【今日は父の日】「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた」2023年秋アニメ化決定! アンジェリン役・早見沙織が語るお父さんの思い出

2023年06月18日 09:000

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アース・スターノベルより刊行されている「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた」(著:門司柿家 イラスト:toi8)がTVアニメ化決定! 

物語は元冒険者ベルグリフ(CV.諏訪部順一)が故郷の村へ戻り、森で捨てられていた女の子を自分の娘として育て上げるところから始まる。やがて成長した娘アンジェリンは都へと旅立ち、5年後、冒険者として最高位のSランクになっていた……という本作。

ファンタジーな世界観とバトルものの要素だけでなく、お父さん大好きなアンジェリンの姿を通じて父と娘の絆が描かれるハートフルファンタジーでもある。

 

 

今回は、父の日ならではのスペシャルなインタビューを敢行。アンジェリンを演じる早見沙織さんに、作品のことだけでなくお父さんのことなどを話してもらった。

 

子供の頃からパパ好きっ子だったから共感はできました

  

ーー原作「冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた 」を読んだ印象をお聞かせください。

 

早見 軸となっている父と娘の物語が、やはり見どころというか、面白いと思いました。アンジェリン視点で物語を読み進めていったのですが、やはり特別な関係の2人なんですよね。まだ言えないことも多いので、ふわっとした回答になってしまって恐縮なのですが、離れていても必ずお互いを思い合っている親子の絆みたいなものがすごく温かくて、素敵だなと思いました。父と娘以外の部分でも、冒険物語として道中いろんなことが起こるんです。その一つひとつの中身が違っていて、その都度個性あふれるキャラクターたちが出てくるので、冒険譚としても、飽きずに見れると思います。

 

ーー正統派の冒険譚のような感じで、奇をてらってないところがすごく面白かったです。

 

早見 確かに。そんなにグロテスク過ぎないですし、温かさもあるんですよね。なので見ていて安心感はあるかもしれないです。

 

ーーお父さんのことが大好きなのに、彼の背中に憧れて冒険者になるべく都へ行くという決断ができるのもすごいことだと思いました。

 

早見 彼女は強いし、芯もしっかりしている子なんですよ。あんなにやさしいお父さんがいたら、一生ここにいる!って思っても良いものを(笑)。

 

アンジェリン

ーーアンジェリンを演じてみていかがでしたか? 共感できるところもあるのでしょうか。

 

早見 アンジェリンってお父さんの話をしているときだけ、顔が全然違うんです(笑)。作画から違っていて、マスコットみたいなデフォルメした感じになってるときもあって。

 

ギャグっぽい表現も出てくるし、戦っているときには絶対に見せない表情が、お父さんの話をしているときだけたくさん出てくるんです。その表情の豊かさが、アフレコでも楽しみにしていた部分で、どうやって演じていこうかなとか、どのくらい楽しんでいいのかなっていう部分を試していました。そこが彼女の魅力でもありますし、私の好きな部分でもあるんです。

 

自分自身と近いところというと、私も子供の頃からパパ好きっ子だったので共感はできますし、オーディションのときから。わかる!わかる!と思いながら演じていました。でも、アンジェリンほどではないですけどね(笑)。

 

 

ーー反抗期みたいなものもなかったのですか?

 

早見 あまりなかったのですが、ひとつ覚えているのが、私が小学生くらいのときに、何かの勉強を父に教えてもらっていたんです。ですが、その教科のテストの結果が思わしくなくて、「もういいよ!」みたいな感じになって、ケンカしたことは覚えています。今思えば、言っていることは正しいし、普通にきちんと教えてくれていたと思うけど、自分が苦手な教科ということもあって反発しちゃったんです。

 

ーーそれは、日常的によくあるやり取りかもしれない(笑)。

 

早見 もちろんもっといろいろあったと思います。もしかしたらツンケンしていた時期もあったかもしれないですが、あまり覚えていないんです(笑)。

 

