【ディスクレビュー】21世紀を代表するアニソン34曲をフルサイズで収録! アニメファン感涙のコンピCD「オールスター・アニソン・ベスト」を、BANBANBAN鮫島一六三が聴いてみた!【PR記事】

PR 2022年09月19日 12:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

どうもこんにちは。BANBANBAN 鮫島と申します。

吉本興業でお笑いコンビ「BANBANBAN」を結成していたり、12 年続く国内老舗アニソンクラブイベント「アニソンディスコ」の主宰、DJ をやっております。

今回、「鮫島さん!『オールスター・アニソン・ベスト』というイケてるCDが出たので、そのレビュー書いてもらえますか? いけます? じゃ、明後日までにお願いします!」といったご依頼を受けまして、こうして筆をとらせていただいております。急すぎるよ、アキバ総研さん! ありがとうございます!

本職ライターさんのようなしっかりした言葉は全く使えないので、そういった文が読みたい方は今すぐ六法全書でもお読みください! なぜ私に依頼するアキバ総研さん! ありがとうございます!!

 

それでは、いち芸人であり、市井のいちアニソン DJ がレビューさせていただきます!

 

DJだからこそわかる、フルサイズの魅力!

アニソンと言えば、1980 年生まれの私からしたら、まず

・作品タイトルが歌詞のどこかに入ってる。

・必殺技名を叫ぶ。

・熱いを通り越し、熱(暑)苦しい。

てのがそれであり、だんだんとその様子が変わっていくのが1990 年代でした。

「SLAM DUNK」や「るろうに剣心」などでは、もはやアニメの中身とはまったく関係ない楽曲が使われ始めていきます。その少し後ぐらいから声優さんによる楽曲も増えていく感じですよね。パッと言われて想像するのは、林原めぐみさんや國府田マリ子さんです。

アニソンシンガーではなく「JPOP アーティスト」「声優」が歌う時代の到来です。

その時、自分は小学校高学年から中学時代を過ごしていました。なんかアニメも様子が変わってきたなー、なんてことを感じてました。

 

今回紹介する「オールスター・アニソン・ベスト」の収録曲は、そこよりもうちょっとだけ年代が進んだ時期──アニソンシンガー、声優、JPOP アーティストが入り乱れる、世はまさに大アニソン時代に突入する! その瞬間がパッケージされていると思って間違いないです。

 

手に取って、収録されているラインアップを見た私はこう思いました。

「めちゃめちゃええやん!」と。

いや!

「めちゃめちゃ! めっちゃめちゃええやん!!!」と。

具体的に説明すると、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の「ignited-イグナイテッド-」(T.M.Revolution)、「PRIDE」(HIGH and MIGHTY COLOR)、「コードギアス 反逆のルルーシュ」の「勇侠青春謳」(ALI PROJECT)、「交響詩篇エウレカセブン」の「少年ハート」(HOME MADE 家族)といったSFロボットアニメ曲をはじめ、「桃源郷エイリアン」(serial TV drama)、「バクチ・ダンサー」(DOES)などの「銀魂」曲。内田真礼さんの「ギミー!レボリューション」(「俺、ツインテールになります。」OP)、三森すずこさんの「ユニバーページ」(「アウトブレイク・カンパニー」OP)。アニソン系フェスで流れると盛り上がらないわけはない「喰霊-零-」OPの「Paradice Lost」(茅原実里)、「NARUTO-ナルト-」OPの「GO!!!」(FLOW)。はたまた「おジャ魔女どれみ」のOP「おジャ魔女カーニバル」といったキッズアニメ曲まで、2000年代を彩ったアニメソング全34曲がズラリ!

