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魅力的でどこかあやういヒロインたちが次々と登場！「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」瀬戸麻沙美×久保ユリカインタビュー！

2018年10月06日 12:000

声優

2018秋アニメ

声優インタビュー

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2018年10月からスタートした秋アニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」（通称「青ブタ」）。TVアニメ放送前に、早くも「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」の劇場公開も発表された話題作だ。

不安定な精神状態によって引き起こされるとネットで噂の不思議な現象ーー思春期症候群。本作は主人公・梓川咲太が、思春期症候群を引き起こした少女たちと出会っていく物語だ。

今回はそんな「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」こと「青ブタ」の魅力について、瀬戸麻沙美さん（桜島麻衣役）と久保ユリカさん（梓川かえで役）に語ってもらった。さらに2人によるラジオもスタートするということで、ラジオへの意気込みも聞いた。

最高を全部足したら桜島麻衣になる

ーー上映会でのお客さんの反応はいかがでしたか？

瀬戸麻沙美（以下、瀬戸）　期待値の高さはお客さんの人数の多さで感じました。それだけ作品を楽しみにしているんだなって思いました。

久保ユリカ（以下、久保）　2か所でやったんですけど、湘南もお台場もすごくお客さんが多くてね。

瀬戸　天気も悪かったのにね。

久保　はしごしてくれた方もいて、ありがたいです。

ーー内容もとても面白かったのですが、上映された1～2話を見た感想を教えてください。

瀬戸　アフレコ前、監督には「会話劇です。青春群像劇です。ひとつひとつのセリフを大切に演じてください」と言われていたんですけど、その言葉通り台本ページのほとんどがセリフだったんです。「青ブタ」という作品は、本当に会話が大事になってきていて、情報量も多いんです。

でも、だからといってすごく集中して聞いていなくても、スッと入ってくる、いいテンポ感で進んでいくんですよね。だから続きが気になる終わり方になっているんだなって思いました。

久保　とてもテンポがいいので、録ってる側としてもあっという間なんですよ。でも、絵が付いて音が付いて音楽が付いて、彼女たち彼らが動いたことで、こんなにもしっくり来るんだ！って、あらためてアニメの偉大さに気付く作品だなと思いました。

収録の時って、すべての要素が付いているわけではないから、そこはわからないんですけど、藤沢のなだらかでやさしい時間の流れがありつつ、麻衣さんの大変な事象がありしつつ、見せたいところが見せたいテンポで描かれている。アニメって面白いなぁって改めて思いました。

ーー桜島麻衣と梓川咲太の会話はかなり多めですが、演じてみていかがでしたか？

瀬戸　内容を理解するために、噛み砕かなければいけないので、そこを自分で理解するまでは台本を読み込むんですけど、アフレコのときは、相手のセリフを聞いて、こちらも自然とセリフが出ることを大事にしたかったから、家ではそこまで作り込まずに現場に行ったんです。そのほうが新鮮な表現ができて、楽しめると思ったので。

ーー1～2話の麻衣さんはすごく魅力的で、とてもかわいく映りました。

瀬戸　ホントですか？　でも、すぐに浮気心が出ると思いますよ！（笑）　ホント、このあと魅力的なキャラクターがいっぱい出てくるので。

久保　でもある意味、女の子のバラエティが豊かだからこそ、この子！と思ったら、とことんその子に行くと思うよ！

瀬戸　そっか！　じゃあ麻衣さん推しでいてください。

ーーちょっとSっ気があるんだけど……っていうところがまたいいですね。

久保　だけどお茶目なんですよね。

瀬戸　うぶで照れ屋さんでっていう。

久保　もう最高っ！　最高を全部足したら、どうしても麻衣さんになっちゃうんですよね（笑）。いやぁ天は二物を与えてるんですよね！

ーー最高のヒロインに見えますけど、人の好みはさまざまなので。逆に久保さんが演じる梓川かえでのような、ブラコンの女の子がいいという人もいそうですが、彼女は演じてみていかがでしたか？

久保　かえではブラコンですし、学校の生徒ではなく妹。そしてお留守番妹なので、基本的にはずっと家にいるんです。会話も（兄の）咲太とのやり取りがメインで、そことしか会話がないのかな？ってところからスタートするんですけど、上映会を見てくださったり原作を読んでいる方はわかりますが、そのうち麻衣さんとか、ほかのキャラクターとも会話するんです。そこで、いかにかえでが心を許すのかは見どころだと思います。

咲太との会話があまりにも明るいので、その勢いで話したくなっちゃうんだけど、かえでの性格とか、それまであった過去のこととかを考えると、そんなにつるっとはいかないので、意外と考えることも多かったりする役どころだなって思いながら演じさせてもらっています。

ーーあんな仲のいい兄妹関係もなかなかないですよね。

久保　私も兄がいますけど、なかなかないですよね！そういう意味でも夢なのかなぁ（笑）？全国のお兄ちゃん方のこういう妹がいれば、という夢が含まれているんじゃないかなって。

ーーそんなに仲のいい兄弟はいない……いや、近くにいましたね。

久保　それこそ内田姉弟（真礼・雄馬）は仲いいですよね（笑）。私、身近でお姉さんのことを「姉さん！」って呼んでる人見たことなかったんですよ。

瀬戸　私も見たことないなぁ。

久保　ギリ「姉ちゃん」じゃない？　ナチュラルに「姉さん」ですからね（笑）。

ーーそう考えると咲太とかえでは、いてもおかしくない兄妹と言えるかも。

久保　リアルなのが、咲太があまり喜んでないところですよね。「お前もそろそろお兄ちゃん離れしろ」みたいな感じが、ちょっとリアルだなって思います。「かわいいかわいい」ってなると、ちょっと話がブレちゃうし。

