小さいころに見ていた作品への出演に感慨もひとしお! 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」前編公開記念──上田麗奈×諸星すみれ×原優子×高橋李依インタビュー!

2021年01月06日 17:410

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時代、世代を超えて愛され続ける伝説的少女漫画「美少女戦士セーラームーン」が、25年の時を経てスクリーンに帰ってくる!

ちびうさとエリオスの初恋とセーラー戦士たちの成長を描いた〈デッド・ムーン〉編が前後編で映画化! 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」前編が2021年1月8日(金)から、後編が2021年2月11日(木・祝)より全国公開される。

 

今回の映画で、セーラー戦士たちの前に立ちはだかるのが、「アマゾネス・カルテット」と呼ばれる4人の女性キャラクターだ。今回は、ひと癖もふた癖もある4人を演じる上田麗奈さん(セレセレ役)、諸星すみれさん(パラパラ役)、原優子さん(ジュンジュン役)、高橋李依さん(ベスベス役)にインタビュー! 改めて「美少女戦士セーラームーン」の魅力について語っていただいた。

  

4人でのアフレコでの思い出「アマゾネス・カルテットのチームができた」

 

ーー今作への出演が決まった時の感想を教えてください。

 

 私は信じなかったです。「決まりました」と言われた時も「がんばります」と返したんですけど、絶対に嘘だなと(笑)。だから香盤表を見て初めて「本当じゃん!」って、驚いたくらいでした。

 

諸星 私も信じられなかったですけど、同時に素直にうれしかったです。「美少女戦士セーラームーン」はリアルタイムで観てはいなかったんですけど、お姉ちゃんとか年上のいとこがハマっていて、ごっこ遊びをしているのをずっと見ていましたし、歴史ある作品なので、まさか自分が声優として関われるとは思っていなかったんです。

 

上田 私もうれしかったんですけど、同時にプレッシャーもすごく感じました。小さい時に観ていた作品だし、前(90年代アニメ)に声を担当されている方がいらっしゃるので、みんながより楽しく映画を観ることができるようにするにはどうしたらいいんだろうと考えてしまって……。オーディションでは、自分なりのセレセレを演じたかったので、あえて前の放送は観ずに演じて合格をいただきましたが、まずはスタッフのみなさんや4人で集まったときの感覚も大事にして挑もうと自分に言い聞かせていました。

 

高橋 私は、オーディションがあることにまず驚きました。“セーラームーンのオーディションってあるんだ!”みたいな(笑)。声優をやっていながら不思議な感覚なんですけど、幼稚園の頃にゲームをやっていた記憶があるので、改めて「人が作っているんだ!」と思ってしまったんですよね。だから、自分がアニメーションを作っている側の人間なんだという感覚を、オーディションで再認識しました。

 

 

上田麗奈さん(セレセレ役)

ーー今回は4人同時にアフレコをしたそうですが、収録現場はいかがでしたか?

 

 私は、3人とははじめましてだったので、「よろしくお願いします」というところからだったんですけど、私自身がいっぱいいっぱいで、それほど会話はできなかったんです。でも、アフレコをしていて、本当に原作の絵のままというか。90年代アニメも観ていたので、イメージをしてからアフレコ現場に行ったんですけど、前作のイメージとも違っていて、本当に原作の絵のままだったんです! それを目の前で見ることができたので「すごーい!」って思っていました。私もがんばろうって(笑)。

 

諸星 最初は私も緊張していたんですけど、スタジオに入って4人で会話をしたときに、セーラームーンとの出会いの話から始まり、小さいときにどんなおもちゃで遊んでいたのかという話をしたんです。そこで「懐かしー!」っていうひと盛り上がりがあったんですけど、女の子がみんなで盛り上がれるすごい作品なんだなと、改めて感じました。

それと私は、事前にアマゾネス・カルテットの話をめちゃめちゃ観てからオーディションに行っていたんです。だからさっき上田さんが、観ないで行ったというのを聞いて驚いたんですけど、実際にアフレコでみなさんの声を聞いたら、本当に、自分が思い描いていた通りだったというか。「こんなアマゾネス・カルテットに入りたい!」と想像していたままの雰囲気だったんです。ぴったりだけど、前の方のモノマネでもない。それぞれのお芝居の個性があって、すぐにアマゾネス・カルテットとしてチームができたというか。しっくりきたので、のびのび演じることができました。

