【これからはじめるTCG!】「ぼっち・ざ・ろっく!」など人気アニメ作品が次々コラボ! 第3回「ビルディバイド -ブライト-」【「TCGはじめて講座!」】

2023年06月12日 18:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

世界初のTCG(トレーディングカードゲーム)である「マジック:ザ・ギャザリング」が世に出てから約30年。数多くのタイトルが世に登場し、今もなお新作が発表され世界中で遊ばれ続けているTCGですが、子供の頃にちょっとだけ遊んだ、または実は一度も触ったことがないという方も多いのではないでしょうか?

そこでこの連載では人気のTCGを発売しているメーカーさんに突撃取材し、TCG初心者が今から始めても楽しめるゲームの魅力や、開発チームやスタッフさんにお聞きしたTCG業界のお話を体験レポート形式でお届けします。

 

第3回となる今回は、アニプレックスが手がける人気アニメ作品が集結。今年2月24日にリリースされた新規タイトル「ビルディバイド -ブライト-」をピックアップ。

 

前半は、開発チームの方から実際の講習会と同じ形式で遊び方の講習を受けつつ、サンプルデッキを使って実際に遊んでみて「ビルディバイド -ブライト-」の魅力を体験してきました。

後半では、MD企画部の笠原昇さんと藤田玄翔さんに「ビルディバイド -ブライト-」の開発秘話から今後の展開、TCG業界を盛り上げていくためのアイデアや、これからTCGを始めたい方へのメッセージをお聞きしました!

 

取材してきた人

 

ラビカ

 

新規TCGプレイヤーを増やすという使命を受けて、TCG界からやってきたデッキケースの妖精。新規プレイヤーが増えないととんでもないことになるため、今日もTCGの魅力を世界に広めるお手伝いをしている。

この体のままだとカードゲームをプレイできないので、取材中は生アバターの手を使ってプレイする。

 

原作再現度の高いゲームシステムに大興奮!

こんにちはー、「リコリス・リコイル」のたきなちゃんとか「ぼっち・ざ・ろっく!」のぼっちちゃんで遊べるTCGがあるって聞いたんですがー!

 

アニプレックス笠原さん(以下、笠原) こんにちは、ラビカちゃん。株式会社アニプレックス MD企画部の笠原昇です。

 

アニプレックス藤田さん(以下、藤田) 同じく、MD企画部の藤田玄翔です。

 

今回、取材に応えていただいた笠原昇さん(左)と藤田玄翔さん

アニプレックスさんは打ち合わせの部屋もオシャレだねー。

 

笠原 ははは、ありがとうございます!

 

藤田 今回ラビカちゃんに遊んでいただくのは「ビルディバイド -ブライト-」というTCGです。

 

 

「ビルディバイド -ブライト-」?うーん、似たような名前のTCGを聞いたことがあるかも。

 

藤田 さすがラビカちゃん、詳しいね。「ビルディバイド -ブライト-」は、アニプレックスが出しているオリジナルのTCG「ビルディバイドTCG」の派生として生まれた作品なんです。

 

 


「ビルディバイド -ブライト-」とは

 

2023年2月24日にリリースされたアニプレックスの新作TCGタイトル。原典であるTCG「ビルディバイドTCG」のおもしろさをベースに、アニプレックスの人気アニメとのタイアップや、新規ユーザーでも遊びやすくなるよう改良を加えられたルールなどが特徴。リーダー的な役割の「テリトリーカード」と、さまざまなキャラクターが描かれた「ユニットカード」、特殊な効果を持つ「コマンドカード」を駆使して攻撃し、ライフゾーンにあるカードが0枚になった相手を攻撃する、もしくは相手の山札とライフゾーンのカードが0枚になった状態で相手がカードを引くことで勝利となる。戦略の奥深さだけでなく、お気に入りのアニメのキャラクターでデッキを組むコレクション的な楽しみもあるタイトルだ。

 


 

 

 

藤田 それでは、今回は「ビルディバイド -ブライト-」の講習会と同じ形式で、「ビルディバイド -ブライト-」がどんなゲームなのかという流れをつかんでいただきます。