 

かゆいところに手が届いたラインアップ、といえばよいでしょうか。かゆいところに手が届きまくった結果、全身のかゆみが消えます。もはやムヒです。そんな唯一無二のムヒアルバムになっております。

しかも 短く編集されたMIX CDではなく、フルサイズでの収録。アニソンDJをやってると、だいたいどの楽曲も1番をかけて別の曲につなぐんですよね。それはつまり「テレビサイズ」をかけてるってことなんですが、本当はどの楽曲もフルで聴いてほしく作ってあるはずなんですよ。じゃないと手間暇かけて二番、大サビ、間奏などなど作る必要なんてないじゃないですか。

でも、私は自身のアニソン DJ イベント「アニソンディスコ」では、曲をフルでかけることも結構多いんですよ。なぜかというと、「ここを聴いて! ここ、めちゃめちゃええやんてなるから!」ていう気持ちが、やっぱりあるんですね。サビだけが切り取られて拡散されていく TikTok 時代とは逆行してますが、やはりクリエイターさんが大事に作られた曲でもありますし、自分が感銘を受けた個所を人に聴いてもらうというのもDJの仕事かなと思ってます。

こんな時代だからこそ、ひとつの時代を作ったアニメソングを、じっくりとフルサイズで聴いてみてはいかがでしょうか? 普段聴いているテレビサイズや、切り取られたサビ部分とは異なった発見や感動があるはずです!

 

鮫島一六三的、おススメの収録曲BEST3!

ここからは、「オールスター・アニソン・ベスト」収録曲の中から、特に【フルで聴いてもらいたい楽曲】を私なりにチョイスしてみました。

 

前置きが長くなってしまいましたが、それではどーぞ!

 

■桃源郷エイリアン/serial TV drama

「銀魂'」OP

僕は数ある「銀魂」楽曲の中でもこれが一番好きです。一番です!

タイトルも、歌詞の中身も、曲のはちゃめちゃ感も、楽器の騒々しさも、ボーカルの熱さも、全てが「銀魂」という作品らしくあるなぁと思っております。

ズンチャズンチャズンチャズンチャとお祭りっぽさのある拍子に、縦ノリのサビから「一生懸命だっ!だっ!だっ!」のあとこの曲は化けるんです!

“Sing the fight song, la la la, sing the fight song. I just wanna listen to your singing out. na na na na na na na…”

ここですね。壮大なシンガロング! スタジアムクラスのロックっぽさを感じるこのパートがとても熱い! そしてこのあとの長いギターソロ!!

我々アニソンディスコでは絶対ここをかけます。コロナ前は大きな手拍子、そしてなぜか「ワッショイ!ワッショイ!」とお客さんと大合唱してました。ここをぜひ聴いてもらいたい。

5 分間、serial TV dramaは全身全霊を込めて演奏しています。ぜひフルサイズで聴いていただきたい1曲です。

また大騒ぎできる日が戻りますように!

 

■おジャ魔女カーニバル!!/MAHO堂

「おジャ魔女どれみ」OP

何を今さらと思われるかもしれませんが、私はこの曲を「不思議」で「変な曲」と認識しています。

メジャー進行でスタートし、A に突入。Cメロでのあの不安になる感じ。それでサビはなぜかマイナー進行。実は暗いんですよ。暗い。暗い楽曲を編曲の力とボーカルの力で明るくさせてるんでしょうか?

「魔法少女」という、もしかしたら本来はダークな要素をはらんでいる作品を、音で表現してるんでしょうか?

やはり、とても「不思議」で「変な曲」です。

 

とはいえ、それはネガティブな意味ではなく、クセになる曲という意味です。サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」と近いところにある気がしてます。

どちらもものすごくメランコリックで切ないはずなんだけど、明るくも聴こえるよなぁと。

そして「おジャ魔女カーニバル」の不思議さは1番から2番の間の間奏にこそ現れてます。

1 番終わり「年中無休っ♪」のあと、またイントロのメロが流れるのですが、途中で謎のメロディが現れるのです。あれなんなんですか!?

