アドベンチャーと経営シミュレーションの不思議な融合「Mineko's Night Market」レビュー!猫だらけの島でナイトマーケットを始めよう!

2023年12月05日 16:310

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アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。突然ですが皆さまは、犬派でしょうか猫派でしょうか。なかなか悩ましい質問かもしれませんが、筆者は3対7で猫派です。というわけで、これからご紹介する「Mineko's Night Market」は、そんな猫派の方にぜひ遊んでいただきたいタイトルです。

猫だらけの島で新生活スタート! 太陽猫「日光さん」の謎を追う、少女のちょっと奇妙な物語が始まる……。


「Mineko's Night Market(ミネコのナイトマーケット)」は、とある日本風の村が舞台のアドベンチャーゲームです。絵本のような、かわいくて温かみのあるグラフィックが特徴的で、見ているだけでもなんだかホッコリしてしまいます。まずは、そんな本作のストーリーからご紹介していきましょう。

 

 

本作の主人公は、好奇心の強い女の子「みね子」。父と2人で、とある島の「ふぐ山」のふもとにある新しい家へと引っ越してきたみね子は、昔は栄えていたものの今はすっかり寂れてしまった、猫だらけの小さな町で、新生活を始めることとなります。

 

 

みね子は、町で暮らす個性的でちょっと変な住民たちのお願いを聞いたり、町で信仰されている太陽猫の「日光さん」の謎を追ったり、毎週開催されるナイトマーケットに参加をしたりしながら日々を送っていきます。はたしてみね子は、この町で生活を送りながら、町の過去の栄光を取り戻し、町おこしの手助けができるのでしょうか……?

 

 

巨大な猫「日光さん」を探すというファンタジックなテーマを主軸に、島に居座るあやしげな黒スーツ集団や、町で暮らすちょっと毒っ気のある奇妙な住民たち、個性あふれるキャラクターがからみ合う物語は、非常にユニークでありながら、全体的にまったりとした不思議な雰囲気が漂います。キャラクターたちが繰り出すセリフも、1つひとつが独特で味わいのあるセリフばかり。絵本のようなグラフィックとも相まって、奇妙でクセになる唯一無二の世界観が形成されています。

 

 

平日はナイトマーケットの準備時間! 島を探索して素材集めとアイテム作りを楽しもう!


本作のベースとなるのは、日光さんの謎を追ったり、町の住人たちとの交流を深めたりといったアドベンチャー要素ですが、「Mineko's Night Market」というタイトルにもある「ナイトマーケット」を経営するという、おみせ屋さんシミュレーション的な側面もあるのが大きな特徴となっています。

ナイトマーケットが開催されるのは、毎週土曜の夜。そこでみね子は、ハンドメイドのアイテムを出品し、お金を稼いでいくこととなります。土曜の夜までの間にみね子がやるべきことは、島を探索しながら素材を収集し、自宅でクラフトしてアイテムを作ること。島に咲く色とりどりの花や、島中にいるたくさんの猫たちが落とす毛玉など、島にあるさまざまなものを素材として収集できます。

 

 

素材収集は単純ながらもなかなか中毒性があり、マップの隅から隅までしっかりと歩き回ってすべて集めたくなりますが、みね子にはスタミナの概念があり、素材を採取するたびに少しずつ画面左上のハートマークが減っていってしまいます。お菓子やジュースなどの食料品アイテムを消費することでハートを回復できますが、1日に食べられるアイテムの回数には制限があるので、計画的な収集が大切となります。限られたスタミナで、何を拾って何をスルーするかという悩ましい駆け引きも、本作の面白さのひとつとなっているのです。

 

 

素材を収集したら、自宅に帰ってクラフトをします。レシピを覚えているアイテムの中から作りたいものを選んでクラフト開始。クラフトは、ミニゲーム形式になっていて、たとえば花を使ったアイテムならうまいタイミングでカーソルを止めると高品質のアイテムができるような仕組みになっています。このお手軽に遊べるちょっとしたミニゲームも、ゲームに緩急が加わっていい感じです。


 

土曜の夜はナイトマーケットに出店! お客さんとの価格交渉がリアルでアツい!


平日に素材集めとアイテムクラフトを繰り返し、いよいよ待ちに待った土曜の夜。町で毎週開催されるナイトマーケットに、みね子は自分のお店を出店します。そのお店で商品として出品するものはというと、平日に頑張って収集・制作をした自慢のアイテムの数々! 商品を並べたらお客さんがやって来るまで、しばし待機。文化祭や同人イベントなどで出店の経験がある方ならきっと思い出すであろう、ドキドキの時間です。

 

 

商品に興味を持ったお客さんがやって来たら、価格交渉の時間になります。表示された価格の中から「この値段でどう?」とお客さんに提示。ただし、あまりに高額な値段を提示すると、お客さんは買わずに去っていってしまうので要注意。安く設定して確実に買ってもらうか、それともギリギリまで高い価格を提示するか……。この悩ましい感覚は、まさに「商売人の腕」をシミュレーションしている感覚。なかには提示した価格を値切ってきたり、「このぐらいにしてほしい」と、逆に価格交渉をしてくるお客さんもいるので、さらに頭を悩ませることになります。ゲームでありながら、リアルなお客さんを相手に商売しているような気持ちが味わえるこの感覚は、本作ならではの面白さと言えるでしょう。

 

 

自分の店の営業が終わったら、今度は自分がお客さんとなって、ナイトマーケットを見て回る時間です。ほかのお店で素材を購入し、来週からの商品作りに備えましょう。また、ナイトマーケットでは毎週異なる出し物が開催されるので、こちらにも参加しましょう。たとえば「ねこレース」は、猫に乗ってコースを走り、トップを目指すミニゲーム。参加者の中には「ねこに乗ったねこ」がいるなど、独特の奇妙な世界観も健在です。

 

 

ナイトマーケットでお金をためると、新たな道具などを購入することができ、それによってストーリーが進んでいくというのが本作の基本的な流れとなっています。平日は島を探索して素材を集め、ミニゲームでアイテムを作成し、土曜の夜にナイトマーケットでお金を稼いで、ストーリーが進んだら、また素材を集めて……という流れを繰り返していくのが本作の主なサイクル。アドベンチャーゲームと経営シミュレーションゲームがうまく融合しており、シンプルながらもついついハマってしまう素材収集や商売パートの面白さによって、ついつい遊び続けてしまう中毒性のあるタイトルに仕上がっています。

「Mineko's Night Market」には奇妙で独特な魅力がギュッと詰まっている!


というわけで、「Mineko's Night Market」をご紹介しました。

 

絵本や昔話のような独特の世界観、かわいくて奇妙なキャラクターたち、簡単操作でハマれる探索・収集・クラフト要素、そしてナイトマーケットでのリアルな商売体験と、さまざまな魅力が詰まった本作。操作は簡単で誰でも気軽に遊べる作りになっているので、普段ゲームをあまり遊ばないという人にもオススメの作品です。

 

(C) 2023 Meowza Games

百壁ネロ

百壁ネロ

ゲーム買いすぎちゃう系ライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「轟運探偵の超然たる事件簿 探偵全滅館殺人事件」(星海社)、「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)など。
X(Twitter):https://www.twitter.com/KINGakiko
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