 

はーい!今回は解説に「ぼっち・ざ・ろっく!」のカードを使うのね。それじゃあ、ラビカも準備しまーす。

 

笠原 ラビカちゃん、ゲームする時は別の手を使うんだね……。

 

TCGで遊ぶときはこっちを使うのよ。

 

手前に写っているのはラビカが取材用に使っている生アバターの手です

 

藤田 ……説明を続けますね。「ビルディバイド -ブライト-」の大きな特徴として、40~50枚で構成するデッキとは別に用意する「テリトリーカード」というものがあります。プレイ中は右上に配置するものですね。

  

この、ぼっちちゃんのカードだね。

 

藤田 そうです。テリトリーカードはデッキのキーとなるカードになりまして、同じ称号を持つエースのカードが場に出ることによって能力が解放され、真の力を発揮できるようになります。

 

なるほど。リーダーやフィールドみたいな役割をしているのね。それに、エースの称号も「結束バンド」とか「ぼっち」とか、モチーフになった作品の設定に合わせたものになってて、すっごく感情移入できるのね! これは推しのカードでデッキを作る楽しみが増すねー。

 

藤田 そして、デッキのカードには「ユニットカード」と「コマンドカード」の2種類があります。ユニットカードは相手プレイヤーや相手ユニットへのアタック、そして時には相手からの攻撃をブロックすることもあるゲームの主役となるカードで、コマンドカードは使い切りですが戦局を左右するほど強力な効果を持つカードです。この2種のカードを手札からプレイして使用したり、もしくはエナジーゾーンに置くことで各カードをプレイするためのコストとして使用することができます。

 

ユニットカードの右下に、アイコンがあるカードがあるね。

 

藤田 一部のカードは、特定の条件で発動する能力がアイコンで書かれています。「デコイ」はプレイヤーやほかのユニットの代わりにアタックを受ける、「ブリッツ」は相手より先制してダメージ処理を行える、「ブライト」は指定された属性のカードをドロップさせることでそのターン中パワーが上昇するなど、使い方次第では相手プレイヤーを圧倒することができます。

 

なるほど。どのカードがどんな能力を持っているのか、ちゃんと把握しておく必要があるね……。

 

 

藤田 そして、左上にあるのはライフゾーンです。ここにはゲーム開始前にデッキから10枚のカードをライフとして配置することになります。このライフカードはプレイヤーがダメージを受けるたびに1枚ずつドロップゾーンに送られていきます。

 

えっ! じゃあ、せっかく組んだデッキの中の10枚は使えなくなっちゃうっていうこと?

 

藤田 そうなんですが、悪いことばかりではありません。ダメージを受けてめくられたライフカードに書かれたトリガーのアイコンが星マークの「ショット」だった場合、そのカードに書かれた能力をコストなしで発動させることができます。

  

えっと、爆弾みたいなマークのカードもあるんだけど……。

 

藤田 それは「バスター」というトリガーで、バスターが出た場合はさらにもう1枚のライフカードをめくらなければいけません。

 

えー、追加ダメージってこと!? じゃ、じゃあもしバスターが出続けたら……。

 

藤田 最悪の場合は大量ダメージになってしまうかもしれませんが、バスターカードはデッキに12枚という条件があるため、よほど運が悪くない限りは一気に勝負が決まってしまうということはありません。

 

 

ショットとバスターが、バトルの逆転とピンチのカギを握っているのね……! それに、ライフもコストもぜんぶデッキのカードからやりくりするから、手持ちのカードをやりくりしながら戦略を練るドキドキ感があるね!