ふわ〜とした浮遊感というのでしょうか。8 小節だけその謎のメロディが流れて、また元のイントロのメロに戻るというトリッキーさ。あそこがまたクセになるのです。

ぜひ、このアルバムで確認してみてください。

 

■memories/大槻真希

「ONE PIECE」ED

 

「ONE PIECE」最初のエンディングテーマですね。

作詞が大槻真希さんご本人でいらっしゃいます。

1990 年代のような、J-POP 楽曲をそのままアニメに使っていた時代から、だんだんと変わっていく時期にあったのがこの曲だと認識しています。

今でこそ、J-POP アーティスト本人がアニソンの依頼を受けてから原作を読み込み、そこからアニメの世界観に沿った歌詞を考える、という例は一般的になりましたが、この曲が発表された1999 年あたりが、その境目だったのかもしれません。(大槻さんが「ONE PIECE」を意識して歌詞を書いたという話を聞いたことがあるわけではないのですが、それを差し置いても「ONE PIECE」の世界観を見事に表現した歌詞だと思っております!)

 

その後も「ONE PIECE」は BON-BON BLANCOの「BON VOYAGE!」や、本アルバムにも収録されているザ・ベイビースターズの「ヒカリヘ」、D-51による「BRAND NEW WORLD」などアニメ作品と J-POP とがしっかりリンクした楽曲を発表していきます。

その先駆けが「memories」だったんじゃないかと思うわけです。

木村拓哉さんが「ONE PIECE」好きだと公言し始めるのも 2000 年代でした。影響力のある芸能人がアニメ・漫画が好きだと言い始めたのはこのあたりからだったんじゃないかと記憶してます。

 

話を戻しまして、「memories」はナミ目線の歌だと思ってまして、2 番の歌詞を読み込むことで、それが完成するのかなと感じてます。

「もしも世界が変わるのなら 何も知らない頃(海図も書けない頃)の私に 連れていって」。海図が書けなければ、こんなことにもならなかったんでしょう。地図(海図)を書くことができる女の子がアーロンに捕まり、海図を無理やり書かされるようになった。それが「ほこりだらけの毎日」。

それが2番になると今度は「世界を変える」のではなく、「時代を戻してほしい」と言いだすんですよ。いつに戻したいのかと尋ねると「涙を知った頃の私に」。それはいつのことなのかなと考えると、ベルメールさんに叩かれたあの日に──てことなんじゃないでしょうか。

あの頃に戻って、ちゃんと謝りたいのかもしれません。

「memories」は、ナミの辛い過去を歌った曲であり、まだルフィたちに会う前を歌った曲。

そしてこの曲が使われなくなるタイミングでアーロンパークvs魚人編に突入していきます。

エンディングテーマは「memories」から大槻真希さんの「RUN! RUN! RUN!」へと変わりました。

 

「ONE PIECE」を観て、ワクワクして興奮して、そして「memories」を聴いて郷愁に駆られながら心を落ち着かせる。

アニメに没頭したあと、現実世界へと戻っていく装置としてエンディングテーマはあるのかなと思ってました。「天才バカボン」のエンディングとか、「タイガーマスク」のエンディングとかにその効果がある気がしてます。エンディングテーマって、大事ですよね。

それが……今の「ONE PIECE」にはエンディングがないんですよ!! すぐ次の「ワイドナショー」にいっちゃうんです。

なぜ!!? どうした!? あんだけの冒険を見せてくれたのに突然の東野さん!

いや、東野さん、松本さんが悪いわけじゃないんですよ! なんでエンディングテーマをなくしたんですか!? 子供の気持ち、考えてください! 「ONE PIECE」を観た後、突然の大人のニュース! 突然の時事問題!

これでいいんですか!!!? 本当にこれでいいんですか!?

「ONE PIECE」よ! 今すぐエンディングテーマを復活させてくれ!

