ライター 箭本 進一さんの評価レビュー

»一覧へ

普遍的な面白さを持つ、少年たちの群像劇

観賞手段:テレビ、CS/BS/ケーブル、ビデオ/DVD、劇場
ひょんな事から戦争に巻き込まれた内気な少年が、避難先である軍艦の中で同年代の少年少女たちとぶつかり合いながら居場所を探していく物語。
「日本アニメ界に多大な影響を与えた作品」「40年を越えるシリーズの幕開け」……と聞くと身構えてしまう。しかし、本作の根幹を成すのは、誰にでも感情移入できる物語の王道だ。軍艦に詰め込まれたのは、孤高の少女やイヤミな皮肉屋、癒し系おふくろさんに融通の利かない優等生、縁の下の力持ちなど、学校のクラスに1人はいたヤツら。そんな等身大の皆が、戦争という理不尽の中で何とか生き残ろうする様に、物語としての普遍的な面白さ、言い換えればコクと深みがある。現代のアニメには見られないような作画の崩れもあるが、前述した普遍的な面白さに加えて展開も速く、いつのまにか引き込まれるはずだ。
そして物語を彩るロボットたちには兵器的なカッコ良さがある。主人公機は敵弾をものともせず、戦艦並みの主砲を携帯する化け物。そこに敵軍の仮面エリートが赤い専用機に乗って来襲し、普通なら敵わない主人公機を倒すべく戦術を駆使して戦うのだからたまらない。キャラクターの群れなす様と、ロボットが激しく戦う姿の両方が面白くカッコ良い。正に娯楽の王道と言えるだろう。
プロレビュアー
ライター 箭本 進一
ライター 箭本 進一
ストーリー
5.0
作画
3.5
キャラクター
5.0
音楽
5.0
オリジナリティ
5.0
演出
5.0
声優
5.0
5.0
満足度 5.0
いいね(0) 2023-05-31 16:29:50

ログイン/会員登録をしてコメントしよう!