amuhimaさんの評価レビュー

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先行上映を見ました

観賞手段:劇場
ネタバレ
先行上映で1話から3話を見ました。
全体としてやはり富野作品のオーラを強く感じる、良くコントロールされた作品だと思います。キャラクター一人一人がはっきりと描かれていて、やかましいながらもナレーションによる説明やあからさまな解説をはさまない展開・演出は実に見事でした。画面作りもあれだけこだわりのある監督ならでは、といったふうでカメラによる演出を感じ取れる密度のある映像だったように思います。一方で、作画のクオリティなどに関しては(巨大な画面で見たことも関わってくるでしょうが)近年の作品に比べてあまり高くはないなと感じました。ただ、この点については監督自身インタビューなどで「あまり作画の質を上げる事にはこだわっていない」という旨の発言をしていたので、その通りなのかなと。また「セルの質感のような特殊効果」も相まって、劇場のような大画面での視聴は目がチラついたり粗が大きく見えたりしてあまり向いていないといった感じです。無論これは本命のTV放映には関係ありませんが。それに全体の質が低いというわけではなく、戦闘の見せ場や印象強さが必要な部分では丁寧なものが見れますから力の配分であると思われます。
各話の感想ですが1話、とにかくレクテンのプラモデルが欲しくなります。ただ少しG-セルフの印象が弱いかな?とは思いました。この後もあまり活躍!といったシーンはないので、そういう狙いならそうですかというしかないのですが、ザブングルやキンゲのように1話で特徴づけるものを思うと気になる部分ではあります(つまらないというわけではないです)。アイーダの「めんどくさそうな女」感も見所だと思います。戦闘自体は細かいギミックに溢れて面白いです。レクテンのシャッターとか。デレンセンの面倒見の良さも好印象です。
2話、グリモア百烈拳で今度はグリモアが欲しくなります。また、ケルベスの人となりが見られるパートが多く、一気に好きになりました。彼のエピソードなどを含まず、所作や状況で描き切るのは面目躍如であります。グリモア百烈拳ですが、ああいった漫符のようなビビッドな表現が今の描写のクオリティとぶつかるとここまで予想できない仕上がりになるのかと、驚きました。監督の目指すものと現代のスタッフが何を生み出すのか、ここにある種の答えがあるように感じます。アイーダはめんどくささがピークです。
3話、クリム・ニックのすばらしいキャラの立ち方が目立ち、圧力にやられてモンテーロ購入を決意しました。とにかく3話はモンテーロだと思います、添え物としてレックスノーもとてもいい仕事をしていました。ラストでぐっと「Gレコらしさ」を寄せてくるのもいいです。
やはりG-セルフがぱっとしねぇなぁ、と思う感じはあります。あとアイーダを悪し様に書いたような気がしますが、とてもはっきりした信用できるキャラクター造形だと思います。とにかく4話以降が気になって仕方無いです、制作の好調をお祈りしています。
amuhima
amuhima
ストーリー
5.0
作画
3.0
キャラクター
4.0
音楽
3.0
オリジナリティ
5.0
演出
5.0
声優
3.0
5.0
満足度 5.0
いいね(0) 2014-08-27 17:10:15

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