 

上田 オーディションの時は何も観ずに行ったんですけど、合格してからは、実は私も過去のアニメの映像を観て、アマゾネス・カルテットってこういう雰囲気なんだと感じてはいたんです。だからその印象とスタジオオーディションでスタッフさんがおっしゃっていたことを混ぜて、いい塩梅でできたらいいなと思いながら現場に向かったので、私も最初はすごく緊張していました。

でも、本当にみんなぴったりで、懐かしさも感じるけど、新しいアマゾネス・カルテットでもあったので、いい刺激になりました。それと、みんなで会話をしているときに、現場の雰囲気をほがらかにしようという気遣いが4人ともにあったから、それもあって本編は自由奔放な4人だけど、現場ではチームワークが感じられたような気がしています。居心地がすごくよかったです。

 

高橋 肩を並べてみんなでアフレコをしている姿を見た時、ああ同じものに挑んでいるんだなっていう安心感がすごかったです。それこそ、役への挑み方、作り方、どういうふうに今回の映画に臨もうとしているかというスタンスはそれぞれにあると思うんですけど、みんなが同じタイミングでアマゾネス・カルテットに向き合っていることがすごくうれしくて! 役者って正解がない仕事だからこそ、ともに挑んでいる人がいることは本当に安心感を与えてくれて、自分ももっとがんばれるんです。たとえ間違っていたとしても、進んでみよう!という力になったのは、この4人がいたからだし、このメンバーでチームになれてよかったな、うれしいなって思いました。

 

 

高橋李依さん(ベスベス役)

 

4人の推しのセーラー戦士は? 映画で感じた、新たな魅力とは

 

ーーでは、劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《前編》を見た感想を教えてください。

 

高橋 楽しかったです! どうしても自分の出ているシーンを確認したくはなってしまうんですけど、それをいったん置いておくとしても、本当に「セーラームーンって楽しい!」と思うものでした。幼稚園の頃に観て、それ以降は作品から離れていたんですけど、久しぶりにセーラームーンに復帰する1本になるくらい、虜にさせられる映画でした。あの時観ていたキラキラだ!ってすぐに戻れるんです。

 

上田 私も、子供の頃に感じていたワクワクドキドキって何歳でも味わえるんだなって思いました。変身シーンも「これこれ!」っていう懐かしい気持ちがすごくあって。子供の頃はストーリーを深く観ることができなかったんですが、大人になってお話をちゃんと理解できるようになると、こんなに立派な女性たちが活躍していたんだなって感じられました。

各キャラクターとも克服していくものがあるんですけど、しっかり自分の意思を持って、しかも相手のことも思って乗り越えていったので、見習う部分がすごく多かったです。だからこそ感動するし、よりみんなのことも好きになるんですよね。キャラクターたちへの愛も深まった時間だったので、終わったあとは、心から浄化されるような思いがありました。

 

諸星 こんなに緊張した試写会は初めてでした。観ているだけなのに震えるくらい緊張しちゃって……。特に自分の声が出てきた時は、アフレコの時よりバクバクしていました(笑)。自分がずっと観てきたというか、憧れの存在であった作品から自分の声がしているというのが不思議な感覚で、全然実感が湧かなくて、終始ふわふわしている感じでした。

でも、改めてセーラー戦士たちそれぞれの魅力が伝わってきたし、ちびうさちゃんの、“大きくなりたい”とか“長い足に憧れる”という気持ちって、かつての小さい私も思っていたことだったんですよね。でも今改めて観ると、ちびうさちゃんがかわいくて仕方がないというか。当時とは観方が変わっていて、違う面白さを感じたんです。

だから、どの世代の方が観ても楽しめる作品って、こういうものなんだなと思いました。宇宙とか星とか月といった神秘的なものと、セーラー服という身近なかわいさ、変身アイテムも含めて、本当に女の子の憧れが全部詰まった作品なので、観たあとの余韻がすごくて、自分も変身したくなっちゃいました(笑)。

