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TVアニメ「勇者王ガオガイガー」放送開始20周年記念! 米たにヨシトモ×竹田裕一郎 インタビュー

2017年02月01日 12:000

小説「覇界王 ~ガオガイガー対ベターマン~」について

──ここからは、実際の小説についてうかがっていきたいと思います。「覇界王」の作品の背景を2016年にしたのはどういった理由からなのでしょう?

米たに 「覇界王」の時代をいつにするかは結構いろいろ考えましたよね。

竹田 ええ。主人公の天海護が20歳になったお話を書きたかったんですよ。それが結果的に2016年だったという。TVシリーズ(劇中時間2005年)で護は小学3年生(8~9歳)じゃないですか。「覇界王」で20歳だとすると、TVで護が8歳だったら12年後、9歳だったら11年後の話になりますよね。

米たに そうそう。

竹田 で、僕が脚本を書いたTVシリーズの第6話でしっかり「9歳」って自己紹介させちゃってるんですよね(笑)。あの話は3月に放送されたんですが、後に作った年表では4月の話ということになったんです。なので、護の戸籍上の誕生日が4月じゃないとつじつまがあわないという。自分で作った年表ながら、細かいところは怪しくて申し訳ないんですけど(笑)。

米たに あれは自分で自分の首を締めたよね(笑)。もともと護は宇宙人なんではっきりした誕生日はわかってないんでしょうけど。

竹田 1997年の頭に天海夫妻が護を授かったあと、医者に診せた結果から逆算して前年の4月生まれということにして養子縁組したんじゃないかと、勝手に想像しています(笑)。

勇者王ガオガイガー


米たに 公式資料に護の生まれ月を12星座で出したことがあったようなんですけど、まぁそれはアニメ本編で出てきたわけではないですし。スピンオフなどでいろいろ出ていたとしても、そこはTVアニメを優先するということで。

──小説の連載でのお2人の役割分担について教えてください。

竹田 基本は米たにさんの企画書にストーリー構成案があるので、それをもとに僕がプロットを書いて、話し合って、小説にして、チェックしてもらうという流れですね。オリジナルアニメのシナリオを書くときと変わりません。シナリオの代わりに小説という形をとっているだけですね。

米たに 基本的な流れについては私が考えていますけれど、やはり肉付けに関しては竹田さんに頑張ってもらっています。おかげで、とくにキャラクターの心理描写とか、そういったなかなかアニメでは描きづらい部分についての深みが増しましたね。いっぽうで、アニメ作品ほどきちんと個性や服装・武装やパーツ等の細かい設定を作っているわけではないので、戦闘描写や本作で初めて登場するキャラクターの性格や台詞についてはこちらで書き足して竹田さんに見てもらうこともあります。そういう意味では「ユーハブコントロール」「アイハブコントロール」で通じ合っているというか(笑)。護と戒道のように非常にいいコンビになっていると私は思うんですけど。

竹田 私もそう思っています(笑)。「ガオガイガー」や「ベターマン」の当時に戻ったみたいで、非常に楽しいですよ。

──「覇界王」で10年以上の時間が経過したキャラクターを描くにあたって、気をつけている点はありますか?

竹田 年月が経ってキャラクター自身が大きく変化したというよりも、関係の変化のほうを押し出していきたいなぁというのは考えていますね。たとえば、護と戒道は「覇界王」ではお互い下の名前で呼び合うようになっていますが、TVシリーズだと名字だったんです。TVから「FINAL」にかけては小学生で、その後書いた短編小説や「覇界王」の序盤では中学生、「覇界王」本編では20歳なんですけど、その間がシームレスに繋がっているというよりはその間にいろいろあったんだろうなぁ、という空気を出したかったんです。

米たに このあたり、竹田さんには「関係がより深くなっている」ことを意識してもらっています。TVシリーズでも護の凱への呼びかけ方が「おじさん」から「凱さん」を経て「凱兄ちゃん」になっていきますが、それも関係が深くなる過程を描写するために意識してやっていました。

竹田 「凱さん」はたしか2話ぐらいしか使ってないですけど。ちょうど「凱兄ちゃん」を最初に使った話の脚本を担当しましたけど、きちんと「凱さん」から「凱兄ちゃん」への変化を盛り込むことってオーダーがあったことを覚えています。

勇者王ガオガイガー


米たに 「覇界王」では竹田さんがそれを覚えていてくれて、小説でもいろいろなアイデアを出してくれるんですよ。

竹田 護とお父さんの会話を書いたとき、20歳だったら呼びかけ方は「お父さん」じゃなくて「父さん」だろうなぁ、とか(笑)。

米たに 時間が経過して成長しているとはいえ、行動原理や考え方を完全に変えてしまってはそのキャラクターがもっていた魅力が半減してしまいますし、それだと読者の方がガッカリしてしまいます。ファンの方がいままで愛してくれたキャラクターを台なしにしないよう、護や戒道以外のキャラクターについてもそのあたりのサジ加減については話しあって決めていますね。

竹田 今は、護と凱が顔をあわせたときにどう呼ばせようか、っていうのを悩んでます。大人になった護がすぐに昔に戻って「凱兄ちゃん」と呼べるのか、それともちょっと距離を置いて「凱さん」と呼んでしまうのか。こうやって悩むのも楽しいですけどね(笑)。

