「魔法少女育成計画」キャラクターソングLIVE「Musica Magica」レポート 魔法少女16人が1日限りの共演

2017年03月25日 15:300

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2017年3月4日(土)、「魔法少女育成計画」キャラクターソングLIVE「Musica Magica」が開催された。会場の舞浜アンフィシアターには魔法少女を演じたキャスト16人が集結。シークレットゲストも出演し、全11曲を披露する圧巻のステージとなった。アキバ総研では、そのうち昼の部の模様をお伝えする。


「魔法少女育成計画」は「このライトノベルがすごい!文庫」にて刊行中のファンタジー小説が原作。個性豊かな魔法少女を描いたキュートなイラストと、彼女たちが死のサバイバルゲームに巻き込まれるというハードなストーリーが話題となり、2016年10月から12月にかけてTVアニメが放送された。

「Musica Magica」はメインキャストが勢揃いする初のライブイベントである。そんな貴重な機会を見逃すまいと、会場には多くのファンが詰めかけた。開演前のグッズコーナーは大盛況で、アクリルチャームのガチャガチャに長蛇の列ができ、ライブのために作られたステージ衣装や録り下ろしインタビューを収めたパンフレットも人気を博していた。

イベントはアニメ名場面集の上映からスタート。主人公のスノーホワイトをはじめ、魔法少女たちの活躍シーンが次々と映し出され、ファンの気持ちを煽っていく。そしてトップバッターの沼倉愛美が現われて、OPテーマ「叫べ」を歌い出すと観客は総立ちに。サイリウムの赤と白の光は激しく揺れて、1曲目とは思えないほどの熱狂ぶりを見せる。
「叫べ」のフレーズを繰り返すパートでは、ファンからも「叫べ!」のかけ声が飛び出して、彼女の歌を全力でサポートする。曲を終えた沼倉は「Musica Magica 楽しんでいってね!」とメッセージを伝えて、ライブの幕開けを宣言した。


2曲目は、松田利冴(ミナエル)×松田颯水(ユナエル)×西明日香(たま)「ピーキーわんだふる!」。スタイリッシュなOPテーマから一転し、コミカルな楽曲を歌い上げた。双子の松田姉妹はキャラクターをイメージしたお揃いの衣装を披露。2人の間に挟まれた西の白いドレスも鮮やかで、ビジュアルでもファンの心をつかんで離さなかった。


3曲目は、花守ゆみり(ねむりん)「おやすみパラレル」だ。いつも寝ている「ねむりん」を演じた花守は、ステージを寝ながら歩くという大技「ねむりん散歩」を繰り出し、子守歌のようなボイスで会場を満たしていく。


続いてはステージのセリから日笠陽子(ルーラ)と水瀬いのり(スイムスイム)が登壇。背中合わせに立った2人による「Betrayal」のハーモニーが、この日だけの特別な時間を演出した。


トークコーナーでは劇伴を手がけた作曲家・伊賀拓郎によるピアノの生伴奏をバックに、日笠、水瀬、花守、利冴、颯水、西の6人が再登場。なぜか所属事務所の名前をあげながら自己紹介したり、お笑い芸人のモノマネをしたりと、終始自由なトークで客席から笑いが起こった。


5曲目の日高里菜(ハードゴア・アリス)は紫色のサイリウムに照らされて「Forget me Not…」を歌唱。キャラクターの衣装に合わせたゴスロリ服がキュートで、ゴシックメタルの楽曲にピッタリだった。


6曲目は上手から沼倉愛美(リップル)、下手から内山夕実(トップスピード)が現われて、疾走感のあるナンバー「DESTRUCTION」を披露。沼倉は背中の大きなリボン、内山は哺乳瓶のネックレスでそれぞれのキャラクターを表現し、ステージ上でハイタッチを交わすとファンのボルテージも最高潮に達した。


中盤のラストを飾ったのは東山奈央(スノーホワイト)と佐倉綾音(ラ・ピュセル)の「ユメトユメ」だ。スノーホワイト役の東山はお姫様のような、唯一の男性キャラであるラ・ピュセル役の佐倉は王子様らしい衣装を身につけて、結婚式さながらの雰囲気を醸し出していく。



だが曲が終わるやいなや、「結婚式してんじゃねーよ!」と、沼倉、内山、日高が割り込んでトークコーナーに突入した。そんな3人の襲撃に動じることなく、東山と佐倉は「結婚行進曲」のピアノ伴奏に乗せて腕を組み、新郎新婦入場を再現。佐倉は「僕たちの結婚式にようこそ!」と仲のよさを見せつける。沼倉と内山も「絆はこっちも深いんだからな!」と対抗し、ライブの振り付けを2人で考えたことを明かす。それに対してソロ歌唱だった日高は「1人で寂しかったよ……」と語りつつ、「キャラクターにぴったりな歌詞や曲調なので、役柄のままステージに立てることはありがたいなと感じました」と笑顔を浮かべた。