 

藤田 最後にターンの流れですが、レスト(横向き)になっているカードをスタンド(縦向き)にするスタンドフェイズ、山札からカードを1枚引くドローフェイズ、手札からエナジーをセットしたりエナジーを払ってユニットカードやコマンドカードを場にプレイするメインフェイズ、相手プレイヤーや相手のレストユニットに攻撃できるアタックフェイズ、最終的な処理をするエンドフェイズという流れを繰り返していきます。ライフゾーンにあるカードが0になった状態で攻撃される、または山札とライフゾーンのカードがない状態でカードを引かざるを得なくなったら負けになります。

 

そのあたりは一般的なTCGと共通している要素が多いから理解しやすいかも。よーし、ラビカも「ビルディバイド -ブライト-」で遊びたくなっちゃったぞー!

 

藤田 では、このままの流れでプレイを続行してみましょう。ラビカちゃんが先行ですね。

 

よーし。先行第1ターンはドローなしで、最初はユニットカードを登場させてー……プレイヤーにアタック!

 

藤田 プレイヤーへのアタックの際には、ユニットカードのパワーの横に記載された「ヒット」の数字の分だけダメージを与えることができます。ラビカちゃんがアタックさせたユニットカードのヒットは1なので、私は1ダメージ分のライフカードをめくります。……めくったカードにはバスターのアイコンがあったので、追加でもう1ダメージ分のライフカードをめくります。

 

やった、連続ダメージ! これは気持ちいいね。

 

藤田 ま、まだ序盤ですから。バスターだけじゃなく、テリトリーカードを解放するタイミングや、登場させたユニットでアタックせずに温存するといったことも意識していくとより戦略的にゲームを進めることができますね。

 

なるほど、おもしろくなってきたねー……!

 

~20分後、ラビカターン~

 

藤田さんのライフは0で、そこにすかさずユニットでアタック!

 

藤田 で、デコイ持ちのユニットがいないので、ダメージを受けます。私の負けです……。

 

やったー、勝ったー!

 

笠原 藤田さん、ちゃんと負けましたっていう証明の写真も撮っておいてもらってください。笑

 

 

細かいルール解説やデッキの紹介は公式サイトをチェック!

 

でも、講習会の流れからの勝ちだから素直に勝った感じしないね……。まだ時間あるし、もう1戦しよ!

 

藤田 いいですよ! 講習会用のサンプルデッキは枚数も少なめで遊びやすいようになっているものなので、ぜひ、こちらでいくつかご用意したほかの作品のデッキでも遊んでみてください。

 

実はさっきからずっと気になってたんだよねー……。ラビカは大好きな「天元突破グレンラガン」のシモンのデッキを使うよ! ラビカを誰だと思ってやがるッ!

 

藤田 作品の世界観になりきって遊ぶのも楽しいですよね。それじゃあ、私は「ぼっち・ざ・ろっく!」のデッキを使いますね。

 

今度も手加減しないからねー!

 

~20分後、藤田ターン~

 

藤田 はい、では私のターンですね。保険でユニットカードを場に出しつつ、ほかのユニットでプレイヤーにアタックします。

 

 

んぐぐ……。ライフは0なので、ラビカの負けです……。

 

藤田 よかった、2連敗しなくてすみました!

 

く、くやしいー! 途中まではいい感じだったのに、バスターで一気に3ダメージもらってから動揺してプレイミス連発しちゃったよー……。

 

藤田 本家の「ビルディバイドTCG」と違い、相手のターン中に割り込んで効果を発揮するカードは「ビルディバイド -ブライト-」にはないので、ルール自体はシンプルながらもしっかりと考えながら遊べる仕様になっていると思います。

 

そうだねー、札としっかり相談しながらプレイする場面が多くて白熱したなー。あと、カードがすごくキレイだね! 原作イラストだけじゃなくて描き下ろしのカードもあるし、同じカード名でもキャラクターの絵が違うカードもあるんだね。ヴィラルとかヨーコのカードもすごいカッコイイ!

 

笠原 そういったコレクション性も「ビルディバイド -ブライト-」の魅力のひとつなので、ぜひデッキ構築の際には作品愛を込めてカードを選んでいってほしいですね。

 

 

アニプレックス笠原昇さん、藤田玄翔さんに聞いた、商品開発と今後の展開について

 

 

今日は講習会ありがとうございました! ブースターパック第一弾の「リコリス・リコイル」が発売されて約3か月だけど、手ごたえはどう?