でも、仲直りするときに父から手紙が来たりすることがあるんですよ。その手紙も便箋とかではなく、Yシャツをクリーニングに出したとき、ちょっとした厚紙が形をキープするために入っていると思うのですが、そこの白紙の紙みたいなものにサインペンにメッセージが書いてあるんです。父のほうが先に家を出ることが多かったので、それが机の上にそっと置いてある、みたいなことはありました。

 

ーー今だとLINEとかなのかもしれないですけど、それも素敵ですね。では、長い時間家にいるお父さんではなかったんですね。

 

早見 そうですね。出張があったり、とても忙しくしていたので、距離は離れていたかもしれない。うちは父と母が正反対のタイプで、父は一見すると真面目に見えるんです。実際、真面目で仕事人間で固い感じの生き方だとは思うのですが、少し抜けているところもあるので、そこがかわいい感じもするんです(笑)。

 

ベルグリフ

ーーでは、ベルグリフみたいな父親は、いかがですか?

 

早見 いいですよね! 精神的に器が大きいし、娘に対しての接し方もすごく素敵なんです。甘やかすだけでなく厳しいこともちゃんと言ってくれるけど、全部教えすぎないところもある。自分で気づくということを大事にしてくれているんですよね。ただ、頼れば助けてくれるので、すごい人だなって思います。

 

ーーすべてが相手のことを想って、なんですよね。

 

早見 そうなんです! だから、こんなに厳しいことも言うんだということも、まれにあるんですよね。

 

ーー我々が生きる現代とは異なる世界観で、死と隣り合わせの冒険者だから厳しく言うという面もあると思います。

 

早見 ベルグリフさんがかつて冒険者だったということだけでも、数多のエピソードが隠されていて、そこも気になる部分のひとつですよね!

 

ーーキャラクターデザインを見ても、片足がなかったりします。

 

早見 一体過去に何があったんだろうと気になります。冒険者だとパーティもあるから、どんな仲間がいたんだろうとか、想像を膨らませてほしいです。

 

 

ーーアンジェリンはお父さんのことになるとテンションが上がると言っていましたが、アフレコ現場では、ベルクリフ役の諏訪部順一さんと同席されましたか?

 

早見 一緒の時間帯にスタジオに入ることはありました。アフレコブースが2つに分かれていて、4人分のマイクがある部屋と1人分の小部屋があったんです。そのときは諏訪部さんが小部屋に入ることが多かったので、アンジェリンの「お父さんに会いたい」という気持ちは、すごくわかりました(笑)。声はリアルタイムでずっと聞こえてくるんですけどね。なので、ブースを出たときに「お父さーん!」ってなっていました(笑)。

 

ーーアフレコでも、2人の離れている距離が再現されていたわけですね。お父さん大好きな感じのセリフを、諏訪部さんがどう聞いていたのかは気になります。

 

早見 どうだったんでしょうね(笑)。私たちのブースの会話は聞こえていたとは思うので。でも幼少期の回想シーンでは、お父さんの声が聞こえてくるなかで掛け合いができたので、耳から聴こえてくる声を1ミリも聞き漏らさないぞ!って気持ちで演じていました。

 

ーー最近はアフレコも大人数でできるようになってきたのですか?

 

早見 後半は大部屋のほうも4人以上になることがあって、ちょっとマイクワークをしたりしましたよ。みんな久しぶりの大勢でのアフレコだったので、探り探りでしたね。「わからないよね」と言いながらやっていました(笑)。

 

ーーコロナ禍の間は、1人にマイク一本でしたからね。アニメの序盤の見どころでいうと、お父さん大好きなアンジェリン以外だと、どこになりますか?

 

早見 アクションシーンは見どころのひとつだと思います! アンジェリンってすごく強いので戦い方がカッコいいんですよ。細かいですけど、バトルシーンのアドリブの入れ方も、全然押されていない感じというか、余裕で戦っていることが多いので、動じない気持ちで入れることが多かったです。

セリフ回しもカッコよく、でも飾らずという感じで、演じる私にも爽快感がありました。そしてアンジェリンが都に出ていくことで、お父さんとの関係がどうなるのかというのは、見どころになると思います。

 

ーーSランクって、相当強いのでしょうね。

 

早見 最高位なので、かなり珍しい存在だと思いますし、とっても強いです!