ーー違う作品になるかもしれませんね。本作はオムニバス形式で、いろんなヒロインが登場するということですが、お2人は今後もずっと出てくるのですか？

久保　なんかほかのキャラに比べて、1話からずっと出てるよね？

瀬戸　うん。たぶん咲太と関係性が近ければ近いほど、自分の演じるキャラクターの思春期症候群の物語ではないときも関わってくるので、結構出番はありそうな予感です。

思春期症候群は本当に起こってるのかも？

ーー物語面での話ですが、わりと内容的にはヘビーなところにも踏み込んでいるのかなと思いましたが、いかがでした？

瀬戸　思春期症候群って、この世にないものじゃないですか。でも考えようによってはあるのかな？って。あるような気がしちゃう事象だから、小説や台本を読んでても妙な近さを感じるんですよね。だから引き込まれるというか。ちょっと自分の過去の思い出にあるような気がしました。

ーー麻衣さんの話ではないですが、そう思わせるのが、LINEとか割と身近で使ってるアイテムが物語に組み込まれているからという気もしますね。LINEの既読スルーとかも出てきますが、その世代ではないですよね？

久保　メール世代かな。

瀬戸　そうですね、メールはしてました。でもLINEでのいじめってニュースでも見るじゃないですか。恐ろしい時代になったなと思いました。もちろん、LINEを使うことでクラスメートとの仲が円滑になったり、いいことに使っているのならいいんでしょうけど。

久保　最近Twitterで見たのは、逆に今の若い子たちは、LINEで大事な話をすると、それをスクショで撮られて、それがさらされちゃうこともあるから、大事な話はしないんだって。

瀬戸　やだー！こわい！

久保　だから逆に、大事な話は会ってするんだって。

瀬戸　それ、ふか～い!!!

久保　そう！だから1周回ってアナログになってるのよ！

瀬戸　そうかぁ。それはいいですね。

ーーみんな怖さがわかってきたんですね。

瀬戸　深イイ～～（レバーを前に）。

久保　だからちゃんと世界は日々動いているし、作品の中でもみんな動いているから、そういった意味でもリアルだなって思いました。

ーー見終わったあとに、いろいろと考えさせられそうですね。

久保　そうですね。だから生っぽいんですよ。悩んでる種類なんかが本当にありそうなんですよね。私たちが知らないだけで思春期症候群って本当は起こってるのかもしれないなぁって。だって見えなくなってたら、誰にもわからないもん。

ーー麻衣さんの思春期症候群は、誰からも見られなくなる透明化現象ですからね。

久保　麻衣さんの悩みとかも、芸能界にずっと生きてきた人ならリアルにある悩みなんじゃないかなってすごく思うし。

ーーリアルとファンタジーの境目が曖昧でいいですよね。その思春期症候群を解決していくのが咲太ですけど、お2人から見て、咲太ってどういう子ですか？頼りになるところもありますよね？

瀬戸　咲太はあえて空気を読まないところがあるんですけど、それって正直者ってことじゃないですか。だからこそ信用できる部分はあるのかなって思いました。さっきのスクショを撮られちゃう話で思い出したんですけど、咲太って妹のかえでのことがあって、ケータイを使わないので、相手と直接会って話を聞くし、駆けつけるし、対応するんですよね。そういうところに熱量を割ける、行動できるところは、みんなから頼られてる理由なのかなって思いました。

ーーまぁ、待ち合わせには不便かもしれないですけど……。

久保　だからこそ何かあったのかな？って思って待つもんね！

瀬戸　そうそう。母に聞いたんですけど、昔は駅に掲示板みたいなのがあったって。会えなかったらどうするの？と聞いたら、待つか、もしそうなった場合のことを事前に決めておくって言ってました。今は突然の約束が当たり前になってきたから、あまり約束もしなくなったかもしれないね。

久保　現場終わったあとに、そのままご飯行こうよ、とかだしね。

瀬戸　なんか約束したくなってきたなぁ（笑）。何日の何時にどこどこで！みたいな。

久保　じゃあ海で待ち合わせようよ！

瀬戸　海のどこよ（笑）？絶対LINEしちゃうなぁ。ココ！って写メを送って、文明の利器をめちゃんこ使っちゃいそう。でもアナログな待ち合わせは素敵ですよね。その時はそれしか考えないもん。

久保　「じゃらん」とかで宿の予約をせずに、現地でどうにかするとかね。

瀬戸　宿はさすがに予約しとこうよ（笑）。

ーー待ち合わせの話も実際に出てくるんですけど、いろいろ語りたくなっちゃう作品ですね。

瀬戸　そうですね。話はそれちゃいましたけど、咲太はアナログだからこその行動力があるところが魅力ですね！

久保　咲太の周りには、たくさんの魅力的な女の子がいるんですけど、わかりやすく麻衣さんと出会って、大きく変わったのかなって思いました。咲太の中にあるものを少しやわらげて、「どうにかしたい！」と思わせたのは、麻衣さんがもともと持っていた魅力なのかなって。

瀬戸ちゃんは、出会う順番が違ったら違う人を選んだよって言ったりもしてたけど、でもそれでも麻衣さんを選んだと思うし、選んでほしいって思うんですよね。麻衣さんを選ぶことの自然さ、男性からも女性から見ても魅力的な麻衣さんって、咲太を語るうえですごく必要なんですよ。それは逆もそうなんですけど、2人の関係ってすごくいいなと思ってます。