【Steam】恐怖の夏、到来!戦慄のPCホラーゲーム特集 パート4

2021年08月09日 13:000

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アキバ総研をご覧のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。都市伝説を題材にしたホラーアドベンチャーシリーズの最新作「真 流行り神3」が発売されて話題ですが、夏も真っ盛りということで、この季節、恋しくなるのはやはりホラーゲームではないでしょうか。というわけで、今回はSteamで遊べるホラーゲーム特集の第4弾をお送りしたいと思います。

恐怖の夏、到来!戦慄のPCホラーゲーム特集 パート4

項目
1.廃ホテルから脱出せよ! 美少女3人が活躍するちょっとえっちな(?)ホラーアドベンチャー「廃深」
2.学校の怪談をゲームで体験! 手に汗握るホラーサバイバルアクション「Hanako | 花子さん」
3.恐怖のトラップに要注意! 呪われた学校が舞台の2D探索型アドベンチャー「Misao: Definitive Edition」

廃ホテルから脱出せよ! 美少女3人が活躍するちょっとえっちな(?)1.ホラーアドベンチャー「廃深」

  • 「廃深」(qureate, Orgesta Inc.)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 2021年6月11日発売
  • 価格:2,280円(2021年7月25日時点)
  • コピーライト:(C) 2021 qureate, Orgesta Inc.

怪談話の定番パターンのひとつ、肝試し。廃病院や廃校など、現在は使われていない施設に遊び半分で侵入し、恐ろしい目にあってしまう話は、誰しも1度は聞いたことがあるかと思いますが、ご紹介する「廃深」は、そんな廃墟を舞台にした作品です。



本作は、美少女たちが活躍するホラーゲームです。これまでに何度か特集をしてきました「ちょっと(?)えっちなゲーム特集」でおなじみのqureateが開発を手がけており、グラフィックの美しさと登場する女の子のかわいさは一見の価値あり。ホラー映画には美女のキャラクターが付きものだったりしますが、ホラー映画マニアの方々も大満足のかわいさではないかと個人的には思います。



本作の主人公は、引っ込み思案な性格の生駒美桜、元気でちょっと強引な性格の桜井奈々、そしてクールで大人びた性格の白石梓という3人の少女。動画配信チャンネル「ななチャンネル」のメンバーである彼女たちは、ある日、リーダーの奈々の提案で、地元で有名な心霊スポットである廃レジャーホテル「ホテル イザナミ」を訪れます。


チャンネル登録者数100万人を目標に、廃ホテルでの撮影にのぞむ3人でしたが、撮影中にひとりはぐれてしまった美桜は、ホテルに置かれた不気味なものを発見します。それは、かつてこのホテルが現役だったころにマスコットとして使われていたのであろう、不気味なブタの着ぐるみ。しかし、あろうことかこの着ぐるみが動き出し、ナタを振り回して襲いかかってきたのです! 果たして3人の運命はいかに……というのが、本作のストーリー。動画配信という現代的で身近な要素をテーマに据えた、いかにも「ありそう」な物語になっています。



本作は、横スクロールタイプのアドベンチャーゲームです。プレイヤーの目的は、少女を操作しながらホテル内を探索し、アイテムを集めて謎を解き、ホテルからの脱出を目指すことです。手に入れたアイテムを用いて謎を解明していくシステムは、いわゆる「脱出ゲーム」に近いプレイ感覚。総じてホラーアドベンチャーとしてはオーソドックスな作りとなっていますが、プレイヤーがキャラクターだけでなく、キャラが持つスマホ内蔵のライトも動かせるというのが一風変わった本作の特徴です。薄暗いホテルの廊下や室内をか細いライトで照らしながら探索していると、まるで本物のおばけ屋敷に迷い込んだような臨場感が味わえます。



本作を語るうえで欠かせないのは、ホテル内を練り歩く着ぐるみ殺人鬼の存在です。プレイヤーは探索中に、ナタを片手に歩いてくる殺人鬼と遭遇してしまうことがあります。なんともイヤな予感のするシチュエーションですが、迫りくる着ぐるみに捕まってしまうとイヤな予感的中の結末、つまりゲームオーバーになってしまいます。

