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伏線張りまくりなTVアニメ「シュタインズ・ゲートゼロ」オープニングテーマの歌詞に注目！ 5月10日放送「アニ☆ステ」登場のいとうかなこインタビュー！

2018年05月10日 12:000

インタビュー

アーティストインタビュー

2018春アニメ

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TOKYO MX1にて毎週木曜22時より放送中の、アニソン専門ランキング音楽番組「アニ☆ステ」5月10日放送回のスタジオLIVEに、歌手・いとうかなこさんが出演する。

いとうさんは現在大好評放送中のTVアニメ「シュタインズ・ゲートゼロ」のオープニングテーマ「ファティマ」を歌っており、そのソウルフルな歌声は多くのアニメファンの魂を震わせている。

今回、スタジオLIVE収録直後のいとうさんに直撃！収録の感想や楽曲についてのお話をたっぷりとうかがってきた。

──本日は5月10日放送の「アニ☆ステ」の収録、お疲れ様でした。現在放送中のTVアニメ「シュタインズ・ゲートゼロ」のオープニングテーマ「ファティマ」を歌われましたが、収録はいかがでしたか？

いとうかなこ（以下、いとう） 今日の収録は朝イチ、トップバッターだったので「声が出るかな？」って思ってたんですけど、ちゃんと声も出て、ノリノリで歌わせていただきました。あとは、スタジオが真っ白だったので、きっと色白に映ってると思います（笑）。

──新曲である「ファティマ」は、もうだいぶなじみましたか？

いとう　AnimeJapan 2018だったり、自分でやっているTwiCasで歌ったり、（人前で歌うのは）何回目かという感じなので、ちゃんとなじむにはもうちょっとかな。でも、「ファティマ」は（科学アドベンチャーシリーズ原作者であるクリエイターの）志倉千代丸作詞作曲なので、そこはいつもどおりって感じで。

──お2人は、科学アドベンチャーシリーズに欠かせないタッグとなっています。それでは、改めて楽曲「ファティマ」について、お教えください。

いとう　原作ゲームの「STEINS;GATE 0」オープニングテーマ「アマデウス」に続いて、私が歌う「シュタインズ・ゲートゼロ」のオープニング曲となっています。

「シュタインズ・ゲートゼロ」だけじゃなくて、科学アドベンチャーシリーズのオープニングテーマには統一感があります。まず、テンポが早くて、ジェットコースターのようなメロディライン。そして、シリアスな内容であるということ。さらに、これは志倉千代丸さんも言ってますけど、歌の中に作品のキーワードというか、伏線を込めているんです。

パッと聞いてもよくわからない、科学的な用語の羅列に思える歌詞なんですけど、作品を知っていくうちに「なるほど、この曲はこういうことを言っていたのか！」と後からわかるようになっています。

しかも、「ファティマ」はさらに突き抜けていて、（科学アドベンチャーシリーズの次回作）「ANONYMOUS;CODE」の伏線になっちゃってるらしいんですよ！　私としては、楽曲について話す時、「そんなの説明しづらいよー！」って思うんですけど（笑）。

ただ、“ファティマ”というのは、聖母が降り立ったとも言われる聖地の名前なんです。だから、「シュタインズ・ゲート」の世界線自体が“聖なる地”とも考えられるな、って。そういった意味で、「ファティマ」という楽曲があるのかも……。これは私の想像なんですけど。そんな風に、千代丸さんの楽曲にはいっぱい意味がかかってるんですよ。

──歌詞だけを見ると、何を歌っているのか理解するのは難しいけれど、作品を見ていけばだんだんわかっていくわけですね。

いとう　（歌詞にある）「無限遠点」とか「二律背反」ってなかなか言わないですもんね。あ、でも、“パラドクス”って意味の「二律背反」はほかのアニソンの歌詞にもありました！それを知った時は、「こんな言葉使うの、千代丸さんだけじゃなかったんだ！」って思いました（笑）。

──（笑）。「シュタインズ・ゲート」は2009年に原作ゲームが発売されて以降、支持を集め続けている人気作となっています。いとうさんはこの人気をどのように感じていますか？