 

笠原 まず、「ビルディバイド -ブライト-」立ち上げに関してお話しします。いろんなアニメ作品を持つアニプレックスが商品計画を考えていく中で、もともと持っていた「ビルディバイドTCG」という既存のTCGのカテゴリーを利用しようと考えました。ただ、既存の「ビルディバイドTCG」の開発スピードが少々重たいということもあり、新たに「輝く」という意味の「ブライト」の中に「軽い」という意味のある「ライト」という言葉を含めた「ビルディバイド -ブライト-」の開発に踏み切りました。アニプレックスとしてちゃんとアニメに向き合った、アニメのファンの方が手に取りやすくしっかりと遊べるTCGを目指しました。

 

そんな中で、第1弾である「リコリス・リコイル」にはかなりの反響をいただき、スターティングデッキの配布キャンペーンなどの事前施策なども「ビルディバイドTCG」、ひいてはTCGを触ったことがないというお客様からもご好評の声をいただきました。そういった意味でも、いい一歩目を踏み出せたのではないかと思っています。

 

なるほどねー。でも、本家の「ビルディバイドTCG」でも「鬼滅の刃」とか「ソードアート・オンライン」みたいな人気アニメとのコラボをやってたと思うんだけど、どうして「ビルディバイド -ブライト-」で改めてアニメとのコラボをメインにしたTCGを作ろうと思ったの?

 

笠原 そもそも、「ビルディバイド」という企画はアニメとTCG合わせてのスタートでした。「ビルディバイドTCG」を運営していく中で、アニプレックスが持つアニメの中でもバトル要素のあるアニメとは積極的にコラボしていこうという声があがり、「鬼滅の刃」や「ソードアート・オンライン」、「魔法少女まどか☆マギカ」といった作品とコラボしてきました。

 

いっぽうで、バトル要素のないアニメもTCG化していきたいと思いましたが、「ビルディバイドTCG」の枠組みの中ではどうしても世界観が合わないといったこともあり、まったく別の枠組みを作るに至りました。その際、アニプレックスのアニメをきっかけに「ビルディバイド -ブライト-」に興味を持っていただいたユーザーさんがもう一歩踏み込んだ遊びを求めるのであれば「ビルディバイドTCG」に移行できたり、逆に「ビルディバイドTCG」を遊んでいるユーザーさんであれば箸休め的に「ビルディバイド -ブライト-」も楽しんでいただけるように、お互いが行ったり来たりできるような仕組みを考えたうえで「ビルディバイド -ブライト-」を企画しました。

 

コラボ作品のラインアップも、立ち上げ期ということを差し引いてもかなりハイペースで発表させていただいているところはありますが、販売店様やユーザーさんに対してアニプレックスの本気度を示すという意味もあります。

 

たしかに、コラボが決まってるアニメのタイトル見るだけでワクワクしちゃうもんね。でも、「ビルディバイド -ブライト-」でTCG化するアニメタイトルってどんな風に決めてるの?

 

笠原 また比較論になってしまい申し訳ないんですが、本家「ビルディバイドTCG」はタイアップの作品数をあまり増やさないということを明言させていただいています。理由としては、ひとつのタイトルに対し複数弾の商品を出すことでしっかりと強化していく動きをしているからです。

 

藤田 それに対して「ビルディバイド -ブライト-」は、発表から発売までのスケジュールを見ていただければおわかりかと思いますが、比較的短いスパンで開発しています。そのため、来期のアニメ企画に合わせてTCG化も、というように商品を動かしやすいため、アニプレックス内で新規のアニメが企画された際に一緒に盛り上げていこうという形にしていきたいと思っています。

 

笠原 ここはやはり内製の強みと言いますか、アニメ制作のチームとも相談しながら進められているところかなと思っています。いま発表されているものですと「NieR:Automata Ver1.1a」、アニメ「青春ブタ野郎」シリーズ、「ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~」があります。それ以降のスケジュールもある程度決まっている中で、タイミングがあれば新規タイトルにも踏み込む、といったようにかなり流動的に構えている部分もあるので、ギリギリまでタイトルが決まらないということも起こり得ることだと思います。

 

ユーザーさんからのアンケートを反映したりはしないの?

