アニソン、特撮ソング、プリキュアにキャラソン! 10年間の音楽活動を総まとめ! な吉田仁美デビュー10周年ライブ「~10rder~」昼の部レポート

2018年07月14日 12:000

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2018年7月7日、歌手・声優として活躍する吉田仁美さんの歌手デビュー10周年ライブ「~10rder~」が、吉祥寺STAR PINE'S CAFÉにて開催された。


2008年に歌手デビューを果たした吉田さんは、6月27日にベストアルバム「10rder」(読み:ワンオーダー)をリリース。この10年間の軌跡を収めたアルバムをひっさげて、この日、昼夜2回にわたってワンマンライブを開催。ワンマンとしてはアコースティック形式のライブから3年ぶり、バンド形式のライブは実に4年ぶり。吉田さん本人はもちろんだが、ファンとしても待望のステージとなった。

今回は「ハピネスチャージプリキュア!」でともに数多くのステージで共演した盟友・仲谷明香さんをゲストに迎えた昼公演の模様をレポートしよう。

 

デビュー曲から最新ソングまで一気に歌ったライブ序盤

「ようこそー!」

元気いっぱいの挨拶でスタートした昼の部。

1曲目はもちろんデビュー曲「KI-ZU-NA ~遥かなる者へ」(「我が家のお稲荷さま。」OP)だ。疾走感あふれる楽曲を鮮やかに歌い上げるとそのままノンストップで最新ソング「Chase You Up!パトレンジャー」(「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」警察戦隊パトレンジャー テーマソング)、そして「この空の向こう」(「ドキドキ!プリキュア」前期ED)と立て続けに披露。吉田さんというと「元気!」「ポップ!」というイメージが強かった筆者だが、「カッコいい」「大人っぽい」「クール」とったイメージの楽曲の先制パンチに、いきなり面食らってしまうと同時に、彼女のシンガーとしての懐の深さを見たような気がする。

特に「Chase You Up!パトレンジャー」では、うねるベースラインに乗せて歌い上げる吉田さんのカッコよさにしびれてしまった!

 

 

「アニソン」、「特撮」、「プリキュア」と彼女の音楽活動におけるエッセンスを抽出したような幕開けに、会場のテンションも急上昇。これこそが彼女が10年間歌い続けてきたことの証明と言える。

「少しでも感謝の気持ちを伝えられるように、歌を届けていきたい」

そう思いを語り、ライブは「SECOND」で再開した。

この曲は声優・早見沙織さんとのユニット「blue drops」として発表した「劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神」主題歌。今回は吉田さんのソロバージョンということで、早見さんパートは録音されたボーカルトラックで補完されていたのだが、ファンの中には一緒に歌ったり、クラップ音にあわせて手拍子をしている人もちらほら。ステージと観客席が一体となって楽曲を作り上げていた。


 

ファンのノリのよさも印象的なキャラソンゾーン

ここからは声優・吉田仁美として歌ったキャラクターソングが続く。

まずは先日完結したばかりのアニメ「デジモンアドベンチャー tri.」より、太刀川ミミのキャラクターソング「Go My Way」から。この曲は吉田さんの曲としては珍しく、アゲアゲのポップパンクチューン。ちょっと強気な女の子っぽさを声で表現しながら歌ったかと思えば、テレビアニメ「いとしのムーコ」主題歌「SUKI! SUKI! SUKI!」では、声だけでなく、表情や細かい身振り手振りも交えて、とにかく元気いっぱいにパフォーマンス。歌手デビュー以前は「歌のお姉さん」だった彼女ならではの、見て聴いて楽しいステージを見せてくれる。

そしてキャラソンゾーンのラストを飾ったのは、アニメ声優初挑戦作「家庭教師ヒットマンREBORN!」より三浦ハルのキャラクターソング「北のデンジャラス」だ。演歌好きなキャラクターという設定から、この曲もまさかのド演歌! ばっちりコブシをきかせて歌う吉田さん。本物の演歌歌手よろしく曲の最後にゆっくりとお辞儀をすると、観客席からは大きな拍手が。「ここは歌謡ショーのステージか!?」と錯覚させるような吉田さんと観客のノリのよさがたまらない!