 

 めちゃめちゃキラキラしている作品でしたね。近年まれにみる明るさというか。もともと暗めの映画が好きで、サスペンスとかサイコスリラーみたいなものばかり観ていたから、余計に試写会で観た時は「光が強すぎる!!!」と思いました(笑)。

 

20歳を超えてから、こんなにキラキラしたものを見たのは初めてのような感じがするし、最近、そういう作品も本当に少ない気がするんです。暗い話題も多いし、気持ちも暗くなりがちですけど、この映画を観たら誰もが落ち込むのをやめようと思うんじゃないかなって思います(笑)。ストーリーも台本を読んで知っているのに、映画を観てもう1回「はぁ~~~!」ってなったというか(笑)。音とか声とかにいろいろなエフェクトがかかっていたことも相まって、もう一度ちゃんと観たいなと思いました。そのくらい何度観ても楽しめるし、自分の年齢を忘れて幼い頃の気持ちに戻って楽しめる、魔性的な何かがあると思いました。

 

原優子さん(ジュンジュン役)
 

ーー魔法じゃなくて魔性なんですね(笑)。

 

 (色っぽく)「何回観ても面白いでしょう、どうですか?」みたいな(笑)。

 

ーー皆さんの推しのセーラー戦士を教えていただけますか?

 

 子供の頃から、今もずっとセーラーマーズ/火野レイちゃんが好きです。子供の頃は、赤いハイヒールがカッコよくて好きだったんです。でも大人になってからは、クールというか協調性がまったくないわけではないんですけど、一匹狼感がいいなと思いました。今回のストーリーも、結婚したいとか、彼氏が欲しいとか、お嫁さんになりたいという子たちをいいなと思いながら、自分は家業を継ぐとわかっているから……って。何だか心の闇があるような感じがあって、また応援したくなったというか。そんなに思い悩まなくても、まだ若いんだからいいんだよ?って言いたくなったし、共感しやすかったです。

 

諸星 私はずっとセーラージュピター/木野まことちゃんが好きです。見た目というか、薔薇のイヤリングがかわいいなというところから好きになったんです。小さいときは、ラブリーな感じの女の子より、ボーイッシュでカッコいい系の女の子が好きだったので、男勝りなまことちゃんがいいなと思っていたんですよね。でも、かわいらしい一面も持っていて、そのギャップにも惹かれました。スーパーファミコンのゲームでもずっとまことちゃんでプレイしていたから、一緒に戦っていたんです。

でも映画を観たら、セーラーヴィーナス/愛野美奈子ちゃんもすごくかわいいなと思いました(笑)。それで思い出したんですけど、ゲームで見ていた美奈子ちゃんの変身したあとの決めポーズがすごく好きで、一時期写真の決めポーズがずっとそれでした(笑)。

 

上田 小さいときは、セーラーネプチューン/海王みちるさんがすごく好きだったんです。というかセーラーウラヌスとセーラーネプチューン(みちる)の2人がすごく好きだったし、もっと言ってしまえば、セーラープルートとセーラーサターンも入れた4人にグッときていました。だからその4人は殿堂入りということにして、今回の映画を観たら、私もレイちゃんがすごくかわいいなって思いました。見た目も中身も。洗練された美しさがカッコいいですよね。

 

高橋 私も今回の映画でレイちゃんが好きになりました。セーラームーンのゲームをやっていた頃、キャラクターの印象が色でしかなくて、赤だからツンケンしている人だとずっと思っていたんです。でも映画を観て、レイちゃんってそうじゃないんだなと今さら知って!! 黒髪ロングでハイヒールという属性が揃っている中で、あの性格をされてしまったら……。しかも佐藤利奈さんの声もすごくやわらかくて、まとっている空気が素敵だったので、そのギャップに驚きました。レイちゃんの魅力を知らなかった自分が悔しい!という感じでした(笑)。

 

 

諸星すみれさん(パラパラ役)

ーー誰が好きかで盛り上がれるのも、「美少女戦士セーラームーン」の魅力ですよね。では、再び映画の話ですが、自身の演じたキャラクターのどんなところを見てほしいですか?