そんな最悪の結末を避けるためにプレイヤーが起こすべきアクションは、ずばり、逃げて隠れること。ホテル内には、少女たちが隠れられる場所が複数あるので、急いで(と言ってもダッシュなどの操作はありませんが)隠れて、じっと息を潜めましょう。この、殺人鬼から追われるハラハラ感こそが本作最大のホラー要素と言っても過言ではありません。殺人鬼の息づかいやナタを引きずるイヤ~な感じの金属音がプレイヤーのハラハラ感をさらに高めてくれるので、ヘッドホンでのプレイがオススメです。


ちなみに、隠れ場所でしゃがむ際、主人公の……あえて何とは言いませんが、何かがチラッと見えてしまうことがあります。思う存分、目のやり場に困りましょう。



目のやり場に困るといえば、随所で挿入されるイベントシーンについても触れておかなければならないでしょう。廃ホテルを探索中、少女たちに超常的なハプニングが襲いかかることがあるのですが、そんなとき、プレイヤーは彼女たちを助けなければなりません。


画面上の気になる場所をクリックし、所持しているアイテムを使用して彼女たちのピンチを救いましょう。ちなみに、このハプニングイベント時、プレイヤーは脱出とは無関係な部分をクリックすることもできます。絶体絶命の状況なので、あせって手元が狂ってしまって、思わず少女たちのあんな部分やこんな部分をタッチしてしまうことがあるかもしれませんが……なんというか、まあ、紳士的に楽しみましょう!



ホラー映画さながらのシチュエーション、スリリングな逃走アクションと脱出ゲーム的な謎解き要素、個性豊かな3人の美少女たち、そしてちょっとえっちなサムシングと、魅力的な要素がたっぷり盛り込まれた「廃深」。気になった方はぜひ実際にプレイして、美少女たちとともに廃ホテルからの脱出に挑戦してみてください。

学校の怪談をゲームで体験!手に汗握るホラーサバイバルアクション 2.「Hanako | 花子さん」

  • 「Hanako | 花子さん」(Chilla's Art)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 2020年12月11日発売
  • 価格:820円(2021年7月25日時点)
  • コピーライト:(C) 2020 Chilla's Art

赤マント、動く人体模型、13階段などなど、学校を舞台にした怪談は、誰でも1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。筆者が子どものころは、まさに学校の怪談ブーム直撃だったので、怪談本を買い漁ったり映画を観に行ったりしていました。ご紹介する「Hanako | 花子さん」は、そんな学校の怪談がテーマの作品です。



本作は、学校の怪談の中でも特に有名な「トイレの花子さん」の話をモチーフにしたサバイバルホラーゲームです。以前のホラーゲーム特集でも取り上げた「夜勤事件」や「赤マント」を手がけたChilla's Artの作品であり、同開発元の特徴であるVHS風の画質は今作でも健在。意図的に作られた粗めのビジュアルが、プレイヤーに不安と恐怖を与えます。



本作の主人公は、同級生2人とともに夜の学校へと忍び込んだ、小学五年生の少女。3人は、とある目的を遂行するために、誰もいない校舎の3階の女子トイレで「花子さん」を呼び出す儀式を行ないます。しかし、人を呪うための儀式である花子さんの儀式を軽率に行なってしまったばかりに、少女たちは花子さんに追いかけられる事態に。こうして主人公は、花子さんと学校にはびこる怪異たちから逃げながら、小学校からの脱出を目指すのでした……というのが本作のストーリー。学校の怪談世代ドンピシャの筆者としては、「夜の小学校」という舞台設定だけでワクワクしてしまいます。