 

笠原 アンケート自体は取っていますが、アンケートは書くユーザーさん、書かないユーザーさんが分かれてしまうので偏りが出てしまうと思っています。そのため、TCGのショップにいらっしゃるユーザーさんのお声だったり、SNSといったようなところで実際の熱量を確認していくようにしています。

 

なるほど、実際にみんなが話題にしているようなアニメがコラボするかもしれないのね。そういえば、「ビルディバイド -ブライト-」のカードは「ビルディバイドTCG」のデッキに混ぜて遊ぶことができるけど、どうしてこういう仕様にしたの?

 

笠原 そもそもなんですが、「ビルディバイド -ブライト-」は「ビルディバイドTCG」を遊んでいるユーザーさんが「買わなければいけないもの」にしないようにしています。商品数が単純に増えるので負担を増やしてしまうのを避けるために、親和性はあるものの絶対に揃えなければいけないアイテムにはならないように調整しています。ただ、やはり自分の好きな作品を混ぜて使いたいというユーザーさんのニーズも満たしたいというのが、混載できるようにしたきっかけですね。

 

藤田 カードの能力としても現環境に影響するような、絶対に入れなければいけないほど強いカードは出さず、好きな作品の好きなキャラを入れられるくらいの間口を用意しておこうという形にしています。

 

笠原 ただ、開発側がそういった意図で「ビルディバイド -ブライト-」の調整をしているということはもっと伝えていかなければいけないと思っています。どちらのTCGも「ビルディバイド」という冠を被っている以上、あまり詳しくない方にとってはどちらも「ビルディバイドTCG」という印象になってしまっているのではないかという危惧があります。これは我々の宣伝不足の部分もあります。

 

ただ、先月の「ビルディバイドTCG」のエリア大会において「ビルディバイド -ブライト-」のカードを混載したデッキを使うプレイヤーが決勝まで残るという快挙もありましたので、がんばり次第で自分の作品愛をアピールできるというところは推奨していきたいと思っています。ただ、ブライトにとってそれは必須要素ではなく、「強いカードを追い求めるTCG」といった作り方はしていません。

 

藤田 「ビルディバイド -ブライト-」のほうでは、たとえば「リコリス・リコイル」と「天元突破グレンラガン」では同じような効果のカードが入っていたり、いわゆる効果を持たないバニラと呼ばれるカードもあったりしますので、どのタイアップのブースターであっても能力がインフレせずに横並びになるよう調整していくので、どの作品のデッキであっても互角に戦えるというように思っていただきたいです。

 

ちなみに、「ビルディバイド -ブライト-」では新規プレイヤーを増やすためにどんなことをしてるの?

 

藤田 一番アニプレックスらしいなと思う大きな施策としては、以前「リコリス・リコイル」のイベント内でデッキ配布や講習会をやらせていただきました。アニメのイベント内で開催しますと、普段TCGに興味のない方も多くいらっしゃっていますので、かなり興味を引くことができました。

 

笠原 作品と密接したプロモーションというのはアニプレックスならではだと思いますので、そこは主軸と捉えています。それ以外で言えば、「ビルディバイドTCG」の大会と並走させるサイドイベントとして予約不要で参加できるような対戦会を開いたりしています。大会の会場であればお友達を連れてくることもできますので、そういった場をしっかりと活用していきたいと思っています。

 

ただ、TCGを一度も触ったことがない方にアプローチしていくのは相当難しいことですので、コレクタブルなトレーディングカードとして買っていただくというのも方法のひとつです。そのためには流通の拡大としてカードゲームショップだけではなくグッズ系のショップに導入させていただくというのも引き続き行っていきますが、やはり中心はカードゲームショップに足しげく通うユーザーの輪の中にどれだけ「ビルディバイド -ブライト-」を浸透させていけるかというところがキーになっていると思います。

 

藤田 今は3人ひと組で遊べる大会を企画中です。それぞれ別作品のデッキで参加することもできるので、アニメ好きの友人同士でチームを組むような誘い方ができればいいなと思っています。

 

 

……そういえば。ラインアップを見てて気づいたんだけど、スターターデッキは作らないの?

