富野御大による新たなガンダム。
ターンAよりも前の話になるのか…まあ、この辺は気にしない。
テレビ版ガンダム史上、もっとも短い話数となった作品のため、ストーリー展開が急で、組織と人間関係がごっちゃごちゃ。
味方になり、敵になり、そして死に、生き残る。
各キャラの濃さは見事な富野節。
なにせ、他のアニメとは色々と違うのだ。
敵同士でも共感と共闘があり、裏切りがあり、妬みや憎しみがある。
皮肉だって言う。
一番の違いは、自らの立場を優位にするための戦いと愛憎の戦い。
出てくるキャラ達は欲望に遠慮をしない。
しないが、感情論で戦うものは死ぬという…あーいつもの富野ストーリーだな、と思いつつ、これが意外と新鮮だ。
作画も手描き的なラインで、どことなく昔の劇場版アニメのようだ。
唐突な音楽(トイレの音楽はもっと使って欲しかった)、謎のダンス、エンディングに至っては敵味方関係なくラインダンス。
そして見終わった後、この作品が何を言いたかったのかを考えると、
結局のところ、生まれ持った運命的な何かやコンプレックスは誰かにぶつけたところで解決はしない、ということかも(マスク大尉がいい例)。
解説見つつ、もう一度見直せばもうちょっと面白くなるかもしれない。
というか、これってまとめて見ないと結局わからないというのが結論である。