【Steam】夏の始まりに……戦慄のPCホラーゲーム特集

2020年06月27日 20:000
【Steam】夏の始まりに……戦慄のPCホラーゲーム特集

アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。6月も半ばに入り気温も上昇、いよいよ夏が来た!という感じがする今日このごろですが、夏といえば……そう、やっぱりホラーですよね。筆者の一番思い出に残っているホラーゲームは、初代プレステの「夕闇通り探検隊」です。怖いわ、萌えるわ、泣けるわと、実にすさまじいゲームでした。「moon」みたいに現行機で突然リメイクが出たりしないかな……。


というわけで今回は、夏にピッタリな、Steamで遊べるホラーゲームをご紹介していきます。苦手な人は、くれぐれもご注意を……。





1.このコンビニには“何か”がある。
験型ホラーアドベンチャー「The Convenience Store | 夜勤事件


  • メーカー名:Chilla's Art
  • 発売日:2020年2月17日
  • 価格:310円(2020年6月14日時点)


霊や怪異は、人が集まる場所に寄ってくると言います。現代社会において、「丑三つ時(うしみつどき)」でも人が集まる場所というと、身近なところではコンビニでしょう。事実、コンビニを舞台にした怪談は、世間で数多く語り継がれています。

 

ご紹介する「The Convenience Store | 夜勤事件」は、コンビニを舞台にした1人称視点のホラーアドベンチャーゲームです。


(C)2020 Chilla's Art


内容の紹介に入る前に、まずは本作の大きな特徴をご紹介します。


それは、パッと見でも目を引く、不気味な雰囲気ただよう独特なグラフィック。VHSこと、ひと昔前のビデオテープを思わせる、見ている人を不安な気持ちにさせる粗い画質です。


実はこれ、PCのスペック不足でも、ゲームの作りの粗さでもなく、意図的に、粗い画質になるエフェクトが使われているんです。その証拠に、オプションで、エフェクトを外すことが可能となっていますが、下の画面写真を見ていただくとわかるように、エフェクトがあるとないとでは、印象が大きく変わるので、少々画面は見づらいですが、筆者はアリのままを推奨します。

 


というわけで、本作の内容を紹介していきましょう。

 

主人公は、とある女子大生。名前や通っている大学など、パーソナルな情報は作中で語られることはなく、そればかりか1人称視点であるため、顔も格好もわかりません。そんな名もなき女子大生の主人公が、自宅から徒歩数分の場所にあるコンビニへと行き、日々、夜勤のバイトをこなすというのが本作の主な流れです。

 

ゲームは、出勤前に自宅で準備をしている場面から始まります。ごはんを食べて服を着替えて、懐中電灯を持って準備完了。アパートから外に出ると、そこは夜の街。街灯はあれど薄暗く、誰もいない静かな街をひとりで歩く。これだけでも結構ビクビクしてしまう、なんとも言えない雰囲気があります。



地図があるわけでもなく、コンビニの場所を知っているわけでもないため、初出勤時は、どうしても手探りで歩くことになってしまいます。暗い街をうろうろと歩いていると、橋を渡った前方に、こうこうと輝くコンビニの姿が見えてきました。知らない街でコンビニを見つけると、なんとなくホッとするという経験はありませんか? まさかゲームでもこれを体験できるとは思っていませんでした。あってよかった、コンビニ……。



店内に入り、店長にあいさつをし、事務所に入ってタイムカードを切って、さあ仕事開始! 


店長から「さっき君が渡った橋で、最近自殺があった」とかいう、不穏な話を聞かされましたが、気にしない気にしない。なにせ当店の夜勤、主人公ひとりしかシフトに入っていないのです。自分がタイムカードを切った途端に、店長はさっさと帰ってしまいます。


お客さんの対応も、宅配便の受け取りも、賞味期限切れ商品の廃棄も、全部ひとりでこなさなければなりません。


恐怖に怯えている暇はないのです。深夜のコンビニに、ひとりっきり、ふとした瞬間の静寂に孤独と不安を感じてしまいますが、気にしない気にしない。


あと、誰もいないのに、自動ドアが勝手に開いた気がしますが、気にしない気にしない……。



という感じで本作は、コンビニ夜勤の仕事をこなしつつ、謎の現象や物音などの怪異を体験していくという構成になっています。


コンビニのリアルな作りや空気感に加え、1人称視点であるという点も相まって、「体験」をしているという感覚が強く、ただのホラーアドベンチャーというよりも、ホラーシミュレーターと言ったほうが、しっくりくるかもしれません。