 

 ジュンジュンは終始楽しそうに、悪どいことをしていくんです。わりとずっとニコニコしているので、楽しそうに人に迷惑をかけている様をぜひ見てほしいです!

 

諸星 パラパラの自由奔放なところを見てほしいなと思っています。アフレコも本当に自由にやらせてもらったので、しゃべっている節回しをクセのある感じにしてみたり、自分の中で工夫して演じていたので、そういうところにも注目していただければと思います。

 

上田 セレセレも自由にやらせていただけました。お姉さんに見えるかもしれないですけど、全然そんなことはなく、本当に奔放に好きなように動いている無邪気な感じというか。そのギャップを楽しんでいただけたらうれしいです。

 

高橋 アマゾン・トリオとのやり取りですね。失敗したアマゾン・トリオに怒るところとかも、ちょこちょこ仲間のことを大切にしているところが分かるので、そういうところを見ていただけたらうれしいなと思います

 

 

 

ーーでは最後に、「美少女戦士セーラームーン」のファンにメッセージをお願いします。

 

 ものすごく元気をもらえる作品なので、セーラームーンと一緒に暗い気持ちを吹き飛ばして、輝いてほしいです。

 

諸星 パラパラの魅力やアマゾネス・カルテットの魅力がちゃんとみなさんにお伝えできていたらいいなと思います。夢と理想と憧れに満ちた世界を表現している作品なので、たくさん元気をもらえるはずです。セーラームーンと一緒に日々を過ごしてもらえたらなと思います。

 

上田 いつ観ても、どんな方が観ても楽しい作品です! 90年代のアニメを観たことがある人は「懐かしい」とか「この子が好きだな」と思えるはずだし、観たことがない人も、今回はキャラクターの内面をすごく掘り下げた内容になっていて、みんなの生き様が見られるので、きっと共感したり推しができたりと、楽しめる要素がたくさんあると思います。

だから性別や年齢などに関係なく、ぜひ一度観てもらえたら嬉しいです。アマゾネス・カルテットも無邪気にかわいく仕上がっているはずなので、そこも楽しんでください!

 

高橋 アマゾン・トリオがすごくいいんですよ! だからアマゾン・トリオを目当てに観に来ていただいてもいいくらい、本当に魅力的です。でもそれに負けないくらいアマゾネス・カルテットも魅力的なんです! 大きなスクリーンで、セーラー戦士たちに挑む我々にご注目いただければと思います。

 


(取材・文・撮影/塚越淳一)

【作品情報】

■劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《前編》/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《後編》

公開日:前編2021年1月8日(金)、後編2021年2月11日(木・祝)

  

<キャスト>

三石琴乃 金元寿子 佐藤利奈 小清水亜美 伊藤静 福圓美里 野島健児 皆川純子 大原さやか

 

前田愛 藤井ゆきよ 広橋涼 村田太志 中川翔子 松岡禎丞

渡辺直美 菜々緒

 

 

<スタッフ>

原作・総監修:武内直子

監督:今千秋

脚本:筆安一幸

キャラクターデザイン:只野和子 

アニメーション制作:東映アニメーション/スタジオディーン

配給:東映

 

 

<主題歌>

「月色Chainon(シェノン)」

ももいろクローバーZ with セーラームーン(CV:三石琴乃)&セーラーマーキュリー(CV:金元寿子)&セーラーマーズ(CV:佐藤利奈)&セーラージュピター(CV:小清水亜美)&セーラーヴィーナス(CV:伊藤 静)

作詞:白薔薇sumire 作曲:小坂明子 編曲:月蝕會議

画像一覧

関連作品

劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal《前編》

劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal《前編》

上映開始日: 2021年1月8日   制作会社: 東映アニメーション
キャスト: 三石琴乃、金元寿子、佐藤利奈、小清水亜美、伊藤静、福圓美里、前田愛、皆川純子、大原さやか、藤井ゆきよ、野島健児、松岡禎丞
(C) 武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会

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