世界観の構築にあたって虚淵さんは「Production I.Gとなると『攻殻機動隊シリーズ』と『機動警察パトレイバー2 the Movieが金字塔すぎるので、それをどう避けようかと考えました。」とProduction I.G×近未来×警察モノでありながら、これまでとは違う物語を作る難しさを告白。本広総監督が「『踊る大捜査線シリーズ』とキャラクターが被るんですよ。本庁と所轄のような上下関係もありますし。」と続くと、虚淵さんも「立場で正義を執行する人と現場と正義を執行する人との齟齬は絶対にあって、その辺りは『踊る大捜査線シリーズ』でも面白かったところですよね。」と本広総監督の作品を例に説明した。
一方、執行官役の関さんは「執行官と監視官の間でも何かあるでしょうし、取り締まられる側と取り締まる側との間でも色々なドラマがあるだろうし、怖いけどドラマチックな設定だなと思いました」と人間関係が気になる様子。新人監視官役の花澤さんは「監視官は執行官の沈んだ心を感じつつ接しなければいけなくて、でもそこに引きこまれてはいけないのでいつまでピュアでいられるか、、、」と朱の今後が心配な様子だった。また、朱が風呂上りに裸で食事していたシーンについて関さんが触れると「不思議とエロさがなかったんですよね、なんですかねあれは?」と花澤さん。これに対し塩谷監督は「朱にそういうのはも求めてないですからね」とバッサリ切り、会場を笑わせた。
アニメで警察モノを描く際にこだわった点について本広総監督は「組織モノということから外れないようにしようと思いました。派手にしようと思えばアニメーションだといくらでも面白くできるのですが、敢えてダークスーツにしてもらったのはいい狙いだったと思います。」と回答。そして、キャラクター原案の天野明さんからは「『PSYCHO-PASS サイコパス』では素晴らしいスタッフとキャストの方々とご一緒させて頂いてとても光栄で、緊張しながらも楽しく原案を作らせていただきました。これからも自分のポジションからパワーと愛情を『PSYCHO-PASS サイコパス』に注がせて頂きます。よろしくお願いします。」といったコメントが届けられた。
最後には以下のとおり、注目ポイントや視聴者へのメッセージが贈られた。
関さん
全貌がまだ分からないと思うのですが、3話4話と見続けていくとどういう人間関係なのかがより見えてきて、狡噛に関して言えば複雑な過去があったりします。見れば見るほどドラマに深みが増して惹きこまれていくのではないかなと思います。皆さん「PSYCHO-PASS サイコパス」をよろしくお願いします。
花澤さん
1話2話の完成した映像を見させて頂いて想像力がもっと掻き立てらたので、これからもっともっと想像しながらアフレコを頑張って行きたいと思います。2話で朱の事がなんとなく分かったと思います。これから色々なキャラクターたちが掘り下げられていって、そこから朱がどうなっていくのか楽しみです。そして1話の冒頭のシーンがどう繋がっていくのか気になります。皆さんぜひ見てください。よろしくお願いします。
本広総監督
未来で起こりうるであろう事件を予測をしながらセリフを作り、映像を作っているのですが、その事件が凄く面白いんです。刑事モノとしても楽しめますし、キャラクターショーにもなっています。「踊る大捜査線シリーズ」もまだ隣の劇場でやっています(笑)
関さん:そっち!?(会場笑)でも「踊る大捜査線シリーズ」とテーマも似ているところがありますよね。
本広総監督:そうなんですよ、監視官という役も出てきますし、ちょっと被ってますね、すみませんホント(会場笑)。
塩谷監督
現場ではどんどん犯罪係数が上がる中、潜在犯ばかりですが(笑)力の限り作っていますので本放送を楽しみにしていただければと思います。1話と2話でエンディングのアレンジが少し違っていたのですが、今回はストーリーに合ったエンディングのバージョンを用意していて、細かい拘りを持ってスタッフ一同作っておりますので色々とチェックしてください。よろしくお願いします。
虚淵さん
3話だからといって朱ちゃんの首がもげたりとかは無いので、そこは安心してください(会場笑)。2話で朱ちゃんの話が綺麗にまとまったように見えて、まだまだ彼女の苦労は続いていきますので、今後も注目してみて頂けたらと思います。引き続きよろしくお願いします。