 

また、明確なストーリーやバックボーンの説明などがエンディングまで語られないため、プレイヤーはゲームを進めながら、登場人物たちの話や場所の見た目などから「ここで何かがあった」という不穏な空気をじわじわと察していくこととなります。これもまた、ゲームというよりも「体験」と呼ぶに近い感覚と言えるのではないでしょうか。



VHS風の粗く不気味なグラフィック、必要以上に多くを語らない空気感重視のストーリー、自分の身の回りで突如起こる怪異体験。ひとことで言うと「コンビニが舞台のホラーアトラクション」である本作。

 

ネタバレになるため、具体的な怪異や現象についてはここでは語りませんが、気になった人はどうぞ、当コンビニで夜勤のバイトを始めてみてください。何が起きても、いっさい保証はできませんが……。

2.怪人赤マントがやってくる!高難易度ホラーアドベンチャー「Aka Manto | 赤マント


  • メーカー名:Chilla's Art
  • 発売日:2019年9月23日
  • 価格:520円(2020年6月14日時点)

「赤マント」という都市伝説をご存じでしょうか。赤いマントを身につけた正体不明の怪人が、少年少女をさらって手にかけるという内容のもので、昭和初期に流布したという、都市伝説界ではかなりの古株的存在です。

 

ご紹介する「Aka Manto | 赤マント」は、この都市伝説をベースにした1人称視点のホラーアドベンチャーゲームです。


(C)2019 Chilla's Art


本作は、1本目にご紹介した「The Convenience Store | 夜勤事件」と同じ開発元の作品です。


「夜勤事件」と同じく、独特な雰囲気が粗めなグラフィックが特徴で、VHS風だった「夜勤事件」と比べると、本作は初代プレイステーションのゲームのような、レトロチックな味わいがあります。このローポリゴンな感じ、筆者はかなりの懐かしさを覚えました。



本作の舞台は夜の学校。主人公はいじめっ子の少女たちに命じられて、赤マントが出現するという、暗く不気味な木造校舎を探検することとなります。しかし校舎の中は、電気もつかず真っ暗で、開かないドアがあったり、板が打ち付けられて、ふさがれている個所があったりと、容易に探検ができません。



プレイヤーは、校内を探索しながらアイテムを見つけ、それを駆使して謎を解いていく必要があります。しかし本作、アイテムはなんと、一度にたった3つしか持つことができません。つまり、状況に応じてアイテムの取捨選択をしなくてはいけないということ。


「バールは結構使えるし、捨てずに持っておきたい……
ライターを捨てたら、あかりを失って真っ暗になっちゃうし……
ここは、とりあえず何に使うかわからない『赤い紙』を捨てとこうかな……
いやでも、これ、絶対後々何かで使う重要アイテムっぽいよな……」

と、新しいアイテムを見つけるたびに頭を悩ませること必至。これが本作を高難易度ゲームたらしめる要素のひとつです。



そうなんです。本作は、ただの謎解きホラーアドベンチャーではない、かなり高難易度のゲームとなっています。


敵にやられたら、そこでおしまい。しかもセーブ機能もないため、始めからやり直しという、ヒリヒリするようなシビアさを持った、いわゆる「死にゲー」です。


「敵」というのは誰なのかというと、言わずもがな、タイトルにもなっている赤マントです。能面のような顔をした怪人・赤マントは、包丁を片手に校内をうろうろと徘徊し続けています。ドアの向こうを通り過ぎる赤マントの姿を始めて見たとき、筆者は思わず小さく叫んでしまいました。赤マント、それくらいのインパクトがあります。正直、普通に怖いです。



校舎内には録音テープというアイテムがいくつも落ちており、それを聞くことで、ストーリーがどんどん明らかになっていきます。ですが、録音テープを聞いている間(文章を読んでいる間)も、敵は動きを止めません。さらに、アイテム欄を開いているときも、止まりません。プレイヤーは文字通り、常に赤マントの影に怯えながら行動をすることとなるのです。


正直、こんな容赦のないホラーゲーム、筆者は初めてかもしれません。せめて、アイテム欄を開いている間ぐらいは、止まってよ!