と言った問題提起で、本稿を閉じたいと思います。

 

とにかくこの「オールスター・アニソン・ベスト」は、フルで聴いて新たな魅力を発掘してほしいというアニメソングが、大量にラインアップされております。

「交響詩篇エウレカセブン」ED「秘密基地」のアウトロなしで終わるエモさ。「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」OP「inner universe」をフルで聴いた時しか味わえないトランス感。「ドラゴンクライシス!」OP「インモラリスト」の複雑怪奇な構成……。

アニソンを フルで楽しんでみるのもめちゃめちゃええやん!なアルバムとなっております!

ご拝読ありがとうございました!

(文/BANBANBAN 鮫島一六三)

 
【CD情報】

■オールスター・アニソン・ベスト

・発売中 

・CD2枚組全34曲収録

 ・価格:3,300円(税込)
・各曲:歌詞・解説入り 

 

<収録曲>

ナンシーズ・サイド(DISC.1)

1. ignited-イグナイテッド-/T.M.Revolution『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』OP (2004)

2.Burst The Gravity/ALTIMA『アクセル・ワールド』OP(2012)

3.Believe/玉置成実『機動戦士ガンダムSEED』OP(2003)

4.GATE-それは暁のように-/岸田教団&THE明星ロケッツ『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』OP(2015)

5.Allegro Cantabile /SUEMITSU & THE SUEMITH『のだめカンタービレ』OP(2007)

6.桃源郷エイリアン/serial TV drama『銀魂'』OP(2011)

7.SPLASH FREE/STYLE FIVE『Free!』ED(2013)

8.おジャ魔女カーニバル!!/MAHO堂『おジャ魔女どれみ』OP(1999)

9.ギミー!レボリューション/内田真礼『俺、ツインテールになります。』OP(2014)

10.消せない罪/北出菜奈『鋼の錬金術師』ED(2003)

11.ZERO!!/栗林みな実『はたらく魔王さま!』OP(2013)

12.ヒトヒラのハナビラ/ステレオポニー『BLEACH』ED(2008)

13. fly me to the sky/angela『蒼穹のファフナー』イメージソング(2004)

14.departure!/小野正利『HUNTER×HUNTER』OP(2011)

15.ヒカリへ/ザ ベイビースターズ『ONE PIECE』OP(2002)

16.少年ハート/HOME MADE 家族『交響詩篇エウレカセブン』OP(2005)

17.きみにとどけ/タニザワトモフミ『きみにとどけ』OP(2009)

 

メアリーズ・サイド(DISC.2)

1.GO!!!/FLOW『NARUTO -ナルト-』OP(2004)

2.バクチ・ダンサー/DOES『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』主題歌(2010)

3.Paradise Lost/茅原実里『喰霊-零-』OP(2008)

4.ジレンマ/ ecosystem『銀魂'』OP(2011) 

5.ゴールデンタイムラバー/スキマスイッチ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』OP(2009)

6.ユニバーページ/三森すずこ『アウトブレイク・カンパニー』OP(2013)

7.インモラリスト/堀江由衣『ドラゴンクライシス!』OP(2011)

8. Endless Story/田村ゆかり『C³ -シーキューブ-』OP(2011)

9. PRIDE/HIGH and MIGHTY COLOR『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』OP(2005)

10.memories/大槻真希『ONE PIECE』ED(1999)

11.Shooting Star/KOTOKO『おねがいティーチャー』OP(2002)

12.inner universe/Origa『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』OP(2003)

13.泪のムコウ/ステレオポニー『機動戦士ガンダム00 2nd Season』OP(2009)

14.tomorrow/下川みくに『フルメタル・パニック』OP(2002)

15.勇侠青春謳/ALI PROJECT『コードギアス 反逆のルルーシュ』OP(2004)

16.こんなに近くで…/Crystal Kay『のだめカンタービレ』ED(2007)

17.秘密基地 /高田梢枝『交響詩篇エウレカセブン』ED(2005)

画像一覧

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

関連リンク

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。