 

笠原 現状、スターターデッキはありません。現状の開発ペースでスターターデッキも毎弾開発していくのはリソース上難しいのですが、開発自体は検討していますので、現在企画中というところです。

 

藤田 その代わり、公式サイトにはデッキレシピを公開させていただいています。「天元突破グレンラガン」であれば1ボックスくらいで組める初心者向けデッキなどもありますので、そういったものを参考にプレイしていただければと思っています。コストをどう分散させるであったり、エースは何枚入れるであったりというのを、

サンプルデッキを見ながら試行錯誤していただければと思います。

 

じゃあ最後の質問! TCG業界全体がさらに盛り上がっていくために大事なことって何だと思う?

 

笠原 やはり、競技系やコレクター系などのユーザーがひしめくのがTCG界隈だと思う中で、爆発的に市場を起こしているのはコレクター層なのだと思っています。ただ、それは新規層の拡大というところとイコールになるのかと言えば悩ましいです。本来はプレイする人がいてこその、コミュニティ形成がされてこそのTCGなのかなと考えています。各社様、大会やイベント開催などされていますが、新規層拡大というよりは既存のプレイヤーさんのモチベーション維持という状態になりやすいのではないでしょうか。

 

これは私見ですが、たとえばコミックマーケットやフィギュアのイベントなどの横並びのイベントがあった場合に、カードのイベントも各社揃ってしっかりと行うというのも方法のひとつかと思っています。そこに行けばカードで遊んだり購入ができ、プレイヤーと出会うことができるというような場ですね。そういったムーブメントはあってもいいのかなとは思っています。

 

藤田 「ビルディバイド -ブライト-」であれば作品ごとのファンの方がいらっしゃいますので、そういった人が遊びやすいように、1BOX買えばゲーム自体はできるように封入率を調整しています。ただ、そこに至るまでの敷居をどう下げていくのかに関してはかなり難しいです。デッキ配布イベントは確かにキャッチ―ではありましたが、実際どれくらい遊んでくれているのかというと途端に見えてこなくなってしまいます。「ビルディバイド -ブライト-」はコレクション性を高めて能力的なインフレを起こしにくいようにしていますが、そうなると途端に大会の出席率が下がるという傾向があり、よりユーザーさんの状況が顕在化しにくくなります。

 

 

笠原 何をもって新規層と呼ぶかはかなり定義が難しく、TCGを一切触ったことがない人が買うかと言われれば難度がかなり高いと思っています。そのため、まずはTCGを普段から触っているユーザーさんの中で「ビルディバイド -ブライト-」の新規層を増やしていくという方法を取らざるを得ないというのが現状です。

 

なるほど、やっぱり苦労してるんだね……。それじゃあ、最後にユーザーの皆さんにコメントをどうぞ!

 

藤田 自分のお気に入りの作品が参戦してからでも始めやすいというのを念頭に置いて制作していますので、みなさんの好きな作品やちょっと気になる作品があればぜひ手に取っていただきたいです。イラストなども、通常カードとパラレルカードのイラストの差をわかりやすくしたりサイン加工をしたりといろいろご用意していますので、コレクション要素としても非常に楽しめる作りになっていると思います。

 

 

笠原 おかげさまで3か月が経ちましたが、アニプレックスはアニメ会社だという強みを生かして今後の展開を増やしていきたいと思っています。その中でできるだけユーザーさんとのタッチポイントも拡大していきたいと思っていますので、今まで興味がなかった方が最初に触るTCGになればいいなと思っています。

 

 
(取材・文/吉田海、撮影/金澤正平、イラスト/愛來あゆ)

 

【商品情報】

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  • <注意事項>
  • ・応募には会員登録(無料)が必要です。
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