後半戦は、早見沙織(シスターナナ)と小林ゆう(ヴェス・ウィンタープリズン)の「Purest」が先陣を切った。サビの「触れたこの手離さないで」という歌詞に差し掛かると、実際に手を繋ぎ合わせて楽曲の世界観を演出する。9曲目は井上喜久子(カラミティメアリ)と新井里美(マジカロイド44)による「魔法少女は嗤う」だ。客席を指さすポージングも見事に決まり、妖艶なムードを漂わせていた。


ライブのトリは、キャリア初の魔法少女役に挑んだ緒方恵美(クラムベリー)が担当。切ないバラード「孤独な森のメロディー」を重厚な歌声で響かせていく。緒方が持つ一輪の赤いバラと呼応するかのように、客席のサイリウムは緑に染まり、茨のような幻想的な景色を生み出していった。



後半5人によるトークでは、緒方が「ああいう歌を歌ったあと、どんな顔すればいいかわからないよ」とつぶやくと、客席からは「笑えばいいと思うよ」との声が。井上の自己紹介では「井上喜久子、17歳です」「おいおい」というおなじみのかけ合いもあり、ファンとのコミニュケーションを楽しんでいた。また早見と小林は、2人で生歌唱したのは今日が初めてだと語り、「一緒に歌えて幸せでした」と満足げな様子。さらに井上が新井のモノマネをする一幕もあり、こちらのユニットからも仲のよさが伝わってきた。


これで全楽曲が終了したが、スクリーンにはシークレットゲストとしてナノの名前が映し出される。まさかのサプライズにファンの歓声が上がる中で、シックな黒のスーツに身を包んだナノが登場。EDテーマ「DREAMCATCHER」を熱唱してライブを締めくくった。
最後の挨拶ではキャスト陣が再集結。ステージ衣装を身につけた16人が横一列に並ぶ光景はまさに壮観で、ファンのスタンディングオベーションによって盛大に迎えられた。だがこの並びには実は秘密が……。上手からキャラクターが死んだ順番に並んでいるという「まほいく」らしい遊び心が隠されていたのだ。
これには緒方も「殺した人や殺された人が隣同士で並んでいるからシュールだよね」と苦笑い。上手から3番目に立った佐倉は、かなり早い段階で死んだのにスノーホワイトがあまり回想してくれず、アフレコに呼ばれない回さえあったと悲しそうに打ち明けて、ファンの爆笑を誘った。

主演の東山は「こうして皆さんと気持ちを通わせることができてとてもうれしいです。16人のキャストとナノさんも含めて、『まほいく』を彩る楽曲のすべてを共有させていただきました」と胸の内を語る。そして「今後とも『まほいく』を応援していただいて、また皆で語らえる日が来ればいいなと思っています。本日はMusica Magicaにお越しいただきましてありがとうございました!」と感謝の言葉を送った。フィナーレではキャスト16人全員で一礼し、歌ありトークありの2時間は拍手と歓声の内に幕を閉じた。



■「魔法少女育成計画」キャラクターソングLIVE「Musica Magica」 昼の部 セットリスト

1. 沼倉愛美「叫べ」
2. ミナエル(松田利冴)&ユナエル(松田颯水)×たま(西明日香)「ピーキーわんだふる!」
3. ねむりん(花守ゆみり)「おやすみパラレル」
4. ルーラ(日笠陽子)×スイムスイム(水瀬いのり)「Betrayal」
5. ハードゴア・アリス(日高里菜)「Forget me Not…」
6. リップル(沼倉愛美)×トップスピード(内山夕実)「DESTRUCTION」
7. スノーホワイト(東山奈央)×ラ・ピュセル(佐倉綾音)「ユメトユメ」
8. シスターナナ(早見沙織)×ヴェス・ウィンタープリズン(小林ゆう)「Purest」
9. カラミティメアリ(井上喜久子)×マジカロイド44(新井里美)「魔法少女は嗤う」
10.クラムベリー(緒方恵美)「孤独な森のメロディー」
11.ナノ「DREAMCATCHER」

日時:2017年3月4日(土)
会場:舞浜アンフィシアター


(取材・文/高橋克則)

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放送日: 2016年10月1日~2016年12月19日   制作会社: ラルケ
キャスト: 東山奈央、沼倉愛美、佐倉綾音、内山夕実、井上喜久子、花守ゆみり、日笠陽子、水瀬いのり、松田利冴、松田颯水、西明日香、新井里美、早見沙織、小林ゆう、緒方恵美、日高里菜、間宮くるみ
(C) 2016 遠藤浅蜊・宝島社/まほいく

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