 

 

ーーその他のキャラも魅力はありますよね。

 

早見 アンジェリンの身近なキャラクターもいますし、冒険の中で出会うキャラクターもいますが、みんな全然違う雰囲気なので、さまざまなキャラの個性を楽しみにしていてください。

 

ーーパーティメンバーとのアフレコは、和気あいあいとできた感じですか?

 

早見 はい。楽しかったです。アンジェリンも、仲間たちには砕けた表情を見せていて、からかったり、からかわれたりするシーンもありますし、会話の流れでわちゃわちゃしている感じのアドリブはみんなで一緒に録れたので、楽しくできました。

 

ーーここからは、少しキーワードトークをしたいのですが、Sランクになりたい能力はありますか?

 

早見 何だろう……Sランクって相当すごいからなあ。達人レベルになれるとしたら記憶力? 記憶力がSランクだったら、すべてのテストが楽勝になりますよね。学生時代にそれがあったら、もっともっと楽しいことに時間を使えたかも。テストとかだと、私はわりと一夜漬けだったので。今思うと、もっと楽しい学びようもあったなって思うのですが、学生時代って暗記するような課題も多かったから、毎日覚えなければいけないことをこなして……みたいになっていましたよね。

 

ーーちなみに台本とかは覚えていたほうがいいのですか?

 

早見 どうなんだろう。声優は皆さん、見ながら演じていますけど、大まかな流れとかは覚えていたほうがいいなとは思います。

 

ーーあとは、忘れたくないのに忘れてしまう思い出とかってあるじゃないですか。

 

早見 確かに! 忘れたくない記憶ってありますよね。誰かとの会話の記憶とかもそうだし。このとき誰かとこんな話していたなっていうのを忘れなければいいな。ただ、悲しいこととか、忘れたい記憶というのもあるので、発動みたいな感じにしたいです(笑)。能力を発動させたら覚えられる、みたいな。

 

ーーそれはいいかもしれないですね! 次に「冒険」にちなんで、夏休みがあったら、どこに旅(冒険)したいですか?

 

早見 今年は結構海外に行っている方も多い気がするので、せっかくだったら海外に行きたいです。ちょっと長めの夏休みをもらって、ベタにアメリカ、ハワイとか。北欧も行きたいですね。北欧だと、ちょっと長めの休みがないと行けない気がしますけど。

 

 

ーー早見さんはアーティスト活動もしていますので、インプットする機会として、旅行はいいですよね。

 

早見 そうですね。リフレッシュもできるので心もクリアになりますし。私はあまり海外に行くタイプではないので、回数としては全然少ないのですが、夏休みがあれば、海外行ってみたいです。

 

ーーでは最後に、インタビューの公開が父の日なので、全国のお父さんに向けてメッセージをお願いできますか(笑)。

 

早見 全国のお父さんに向けて!!(笑)そうですね……この物語は父と子の絆が描かれているので、多分いろいろ刺さったりする箇所があると思うんです。なので、父親目線でもこの物語を楽しんでいただきたいです。アフレコの現場でも、よくスタッフの皆さんとお話をしていたのですが、ベルグリフの物語というところもすごく大きいんですよね。父の物語として、この作品を見ていただければと思います。

 
(取材・文・撮影/塚越淳一)

【作品情報】

■冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた

・原作:門司柿家(アース・スターノベル刊)
・キャラクター原案:toi8
・総監督:もりたけし
・監督:村田尚樹
・シリーズ構成:百瀬裕一郎
・キャラクターデザイン・総作画監督:柴田 淳
・アニメーション制作:颱風グラフィックス
・製作:Sランク娘製作委員会

<キャスト>
・アンジェリン:早見沙織
・ベルグリフ:諏訪部順一

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