一度校舎に入ったら最後、緊張と恐怖がつきまとい続けるこのプレイ感覚は、まさにおばけ屋敷。ホラーゲームが好きな人、「死にゲー」が好きな人は、ぜひ怪人・赤マントに挑戦してみてください。

3.ムキムキのマッチョマンたちに捕まるな!
筋肉系(?)ホラーゲーム「Protein for Muscle


  • メーカー名:Qmax Inc., ROUTE3 GAMES
  • 発売日:2019年9月2日
  • 価格:205円(2020年6月14日時点)


幽霊、殺人鬼、虫、暗い場所、高い場所……。怖いものというのは、実に人それぞれです。作家・筒井康隆氏の短編小説に、力士が延々自分を追ってくる「走る取的」という作品がありましたが、一見ユーモラスに思える設定ながら、シュールで不条理な恐怖が味わえる作品でした。

ご紹介する「Protein for Muscle」は、「走る取的」に通じるかもしれない、不条理な恐怖が体験できる1人称視点のホラーアクションゲームです。


(C) 2019 ROUTE3 GAMES


本作の舞台は、真夜中のボディビルダー養成学校。プロテイン欲しさに、学校に忍び込んだプレイヤーの目的は、校内に置かれたプロテインを指定の個数回収し、学校から脱出すること。欲しいなら、なぜ大人しく買わないんだ!という疑問はこの際置いておくとして、脱出までに20個も必要って、こいつはかなりの欲張りです。盗っ人猛々しいとは、まさにこのこと!



真夜中のボディビルダー養成学校は、その字面のユーモラスさに反して、なかなかどうして不気味な雰囲気がただよいます。校内の電灯は完全に消灯しているため、プロテイン回収作業は懐中電灯をつけながら行わなければなりません。

 

ターゲットであるプロテインは、校内の至るところにゴロゴロ置かれています。机の上、床、ロッカーの中、果てはトイレの中にまで、「なぜそんなところに」という疑問が湧いてきますが、答えは簡単。それは、ここがボディビルダー養成学校だからです。……って、いや、すごい偏見だな!



プロテインを求めて、駆け回るプレイヤーの行く手を阻むのは、このゲームの真の主人公とも言える、校内を徘徊するムキムキのマッチョマンたち。プレイヤーの走る音や懐中電灯の光を察すると、ドタドタ足音を立てながら、猛スピードで走ってやってきます。捕まったら問答無用で即アウトです。

 

なぜマッチョマンたちは、電気もつけずに暗闇を歩き回っているのか、なぜ常にポーズを決めているのか、なぜビキニパンツ1枚なのか、なぜ胸のあたりから謎の赤い光を発しているのか……あまりにも謎だらけですが、いっさい答えはありません。「こいつは常識の通じる相手じゃない」という、底知れない恐怖だけが残ります。





本作、「マッチョマンが追ってくる」という字面と画面写真だけでは、笑えるおバカゲーのように見えるかと思うのですが、プレイしてみると、ちゃんとホラーゲームだなという納得感と恐怖感を得られます。

 

謎の存在であるマッチョマンの影に怯えながら、真っ暗闇の中をこそこそと探索する感覚は、不気味な殺人鬼から逃げ隠れしつつ、脱出のために発電機を修理する人気ゲーム「Dead by Daylight」(DbD)に通じるプレイ感覚があるのではないかなと、DbDプレイヤーでもある筆者は感じました。



シュールな設定ながらも、ホラーアクションゲームとしての確かなドキドキ感がある本作。興味が湧いた人はご自分の手で、恐怖のマッチョマンから逃げ延びてみてください。

ちなみに、本記事執筆時点では、本作は日本語非対応となっています。英語がわからなくても、プレイにはほとんど差し支えがないように筆者は感じましたが、購入をされる際は念のためご注意ください。

ホラーゲームは、本能を揺さぶる娯楽である


というわけで、Steamで遊べるホラーゲーム3作をご紹介しました。


「死の恐怖」「得体の知れないものから逃れたいという感情」は、人間の生存欲求という本能に基づいた感情です。死を覚悟するような恐怖感は、現実世界で体験することは遠慮したいところですが、ゲーム上でバーチャルに体験すると、スリルをともなう娯楽へと変化します。

まだまだ外出には気を使うこのご時世。ぜひこの夏は、Steamでバーチャルな肝試しをして、己の生存本能を大いに揺さぶってみてください。



筆者:百壁ネロ
ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)、「母の嘘(「悪意怪談」所収)」(竹書房)。

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