映画館だからこそ楽しめる！ “岩浪音響チーム”が作るガルパン最終章の極爆サウンド

ゼロから作るより大変なんです

── 皆さん、個人的に気に入っているキャラクターとかって、あるんですか？

岩浪　新登場の戦車でいうと、BC（BC自由学園）の「ルノーFT17」もいいよね。カワイイ。挙動にはぜひ注目していただきたい。

山口　僕はローズヒップが好きです（笑）。今回はあまり活躍していないですが。

岩浪　「うほっ」（ローズヒップ役・高森奈津美さんが演じるラムのセリフ）て言うところ？

山口　いや、高森奈津美さんが好きというわけではなくて、雑な性格のキャラがいいですよね。

小山　やっぱり、レオポンですかね。自動車部って、テンション低めにしゃべっているじゃないですか。「ポルシェティーガー」の音も低めでまとめられているのですが、カッコイイ音にしたいので、まあいいか、と（笑）。

岩浪　小山くんは画面の端にちらっと映っていても「あれ、レオポンですか？」って確認してくるもんね（笑）。そうそう、あとはBCのみんなが歌を合唱しているのもなかなかよかったです。

── OP/EDも含め、劇伴などの音楽もほぼ新作だと聞いていますが、こちらはいかがだったでしょうか。

岩浪　安定の浜口史郎（作曲）さんですねぇ。素晴らしかったです。新キャラの曲でも、新しいのにどこかで聴いたことをあるような。ガルパンのように、勇ましいけどかわいらしい楽曲というのは難しいんです。それを、浜口さんはさらっとこなす。本当に素晴らしいです。あと、佐咲紗花さんのオープニングテーマもカッコイイ。実はオープニングの映像って、かなりこだわっている作りなので、カッコイイ曲と相まって素晴らしい演出になっています。ぜひ、じっくりご覧いただけたらと思います。特に犬がカッコイイ！


── また、「ガールズ＆パンツァー最終章　第1話」の上映タイミングを合わせてでしょうか、TVシリーズ＋OVAの総集編も2月にリリースされますが、こちらは音声が5.1chとなっていました。新たに作られたのでしょうか。

岩浪　はい、そうです。

山口　大変でした（笑）。

小山　編集された絵に、2.1chから5.1chにアップデートして音を作らなきゃならないわけですから、ゼロから作るより大変なんです。

岩浪　簡単に作る方法もあるにはありますが、ガルパンなので音への期待値も高いでしょうから、結局は効果音などほとんど作り直しとなりました。

山口　ナレーションの落とし込みも、大変でしたね。
※本作品はあんこうチームによるキャラクターコメンタリー形式で進行している。

小山　5人がしゃべっているところに、新たにナレーションが加わるわけですから、わけがわからなくなってしまうんですよ。そういったことにならないよう、音を抜き差ししたりバランスを整えたりなど、いろいろ行っています。

岩浪　さらっと見られるようにするためには、結構手間がかかるんですよ。

山口　OVAのアンツィオ戦が途中に入ってくるのも苦労しました。
※本作品は、OVA「アンツィオ戦」時系列順に収録している。

小山　違和感なくスムーズな流れに仕上げるのって、大変でした。