3人の若手監督が描くコミックス・ウェーブ・フィルムの短編アニメ映画「詩季織々」、今夏公開決定! 各監督コメントも到着

2018年02月27日 13:560

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コミックス・ウェーブ・フィルムの新作アニメ映画「詩季織々」(しきおりおり)が、2018年夏にテアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて公開されることが決定した。

「詩季織々」は、「君の名は。」や「秒速5センチメートル」の新海誠監督作品などで知られるコミックス・ウェーブ・フィルム制作の最新作。中国の3都市を舞台に、「食」「衣」「住」をテーマにした3つの短編「陽だまりの朝食」「小さなファッションショー」「上海恋」で構成された短編アニメ映画。

総監督は中国のアニメスタジオ・ハオライナーズの代表を務めるリ・ハオリンさんで、10年近く前に「秒速5センチメートル」を観て新海監督に憧れ、熱烈なオファーをコミックス・ウェーブ・フィルムに送り続けたことにより、本プロジェクトが始動したとのこと。

各作品の監督は、監督自らの思い出をノスタルジーたっぷりに詩的に描く「陽だまりの朝食」がイシャオシンさん、「小さなファッションショー」がCGチーフとして長年に渡り新海作品を支え続けてきた竹内良貴さん、「秒速5センチメートル」のオマージュ作「上海恋」がリ・ハオリンさん。

各監督からコメントも到着しているので、作品のあらすじとともにご紹介しよう。

■「陽だまりの朝食」
【テーマ:食】北京で働く青年シャオミンは、ふと故郷・湖南省での日々を思い出す。祖母と過ごした田舎での暮らし、通学路で感じた恋の気配や学校での出来事…子供時代の思い出の傍には、いつも温かい、心のこもったビーフンの懐かしい味があった。そんな中、シャオミンの祖母が体調を崩したとの電話が入る。


【イシャオシン監督コメント】
これまで実写作品を手がけてきた私にとって、初のアニメーション監督作品です。
原作は、私が六年前に書いた短文です。当時の私は田舎から北京に来たばかりで、頼れる人も、友も、仕事の目標もありませんでした。ある寒い冬の夜、あまりの寂しさから、故郷を想い、祖母や家族との懐かしの味とその思い出を物語にしました。その作品は共感を呼び、映画化の提案も多くいただきましたが、今回縁あってこの企画のお話をいただいた時に、この原作でアニメに初挑戦しようと決めました。
唯一残念なことは、祖母に捧げた作品だったのですが、完成する2か月前に祖母が亡くなり、その目で観てもらえなかったことです。ただ、天国にいる祖母も、微笑んでくれると信じています。

■「小さなファッションショー」
【テーマ:衣】広州の姉妹、人気モデルのイリンと専門学校生のルル。幼くして両親を亡くしたふたりは、共に助け合いながら仲よくいっしょに暮らしていた。しかし、公私ともにさまざまなことがうまくいかなくなってきたイリンはついルルに八つ当たりしてしまい、ふたりの間には溝ができ、大喧嘩をしてしまう。


【竹内良貴監督コメント】
この作品を作るにあたり、中国の広州の街中を歩き回りました。
近代的な真新しいビルが立ち並び、かと思えば昔ながらの町の風景もそこかしこに息づき、それらがものすごい速さで変化していくという、まさに時代の変化を絵に表したかのような光景がそこにはありました。
そこで暮らす人々はどのような思いを抱いて生活しているのでしょうか。
さまざまな人たちがいると思います。幸せな人、つらい人、未来に希望を抱く人、あるいは流されて生きている人もいるかもしれません。色々想像することができると思います。
この僕の作品は服をキーにして姉妹の関係性の変化を描いていますが、それを通して何か感じ取れるものが見終わった後に残ってくれれば幸いです。


■「上海恋」
【テーマ:住】1990年代の上海。石庫門(せきこもん)に住むリモは、幼馴染のシャオユに淡い想いを抱きながら、いつもいっしょに過ごしていた。しかし、あることがきっかけとなり、リモは石庫門から出ていき、おたがいの距離と気持ちは離れてしまう。そして現代、社会人になったリモは、引っ越しの荷物の中に、持っているはずのないシャオユとの思い出の品を見つけるのだった。


【リ・ハオリン監督コメント】
舞台となる上海の石庫門は、1980年代に生まれた私たちの世代には“実家”のような存在です。
狭い中で、家族の距離は近く、温かい。しかし、時代とともに、人がいなくなり、石庫門は徐々に取り壊されています。
幼少期、いつまでもその家に家族いっしょに暮らしていくと思っていたのに、いつしか離れ離れに、そして永遠に別れることになる。そんな”実家”への感情は”初恋”に似ていると思いました。
「上海恋」ではアニメーションという言葉を通して、それらの感情を皆様にお届けできれば幸いです。


【作品情報】
■「詩季織々」
・2018年夏、テアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて公開


©「詩季織々」フィルムパートナーズ

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