米たに そこはループしそうで難しいところだよね(笑)。

竹田 あと、20歳になった護を描くならぜひ「おじさん」って呼ばれた護が「これでも20歳だよ」というあのセリフで返すシーンを描きたいと思っていたんですが、米たにさんが少しひねって、逆に子ども扱いされた護が「これでも20歳だよ」って返すのはどうだろう、というアイデアを出してくれたんです。でも、誰にそれを言わせるかっていうのがなかなか決まらなくて。すでに護と面識があるキャラだといまさら年齢の話にならないし、年上の人から子ども扱いされても面白くないから、護を子ども扱いして面白くなるなら初対面の年下の女の子だろうなーと考えて、アルエットが15歳になってる! ということで、アルエットを登場させることにしました。

勇者王ガオガイガー

竹田 マンガ版の外伝「エヴォリュダーGUY」を読んでないとわからないという不安はあったんですけど、小説『勇者王ガオガイガーpreFINAL』でそのエピソードをノベライズしたので、ちょうどいいかと。実際に登場させてみると護と華と戒道とアルエットの4人の組み合わせがすごく書きやすくて、面白いポジションに収まってくれたなと。

米たに 「覇界王」にアルエットが登場したことで、小説としてのつながりや続編感も強まりましたよね。彼女のことが気になる方はぜひ小説『勇者王ガオガイガーpreFINAL』『勇者王ガオガイガーFINALplus』を読んでいただければ(笑)。

竹田 アルエット関連だと、メカの話になりますけど、やはりプロトタイプ・ファントムガオーですね。「何だコレ?」と思っている方もいらっしゃると思うんですけど、あれは今回思いついた後付け設定じゃなくて「FINAL」のころにはちゃんと設定があったんです。「FINAL」第1話のアイキャッチにもちゃんとプロトタイプのスペックが書いてありますし。「エヴォリュダーGUY」でアルエットが整備しているのがプロトタイプ・ファントムガオーで、「FINAL」の三重連太陽系でパルパレーパにぶっ壊されたのがファントムガオー。2機は見た目は一緒でもスペックが違っていて、地球にはプロトタイプ・ファントムガオーがそのまま残されていたっていう設定なんですよ。DVDでは無理ですが、Blu-rayなら確認できるかもしれないのでBOXをお持ちの方はぜひアイキャッチをチェックしてください。

勇者王ガオガイガー

米たに Blu-rayならアイキャッチのスペックもちゃんと読めますよ、たぶん……。ただ、アイキャッチのスペックは数字が細かすぎて少し間違えていたりするんで、あんまり詳しく見てほしくない部分もあるんですけど(笑)。

──いっぽうで「ベターマン」側のキャラクターはいかがでしょうか?

ベターマン

ベターマン


竹田 火乃紀やラミアは結構出ているんですけど、蛍汰がワリを喰っているというか。今連載を読んでいる方は「どうしてこんな蛍汰の扱いがひどいんだ」って思っているんじゃないかな、と。ほとんどモブキャラ状態ですから(笑)。とはいえ、蛍汰と火乃紀に関してもちゃんと20代の大人になった物語は考えてあって、今はまだ伏線を張っている状態なので、これからどうなるかをぜひ楽しみにして欲しいですね。

米たに 一応、彼らのドラマもありますので安心してください。竹田さんはもっと前面に彼らを出したかったみたいなんですけど、私としては蛍汰のキャラクターとして、これぐらい沈んだ感じのほうがいいかなと思って今の形になっています(笑)。「ベターマン」側は新キャラクターも多いので、竹田さんもキャラをつかむのに非常に悩んでいたみたいですね。とくにソムニウムは黙々としたキャラが多いのでさらにつかみづらい。とはいえ、小説でやっとプロジェクトZに登場したアイツらは誰なんだ?という疑問に答えることができました(笑)。

竹田 「FINAL」のBlu-ray BOXでも“謎のソムニウム”という説明でしたからね。もうちょっと早ければ……!(笑)

米たに あれはあれでいいけどね(笑)。そのあたりは矢立文庫のキャラクター紹介ページを確認してもらえればと思います。一応絵もついていますし、今後もキャラクターが出るたびに少しずつ更新していくので、小説を読みながらこのページも楽しみにしてもらえるとうれしいです。

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米たにヨシトモ&竹田裕一郎

米たにヨシトモ(左) プロフィール

1963年生まれ、東京都出身。アニメーション監督・演出家。シンエイ動画制作の「笑ゥせぇるすまん」(1989)で初監督。「勇者王ガオガイガー」(1997)を監督した後は、「ベターマン」(1999)、「BRIGADOON まりんとメラン」(2000)と、サンライズを拠点に作品を監督する。その他のオリジナル監督作として、「星の海のアムリ」(2008)、「劇場版 TIGER & BUNNY」(2012~2014)などがある。

竹田裕一郎(右) プロフィール

1968年生まれ、神奈川県出身。脚本家・小説家。「新超幕末少年世紀タカマル」(1992)で脚本家デビュー。「勇者王ガオガイガー」「ベターマン」「勇者王ガオガイガーFINAL」の脚本に参加、外伝小説やドラマCD脚本なども手掛ける。著作に「スーパーロボット大戦OG 告死鳥戦記」(全2巻)がある。