本作は、1人称視点タイプの3Dアドベンチャーゲームです。プレイヤーは主人公を操作し、校舎内に散らばるアイテムを収集しながら謎を解き、探索を進めていきます。アドベンチャーゲームとしてはオーソドックスな作りですが、特筆すべきは、作り込まれた夜の小学校の雰囲気です。廊下に飾られた手作りの掲示物、教室に並ぶ机と椅子の質感、図工室や音楽室などの特別教室の独特の空気感、プールやトイレの不気味なたたずまいなどなど、ただ歩き回っているだけでもドキドキとともにノスタルジーを感じてしまうこと必至です。


主人公には、HPを表す体調のパラメーターや、ダッシュ時に消費されるスタミナのパラメーターといったアクションゲーム風のステータスがあり、プレイヤーは探索中、常にそれらのパラメーターに気を配らなければなりません。なぜなら、校舎内には謎の怪物たちが登場し、主人公に容赦なく襲いかかるからなのです!


怪物の攻撃は圧倒的に激しく、小学生の主人公はたちうちができません。そこで重要となるアクションが、ずばりステルス。校内を徘徊する怪物に見つからないように、プレイヤーは足音を忍ばせ、物音に耳をすませながら、細心の注意を払いつつ、探索に挑まなければならないのです。ゲームをプレイしながら思わず自分まで息を潜めてしまうこの緊張感と、怪物にバッタリ出くわしてしまったときの驚きとパニック感は、本作最大の醍醐味と言えるでしょう。



敵に出会ってしまったら問答無用で即ゲームオーバーなのかというと、そういうわけではありません。怪物から逃げ出すカギは、主人公がゲーム開始後すぐに手に入れるアイテム、懐中電灯にあります。この懐中電灯、普段は暗い校舎内を照らす唯一の明かりとして活躍しますが、右クリックで光を集中させて敵に当てることで武器となり、相手を一時的にひるませることが可能。逃げ出す隙を作るために必須のアクションですが、光の集中を行うと懐中電灯のエネルギーが消費されるため、やみくもには使えません。校舎内に落ちている乾電池を拾いながら、できる限りエネルギーを節約しつつ、計画的に使っていく必要があります。


計画的に使うと言えば、セーブ用のアイテム「小判」も同様です。校舎内に置かれた謎のおやしろで小判を使うとセーブが可能ですが、小判の数には限りがあるので、少し探索を進めるたびにこまめにセーブするというような、石橋を叩いて渡るようなプレイはできません。この、乾電池や小判といった制限のある要素が本作に独自の緊張感を生み出し、ゲームプレイの恐怖感をさらに高めているように筆者は感じました。



夜の小学校という不気味な雰囲気たっぷりの舞台での探索と、手に汗握るステルスアクションが楽しめる「Hanako | 花子さん」。学校の怪談好きの方にはぜひプレイしていただきたい、オススメのホラーゲームです。

恐怖のトラップに要注意! 呪われた学校が舞台の2D探索型アドベンチャー3.「Misao: Definitive Edition」

  • 「Misao: Definitive Edition」(sen)
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 2017年10月25日発売
  • 価格:498円(2021年7月25日時点)
  • コピーライト:(C) 2017 sen

2つ目にご紹介した「花子さん」もそうですが、学校という場所はなにかと怖い話の舞台になりがちです。思春期の少年少女たちが集い、ともに過ごすというその独特な空気感がホラーを生み出す根源となっているのかもしれません。ご紹介する「Misao: Definitive Edition」は、そんな学校を舞台にした作品です。



本作は、2D見下ろし型のホラーアドベンチャーゲームです。スーパーファミコンあたりを彷彿とさせるドットテイストのグラフィックが特徴的で、レトロゲーム好きの人はグッとくるものがあるかもしれません。 そんな本作の主人公は、とある学校に通うひとりの生徒。物静かで目立たない性格で、みんなからいじめの標的にされていたクラスメイトの少女「操(みさお)」が行方不明となった3か月後のある日、主人公が通う学校が、突如、謎の地震とともに異界へと飲み込まれてしまいます。



