※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。
ラストの「ハウリング」は明るくキャッチーな曲です
── 5曲目は「Colors of Happiness―Rainbow Mix―」。クラブサウンドになった「Colors of Happiness」です。 牧野 近年、ライブで披露するためにEDMのニュアンスを加えたアレンジをしていただくことが増えてきて。それをCD音源にもリンクさせたいなと思って、いつもライブアレンジをやってくださっているMEGさんにリミックスをお願いしました。ライブで使っているSEが散りばめられているので、会場に来てくださったことがある方だと、「あっ」という気づきがあると思います。
── 低音が厚くて、本格的なクラブミックスだなと思いました。 牧野 ライブにいらしたことのないリスナーの方々に、牧野由依にはこういう一面もあるということを見ていただける、いい機会になったと思います。
── ライブではダンスパートがありますからね。 牧野 踊るようになりました。むしろ、周りの大人たちに踊らされてます(笑)。
── あはははは(笑)。 牧野 近年、踊って歌うお仕事が多かったので、そこで私を知ってくださった方々には、ピアノを弾いている姿のほうが、むしろ意外なのかなと。自分のライブでは両方を出したほうがいいんじゃないかと考えるようになってきたんです。
── ラスト2曲は新曲です。6曲目の「それはきっとボクらしく生きる勇気」は、どんな曲になりましたか? 牧野 この曲は昨年7月のライブの前から制作を進めていました。喉のことがあってアルバムの制作が止まってしまったという事情を受けて、作詞・作曲のUZAさんが歌詞を書き換えてくださって、楽曲の雰囲気ががらりと変わって、寄り添うやさしさや前に進んでいく強さといった「WILL」のテーマが、かなり具体的に描かれた曲になりました。
── やさしさや強さをテーマにしつつ、ネガティブな面も見つめている歌詞ですよね。 牧野 はい、かなり傷口をえぐってくる内容になっています。深夜の高速バスで聴いていたら、涙がこぼれてしまうような曲ですよね(笑)。夢破れて、新天地でがんばろう、みたいな。
── いったい、その人は東京で何があったんだと(笑)。牧野さん本人の気持ちに照らし合わせてみて、どうでしたか? 牧野 最初はとまどいました。自分自身の不幸をアピールしているように見えてしまうかなと思って。でも、落ち込んだままの状態だったら、この曲は歌えなかったと思うんです。治療している中で、負けっぱなしになるのは絶対にイヤだなと。声を取り戻すだけじゃなくて、今までできなかったことができるようになって復帰したいと自分自身に誓うようになって、その発想の転換ができてからはこの曲が腑に落ちて、前向きな気持ちで歌えるようになりました。
── この曲を歌うには、まずは自分自身を立ち直らせる必要があったと。 牧野 そうですね。最初の頃は家で練習していても、泣いてしまって最後まで歌いきることができなかったんです。でも、本番レコーディングでは、曲としっかり向かい合うことができました。
── 最後の曲「ハウリング」は、kzさんの作詞・作曲・編曲です。とても明るい曲ですね。 牧野 数年前にラジオ番組でお目にかかった時に「いつか音楽制作でもご一緒させてください」というお話をしていたんですけど、念願かなって、今回、曲を書き下ろしていただきました。「Colors of Happiness」がEDM調にリミックスされたので、もう1曲、似た印象のある曲がほしくて。アルバムを引っ張る力のある、キャッチーで強めな楽曲をkzさんにお願いしました。
── 本当にキャッチーな曲で、さすがkzさんだと思いました。 牧野 さすがですよね。それから、私の好みで構成が複雑な曲にしてもらいたくて。Aメロ、Bメロ、サビみたいなわかりやすいパターンではなく、次のフレーズが出てくるたびに表情を変えるような曲にしてくださいとお願いさせていただいたんです。ですから、いろいろな仕掛けが隠されていて。
── 構成的にも面白い曲になっているんですね。 牧野 「その時々でいろいろな側面を見せているけど、私の言いたいことはひとつなんだよ」ということを、1曲の中で表現していただきたかったんです。
── 「ハウリング」って、普通に考えるといい意味ではないんですけど、この歌詞の中ではポジティブな言葉として使われているんですよね。 牧野 そうなんです。意味の転換があって、言葉のセンスもkzさんらしいですし、面白いですよね。「ハウリング」はミニアルバム「WILL」の顔になる曲になったと思います。
── 全7曲というサイズならではの、幅広い楽曲が集まった作品になったと思います。どの曲も粒だっていて、聴き応えがありました。そして、「WILL」のリリース後には各地でのイベントが決定しています。ファンのみなさんに、直接思いを伝えられる場ですね。 牧野 アーティスト牧野由依として、ファンのみなさんの前でトークやライブをするのは、本当に久しぶりになります。「WILL」をすごく一生懸命に作ったので、その思いが伝わるといいなと思っています。
牧野由依プロフィール
1986年1月19日生まれ。三重県出身。
3歳から子役として芸能活動を開始。2005年4月に、TVアニメ「ツバサ・クロニクル」のヒロイン・サクラ役で声優デビュー。同年、TVアニメ「創聖のアクエリオン」エンディングテーマ「オムナ マグニ」を歌い、アーティストとしてプレデビュー。劇場版「ツバサ・クロニクル~鳥カゴの国の姫君~」主題歌「アムリタ」で、本格的にアーティスト活動を開始した。
2017年は、TVアニメ「サクラダリセット」オープニング曲「Reset」を通算14枚目のシングルとしてリリース。7月には、ライブ「Reset&Happiness」を開催した。
■Mini Album「WILL」
初回限定盤(CD+DVD) 3,241円(税別)
レーベル:インペリアルレコード/2018年3月21日(水・祝)発売
通常盤(CD) 2,315円(税別)
レーベル:インペリアルレコード/2018年3月21日(水・祝)発売
〈収録曲〉
01. Reset―A Cappella Version―
02. song for you
03. ウイークエンド・ランデヴー
04. What A Beautiful World―Studio Live Version―
05. Colors of Happiness―Rainbow Mix―
06. それはきっとボクらしく生きる勇気
07. ハウリング
〈DVD収録内容〉
1. Making of 「What A Beautiful World―Studio Live Version―」
2.「Reset―A Cappella Version―」Special Movie
インフォメーション
Mini Album「WILL」リリース記念イベント
●3月21日(水・祝)@東京
【会場】池袋・ニコニコ本社
【時間】18時00分
【内容】公開ニコニコ生放送&特典お渡し会
●3月24日(土)@兵庫
【会場】阪急西宮ガーデンズ
【時間】13時00分/15時00分
【内容】ミニライブ&特典お渡し会
●3月25日(日)@東京
【会場】ららぽーと豊洲
【時間】13時00分/15時00分
【内容】ミニライブ&特典お渡し会
詳細は、インペリアルレコード内・牧野由依サイト http://www.teichiku.co.jp/artist/makino-yui/ まで
■ヴィレッジヴァンガード限定写真集(ZINE)『Bambi』
【発売日】2018年3月21日(水・祝)
【価格】1,278円(税込1,380円)
【取扱店舗】渋谷本店他、ヴィレッジヴァンガード全国主要店舗
牧野由依×四方あゆみ ZINE「Bambi」&牧野由依 Mini Album「WILL」発売記念イベント
【日時】4月14日(土)18:00
【会場】ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 B2Fイベントスペース
【内容】牧野由依×四方あゆみトークショー&特典お渡し会
【特典内容】「Bambi」ポストカード(無くなり次第終了となります)
(取材・文/鈴木隆詩)