しいけどできることを精一杯やっていたし。だから、私の意思をどこまでも反映できるのはこのタイミングかもしれないと思って、写真も曲も詞も全部に自分の意思が行き届いてるものにしたかったんです。それに、本人の意思を感じたほうがファンも納得すると思うんです。だって、ファンは「その人」を応援しているわけだから。なので、今回はいたるところに私の電波を……。

――「思い」ということですね(笑)。

芹澤 そう、思いを散りばめました(笑)。私はアイドルであることに自信を持っているし、アイドルとして積んできた経験をソロでも生かしたいので、衣装でもそこを惜しげなく出していきたくて! 猫耳とかミニスカートとか、(ジャケットの衣装を指さして)この透け感! とか(笑)。

――(笑)。衣装やジャケットにも注目ですね。

芹澤 はい。注目してほしいです。ジャケ写がかわいすぎるので。何度となく「いや、もっとこうしてください」って注文したのが、CD+Blu-ray盤のシンプルかつかわいい真顔の私なんです。ホント、超絶こだわりました。CD only盤はタイトル(の文字)が入らないんですけど、そこでも挑戦してる感じが出てますね。22(歳)で猫耳をつけちゃうのもちょっと挑戦でしたけど。かつ、アップっていうのも……ねぇ?(笑)。年々嫌になっていくものじゃないですか。でもやっぱり、アイドルとしては見せていきたくて。

――今作はライブを意識した1枚になっていますが、ワンマンライブ「Yu Serizawa 23rd Birthday Live~#Love Letter~」の意気込みは?(ライブレポート記事は近日公開予定!)

芹澤 前回のバースデーソロライブはソロデビューを発表する場だったので、ちゃんとしたものを見せないと(ソロデビューを)みんなが納得してくれない、という思いで半分焦っていました。でも今回は、ハラハラ楽しいライブにできたら、と思っています。ソロデビューから半年間、「ソロ芹澤優の武器ってなんだろう」ってずっと考えていたんです。そうしたら、数回だけだけどソロでのライブを経験する中で、次に何をするかわかんないヒヤヒヤ感みたいなのが自分の魅力なんじゃないかって最近思いはじめたんです。たとえばほかのアーティストさんや声優さんとライブイベントでご一緒した時にも、「こいつ、へたしたらステージから下りてくるかもしれない」「だから気になる」って思わせるような。「ちゃんとやる」必要ないのかもな、とも思いました。でも、自分の「何やるかわかんないヒヤヒヤ感」がどこで養われたかっていうと、やっぱりi☆Risだと思います。ソロでは無意識でしたけど、i☆Risでは自分が歌わないパートや(ライブでステージの)端っこにいる時に、振り付けを踊らずにお客さんあおるとかよくやるんですよ。でも、ソロでも「何してやろうか」みたいなワクワク感を失っちゃいけないんですよね。だから、ソロ活動に6人のときのことも生かされてるし……。そうですね、ソロをやり始めて「6人ってありがたいな」って素直に思えるようになりました。5年間アイドルをやってからソロデビューできて本当によかったです。

――5年前にソロデビューを果たしていたら……。

芹澤 いやいや。それこそ常々言っていることで。私がi☆Risのオーディションに受かったとき、「ソロ、いぇーい!」とか思っていたのに、全部で6人もいるとわかって「はぁ、グループかぁ……」と思ったんですけど。

――(笑)。

芹澤 でも、あのときソロでデビューしていたらきっと固定概念にとらわれた、みんなと同じことをやるアイドルになっていたのかも、とは思います。

――MCはこの子、歌はこの子、ダンスは……というグループアイドルは強みがあって、すべてを1人でやらないといけないソロアイドルにとっては受難の時代でもありますしね。

芹澤 ホント、そうですね。

 

芹澤優が考えるパーフェクトアイドルを目指して

 

――グループとソロの両方を経験している今、芹澤さんから見てソロのよさとつらさってどう感じていますか?

芹澤 よさは超単純に「みんなが私だけを見てくれること」。その会場に関しては、ですけど(笑)。でも、6人でやっていると私が目の前にいても全然違う子を見てることがよくあるんですよ。もはや慣れたんですけど、でもやっぱりちょっと寂しいので、ソロのときはみんなが私を見てくれるのが単純に嬉しい♪ 「私を好きな人がここにいるんだな」っていう安心感があります。つらさは先ほどおっしゃっていただいたように、やっぱり全部を自分でやらないといけないところですよね。背負い込まないくらいがちょうどいいのに、「ダメだったら私のせい」「ちゃんとしなきゃな」って気持ちにどうしても向かいがちなんです。それを「しっしっし!(と追いやって)自由にやっていいんだぞ!」って切り替えていくのもまだまだなので。

――i☆Risは当初、短いスパンで、かつすごく小さい箱でライブしていました。あの頃の感覚を取り戻した感じはありましたか?

芹澤 あ、近いです。「Voice for YOU!」を発表したときは、i☆Risをやっているからそれなりにガツンと始められるんじゃないかと思っていたんですけど、「ちっちゃい箱で定期ライブをやっていた時間がファンとの絆を深めていくんじゃないかなぁ」って最近思うんです。ファンのみんなには「(自分が)支えている」って思っていてほしいし、私も「みんながいなきゃダメ」って思っていたいです。最近ファンになってくれた人ももちろん好きなんですけど、お客さんの全然いない定期ライブ時代からのファンとは「絆」みたいなものを感じるんです。「絆」って言うと恥ずかしいんですけど……。だから、そういうのをもっとできたらな、とは本当に思います。

――ちなみに今回のミニアルバムを自身で採点すると100点満点で何点ですか?

芹澤 私、自己評価がいいときと悪いときの差が激しいんですけど、でも今回はいろんな人にすごく協力してもらったので……、93点で。

――7点マイナスしたのは?

芹澤 カラオケで100点をとったことがありますか? 私、Max93点なんですよ。

――では自分のMaxを出せたということですか?(笑)

芹澤 そうそうそうそう! みんな、そんな簡単に100点なんか出ないからね! テストで93点だったら超うれしくないですか? 十分です。

――2ndミニアルバムを出した今、どんなアイドルになりたいという目標を描いていますか?

芹澤 うーん。「こういうアイドルになりたい」ですか……。ないですね。

――ないですか?

芹澤 うん。私、昔から好きな声優や憧れる声優はいても、「こういう人になりたい」っていうのは出せなくて。欲張りなので、田村ゆかりさんのあの場所、平野綾さんのこういうところ、水樹奈々さんのあそこ、みたいに全部欲しくなっちゃうんです。それに、みんなが思った「私のいいところ」をギュって集めたいから、誰とは言えないです。何かひとつに特化させたくもないし。私が想像する、私にしか見えないアイドルになりたいです。

――まさにOnly Youなアイドルに。

芹澤 Only Youなアイドルに。

――それでいていいとこどりなパーフェクトアイドルですね。

芹澤 そう! 1st、2ndと経て、私の思うパーフェクトアイドルに私はなります(笑)。

 


 

(取材・文/清水耕司、撮影/鈴木遼介)

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