学校は全体の構造がバラバラにとなり、出口すらなくなり、主人公はクラスメイトや学校の生徒たちとともに学校に閉じ込められてしまうことに。どうやらこの異変は操の呪いによるものであるらしく、密かに操と友だちになりたいとずっと思っていた主人公は、操の呪いを解くべく、おそろしい悪霊が徘徊する異界と化した学校を探索するのでした……というのが、本作のストーリー。ちなみに、主人公は性別の選択が可能となっており、名前もプレイヤーが付けることができます。



本作のメインとなるのは、探索とアイテム収集、そして謎解きです。プレイヤーは主人公を操作して学校内を探索し、気になるところを調べたり、キャラクターと会話をしながら謎を解き、学校からの脱出を目指します。複雑な操作やアクションテクニックなどは特に必要ないため、比較的遊びやすいシステムの作品です。また、ボタンひとつでいつでもクイックセーブできるのもうれしいポイント。探索中にうっかりゲームオーバーになってしまっても、クイックセーブをしておけばすぐにその地点からリトライができます。



さて、さきほど「探索中にうっかりゲームオーバーになってしまっても」と書きましたが、本作、この“うっかり”が、かなりの頻度で起きるゲームになっています。なにせ学校には悪霊がはびこり、怪奇現象がそこかしこで起きているのです。怪しげな場所を調べたり、いかにもヤバそうな見た目の相手に近づいたり、ときには特に何もなさそうに見える場所を通り過ぎただけでも主人公は命を落としてしまいます。本作の主人公にはHPのような概念がないため、たった1度のミスで即ゲームオーバー。プレイヤーが失敗を繰り返しながら危険なポイントを覚えていく、この“死にゲー”的なプレイ感覚が本作のおもしろさとなっています。



見逃せないのは、学校内に多数配置された「即死トラップ」の凝った演出の数々です。ネタバレになってしまうため詳しく書くことはできませんが、思わずビクッと驚いてしまうものから、目を覆いたくなるようなものまで、即死トラップではバラエティ豊かなおそるべき惨劇が主人公を襲います。ドットで描かれたグラフィックながら、容赦ない残酷表現や不快に感じられる可能性のある表現も多く存在するため、苦手な方は重々ご注意ください。


ちなみに、本作にはこの即死トラップを収集するというやりこみ要素も存在します。即死トラップコレクションのリストを埋めるために、あえて怪しいポイントを避けずに調べにいくという不思議な遊び方もまた一興。その際は、くれぐれもクイックセーブをお忘れなく!



即死トラップだけではなく、本作はプレイヤーを怖がらせるための演出が非常に巧みに作られています。廊下に血の跡や不可解なシミが残っていたり、何もしていないのに勝手に椅子が倒れたり、壁から突然血が垂れてきたりといった不気味な仕掛けの数々に加えて、どこからか聞こえてくる謎の声や不穏な物音、少し先の場所がはっきりと見えない薄暗い画面構成など、緻密に計算された演出の数々がプレイヤーの目と耳を楽しませてくれます。ゲームでありながら、おばけ屋敷を自分の足で探索しているような気分を味わえる点が、本作の大きな魅力であると言えるでしょう。



アドベンチャーゲームとしてオーソドックスな作りでありながら、巧みに配置された恐怖演出と即死トラップの数々によって、緊張感のある唯一無二のプレイ感覚が楽しめる作品に仕上がっている「Misao: Definitive Edition」。繰り返しにはなりますが、残酷な表現や人によっては不快に感じられる表現が含まれている作品であるため、その点はご注意しつつ、気になる方はぜひ遊んでみてください。

Steamにはあなたの予想を超える、恐怖のゲームが渦巻いている!

というわけで、オススメの3作をご紹介しました。


恐怖とは予想を裏切ることで生み出されるもの、という話があります。今回の記事に取り上げた作品について、「こんな感じのゲームなのかな……」と予想された読者の方々は、ぜひ実際にプレイして、その予想をいい意味で裏切られ、恐怖を感じていただければと思います。それでは、また次回のホラーゲーム特集をお楽しみに!

筆者:百壁ネロ
ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)、「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)など。
Twitter:https://www.twitter.com/KINGakiko
Twitch:https://www.twitch.tv/nero100kabe
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