いとう　すごいですよね！ “アニメ好き”じゃない近所の人がたまたまアニメを見たらしくて、「ハマっちゃった！　面白いね」って言われたことがあります。あと、この前、親戚で集まった時に、一度も会ったことのない従兄弟の子供の中学生が「シュタインズ・ゲート」を知っていて。その子が「お母さん、いとうかなこってすごいんだよ！」って、言ってくれてました（笑）。

それくらい、作品が広がっているんだなって。だから、「シュタインズ・ゲートゼロ」を発表したくらいから、私の歌も聞いてもらえているという実感が出てきました。

──「シュタインズ・ゲート」からのファンに加え、「シュタインズ・ゲートゼロ」で新たにシリーズのファンになる人も多そうです。

いとう　ゲーム版のプロデューサー・松原（達也）さんに聞いたんですけど、「シュタインズ・ゲートゼロ」でやっと「シュタインズ・ゲート」で回収していなかった1%の伏線を回収できるらしいんです。だから、「シュタインズ・ゲート」と「シュタインズ・ゲートゼロ」で完成、100%のものとなる、って言ってました。

──これまでのファンも新しくファンになった人も、両方見るべき、ということですね。

いとう 「シュタインズ・ゲートゼロ」は前作で描かれなかった、辛い世界線の出来事のお話です。だから、曲も辛いというか、大変なことが起きちゃうんだろうなっていう曲調になっています。テンションは高いんだけどダーク。

──ちなみに、いとうさんは楽曲収録の前に作品のシナリオを読まれているのですか？

いとう　「ファティマ」は、ゲームのシナリオを全部読んだ後に歌いました。

私、シングルのカップリングで新曲を作る時は、イメージソングを作るようにしてるんです。前作「アマデウス」のカップリング曲「Ignis」も、自分が思うゲーム「STEINS;GATE 0」の世界として、新キャラクターである椎名かがりちゃんをイメージして作りました。彼女のエンディングで使われたらいいな、と思って。だから、（歌うために）ゲームのシナリオは全部読んでます。

ただ、千代丸さんは「アニメとゲームが同じとは限らない」と公言しているので、アニメのストーリーは私もテレビで確認しようと思ってます。ひょっとしたら、何かが変わっているかもしれないから楽しみですね。ふふふ。

──これから「ファティマ」は長く歌っていくことになりそうです。今後、「この楽曲をもっとこういう風に育てていきたい」という思いはありますか？

いとう　「STEINS;GATE」シリーズのオープニング曲「スカイクラッドの観測者」「AR」「Hacking to the Gate」「宇宙エンジニア」「非線形ジェニアック」「あなたの選んだこの時を」「アマデウス」「ファティマ」を一気に歌うには、1日10kmくらい走り込まないと（体力的に）辛いかな、って思ってるんですよ。ジェットコースターのような楽曲なんで。

だから、いとうかなこも進化して、おばあちゃんになる頃までには、一気に歌うことができるようになったらいいな、って。ぜひ、生演奏で全曲歌って、みんなを踊らせたいです！　それを演奏するバンドメンバーも大変なんですけどね（笑）。

──今後、アーティストとしての野望は？

いとう　今、シングルベストという形でのアルバムはコンスタントに出させてもらっているんですけど、今度はぜひオリジナル・アルバムを作りたいです。一緒に作っているZIZZ STUDIOのみんなとも、そういう話をしています。作品のテーマソングだけでなく、自分たちから生まれるものを集めてアルバムにできたらいいなって。

私は千代丸に会う前はバラードが好きで、お客さんには座って聞いてもらって「泣かせたい」と思ってました。でも、千代丸さんが作ってくれたアッパーな楽曲をやると、お客さんは湧いてくれて、そういうのも楽しいって思えるようになりました。そうやって、お互いがいい意味で影響し合えてるんです。

これまで本当に幅広く楽曲を作ってきましたが、その中から珠玉の曲を集めていくと、だんだんと“いとうかなこの方向性”を見いだせるようになってきました。今は、いろんな方向性のうちひとつに絞ったテーマでのワンマンライブをやったりもしています。そうやって、作品と一緒にコンスタントにコンサートをやっていって、最終的に“いとうかなこはこういった作品を作る人”っていう、オリジナリティを出せるようになったらいいですね。

──今後の活躍も期待しています。本日はありがとうございました！