吉田さんの巧みな表現力に舌を巻き、観客のノリのよさに思わず笑みがこぼれるライブ中盤であった。

 


 

ゲスト・仲谷明香とともに歌って踊ったプリキュアソング

「キャラクターとの出会いで、歌の幅が広がった」

そうキャラクターソングへの思いを語った吉田さんは、続いてプリキュアソングを披露。

「ドキドキ!プリキュア」後期ED「ラブリンク」では「L・O・V・E」の振り付けを観客と一緒に楽しみ、「スマイルプリキュア!」前期ED「イェイ! イェイ! イェイ!」では元気いっぱいに歌って踊る吉田さん。満面の笑顔でアニメと同じ振り付けを踊る姿を見ていると、こちらも思わずニッコリしてしまう。


そしてここでゲストの仲谷明香さんが登場。仲谷さんは「ハピネスチャージプリキュア!」のOPテーマを歌唱していたこともあり、放送期間中はEDテーマを担当していた吉田さんと日本全国のイベントに出演した盟友だ。そんな彼女との共演ということで、当時を懐かしむようなトークを繰り広げる。

また、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」OPでデュエットしている吉田達彦さんや、声優・川島得愛さん、冨田泰代さんからのお祝いメッセージがここで公開される。これは完全なサプライズ演出だったようで、「こんなワクワクキューンな展開、ありがとうございます……!」と感激しきりの吉田さん。

そんなハッピーなムードの中で2人がデュエットで披露したのは、「ハピネスチャージプリキュア!」後期ED「プリキュアメモリ」。そして、ふたりが演じたハワイのプリキュア・アロ~ハプリキュアのキャラクターソング「ふたりでアロ~ハ」だ。

特に「ふたりでアロ~ハ」は、ステージで2人で歌うのは今回が初めてとのこと。

「いろんな思い出があります」(仲谷)

「久しぶりに一緒に歌えてよかった!」(吉田)

そう語りつつ、当時を思い出すかのように楽しげに歌い踊る2人に、観客席もほっこりした雰囲気に包まれた。

 

 

最後まで満開スマイルの吉田仁美!

仲谷さんを送り出し、早くもライブは終盤。

ラストスパートは、アニメ「そらのおとしものf」ED「帰るから」でスタートした。この曲は吉田さん自身も思い入れが深い曲とのことで、先日のインタビューでも「イベントとかライブで歌うたびに泣くんですよ」と語っていたが、今回のステージでもしっとりと情感たっぷりに歌い上げてくれた。

そこからガラリと空気を変えるように「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」を熱唱! 現役特撮ヒーローソングを生バンドの演奏で聴くこと自体がなかなか珍しいということもあり、フロアの熱気も急上昇。キメにあわせてバッチリとポーズを決める吉田さんは、最高にかっこよかった。

本編ラストを飾るのは、「そらのおとしものf」OP「ハートの確率」だ。爽やかな正調アニメソングともいうべき楽曲で、これもまたblue dropsらしく早見さんパートとのからみが気持ちいい1曲だ。もちろんこの曲でも観客が合唱で参加。最後は会場全体で「君にありがとう」と声を合わせて歌うという感動的なステージとなった。

 

 

アンコールの声に呼ばれてステージに再登場した吉田さんは、

「今日はすごい楽しみにしてた!」

改めて久々のワンマンライブに嬉しそうだ。そんな彼女がここで歌ったのは、ベストアルバム「10rder」収録の新曲「a little star」。普段、タイアップ曲を歌うことが多い彼女にとって数少ないオリジナル曲で、この曲は等身大の彼女の思いが詰まった、バラードソングとなっている。10年間の活動をかみしめるように、そして応援してくれるファンの表情を確かめるように、ゆっくりとフロアを見渡しながらそっと歌い上げた。

 

そしてラストは、やはり先日のインタビューで「この先も、歌い続けていけると思った楽曲」と話した「Ring My Bell」だ。印象的な「ringin’ ringin’」のフレーズでは、もちろん観客も一緒にコール。歌う吉田さんも心から楽しそうだ。

歌がうまい、パフォーマンスが魅力的など、いろんなシンガーの魅力がある中、吉田仁美というシンガーは、「ステージを見てるとこっちも何だか楽しくなってくる」という希有な才能を持つシンガーなのだと改めて感じさせる2時間弱のステージであった。

最後に「これからもみんなと歌っていけるように」と吉田さんは語ったが、ファンもまた吉田さんの歌を聴けるように応援していきたい! そう誰もが思ったはず。

そんな暖かくもハッピーなライブであった。



【セットリスト】

1.KI-ZU-NA ~遥かなる者へ

2.Chase You Up!パトレンジャー

3.この空の向こう

4.SECOND

5.Go My Way

6.SUKI! SUKI! SUKI!

7.北のデンジャラス

8.ラブリンク

9.イェイ! イェイ! イェイ!

10.プリキュアメモリ

11.ふたりでアロ~ハ

12.帰るから

13.ルパンレンジャーVSパトレンジャー

14.ハートの確率

En1. a little star

En2. Ring My Bell

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