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みんなの笑顔が虹となり武道館制圧！「東山奈央 1st LIVE “Rainbow” at 日本武道館」ライブレポート！

2018年02月22日 12:000

声優

独自取材

アコースティックで気持ちを届けるバラードセクション

スクリーンに武道館への思いを語ったインタビュー映像が流れる。最初は100％喜べない自分がいたこと、プレッシャーがあったこと、でも自分を立たせてあげたいと思ってくれる人の存在が心強く、みんなの笑顔がここに導いてくれたと気持ちを赤裸々に吐露。

そんな気持ちを表すかのように、やさしいピアノやバイオリンの音色が響く。清楚なドレスに着替えた東山さんは、アコースティックで「星ノ標」を披露。武道館すべてに気持ちを届ける歌声は、ファルセットも美しく感動を呼ぶ。

続いては、TVアニメ「月がきれい」挿入歌として村下孝蔵さんの名曲をカバーした「初恋」。村下さんの曲の特徴である日本語にこだわった歌詞、それをひと言ひと言紡ぐように歌い上げる。抑揚のある歌声は本当にきれいで、みんながじっと聴き入っていた。

さらに、同作のエンディングテーマ「月がきれい」では、スクリーンに月が浮かび上がり、クリアな歌声がダイレクトに心に届く。ただ美しいだけでなくドキッとさせられる力強さもあり、心地よさと身震い感に包まれるようだ。

MCでは自身が作詞・作曲をした「Rainbow」について語る東山さん。自分の気持ちを言葉にするのは苦手とのことで、どこまで赤裸々に自分の思いを書けばいいのか悩んだという。「いつも明るくニコニコしている私を見てもらいたいし、それで楽しいと思ってもらえるのが一番好きだから、悩んでいると思われるのは抵抗があった」との言葉も彼女らしい。しかし、かなり勇気をもって踏み込んで書いたそうで、「心が集う曲になればいいな」と曲に込めた思いを語った。

また、歌詞を書き始めたら感謝があふれてきたとも口にし、特に声優デビューから支えてくれたマネージャーへの感謝を涙ながらに話す。エピソードのひとつとして、武道館にほかの人のライブを見に行った時に「いつか自分が立つと思って、勉強するような気持ちで行ってきなさい」と言われたことを振り返っていた。

改めて親やスタッフ、ファン、みんなへ感謝の気持ちを伝え、1人ひとりの心に語りかけるように「Rainbow」を披露。「ありがとうもさよならも足りないぐらい好きだよ」のフレーズには思いの丈がこれでもかと込められ、落ちサビではライトが虹色へと変化して虹の道が開いたかのようだった。

「どんな時でも皆さんを笑顔にできるようなそんな人になりたい。これからもずっと一緒にいてください」

そう呼びかけた東山さんは、「いまどこー？」「イマココ！」とのタイトルコールをみんなで叫んでラストスパートに突入。先ほどの言葉のように、彼女の弾けるような笑顔はみんなを笑顔にしてくれる。

さらに激しく「Chain the world」を熱唱。パワフルな声にも跳ねるようなステップにも嬉しさがあふれていた。そして、本編ラストは事前に振り付け講座の映像を公開していた「君の笑顔に恋してる」。楽しさあふれる中、みんなで踊って会場が一体に。これまでイベントなどで「大好きだよ」とか「愛してる」と言ったことがないという東山さんだが、大きなハートを作って大好きだという気持ちを笑顔でみんなに届けていた。

大切な声優デビュー作と、新境地のニューシングルが共演

アンコールでステージに登場したのは、東山さん……いや、大きなリボンがチャームポイントの姿は、デビュー作であるTVアニメ「神のみぞ知るセカイ」に登場するアイドル・中川かのん！

ゆっくりやさしく、そして力強く「らぶこーる」を歌う姿にファンも万感の思いだったことだろう。ラストの「あなたに」のフレーズや、息を吸い込む瞬間は特に思いがギュッと詰まっていた。さらに、スカートを脱ぎ捨てるアニメをオマージュした感涙モノのパフォーマンスから「ハッピークレセント」へ。元気いっぱいに歌う姿は、まぎれもなく中川かのんだった。

キャラクターソングを歌うかどうか悩んだという。キャラクターの力を頼らずに自分でしっかりと立とうとすることが、キャラクターたちへの恩返しになると思ったからだ。しかし、劇中でこの曲を歌う前に発した「なるりん制圧！」の言葉。鳴沢臨海ホール（なるりん）は日本武道館をモデルにしており、会場が日本武道館に決まった時、やはり中川かのんのことが頭に浮かんだと当時を振り返って話してくれた。

大きなリボンを外して再び東山奈央に戻ると、今回のライブ映像がBlu-rayとなることやオフィシャルファンクラブ「虹のわっか」の発足、3rdシングルの発売を発表。そして、その表題曲となるTVアニメ「かくりよの宿飯」オープニングテーマ「灯火のまにまに」を初披露。新境地と本人が語ったように、和の調べにのせた艶やかな歌声に振り付けも和の趣が印象的で、いつか和装で歌う姿を見てみたいと思わせてくれるステージとなった。

「皆さんの笑顔が宝物です！」

キラキラした笑顔でそう叫んだ東山さん。最後はタオルを手にして、再び「君と僕のシンフォニー」。今回のタオルには虹が描かれており、ペンライトの色やみんなの笑顔が繋がり会場に大きな虹がかかる。

イヤモニを外して「虹がかかったね、ありがとう！」と最高の笑顔を見せた東山さん。みんなに感謝を伝えて手を振り、全員と目が合ったと自信たっぷりに語った彼女は、「また目を合わせに来てください」と約束をしてライブの幕を閉じた。