【本日発売】あの“友情破壊”ゲームがSwitchに降臨! オンライン対戦対応のハチャメチャRPG風ボードゲーム「ドカポンキングダム コネクト」ファーストインプレッション

2023年04月13日 17:000

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2023年4月13日、「ドカポンキングダム コネクト」が発売された。本作は、元祖“友情破壊”ボードゲームとして名高い「ドカポン」シリーズの最新作である。

 

プレイをしたことはなくても、「ドカポン」というタイトルや、「友人と遊ぶと友情を破壊してしまうほど白熱するゲームらしい」という評判を耳にしたことがある人は多いのではないだろうか。というわけで今回は、「ドカポンキングダム コネクト」について実際にプレイしたファーストインプレッションをお届けしよう。

なお、本記事は発売前のバージョンをプレイしたレビューである点はあらかじめご留意いただきたい。

30周年を迎える「ドカポン」シリーズ最新作! 白熱のバトルがオンラインでも楽しめる!


「ドカポン」は、すごろくタイプのボードゲームシリーズだ。1993年に1作目である「決戦!ドカポン王国IV ~伝説の勇者たち~」がスーパーファミコンで発売され、今年2023年で30周年を迎えるという、歴史ある大人気シリーズである。本作「ドカポンキングダム コネクト」は、スーパーファミコンで発売されたシリーズ2作目「ドカポン3・2・1 ~嵐を呼ぶ友情~」をリメイクしたPS2およびWii用ソフト「ドカポンキングダム」にオンライン対戦機能を追加して、現行機であるNintendo Switchへ移植した作品となっている。



そんな本作「ドカポンキングダム コネクト」の最大の特徴は、前述した通りオンライン対戦機能の搭載だ。本作では、オンライン機能を利用して、フレンドや世界中の誰かと自由に対戦を楽しむことができる。もちろん、実際にひとつの場所に集まり、1台のSwitchを使ってオフライン対戦することも可能だが、時間や場所を問わず気軽に対戦が楽しめるオンライン機能の実装は、非常にうれしいポイントと言えるだろう。さらに、途中セーブ機能があったり、メンバーの誰かの回線が切断されてもすぐに再集合用のルームが自動作成されたり、COM操作にバトンタッチしてゲームを離脱できたりなど、オンライン対戦周りには便利機能も多数実装されており、遊びやすい作りとなっている。



本作には、大きく3つのゲームモードがある。まずは「シナリオモード」。これは、ドカポン王国にある7つの大陸を駆け巡りさまざまなイベントをクリアしていくというもので、本作のメインとなるモードだ。初めてドカポンを遊ぶというプレイヤーは、まずはこのモードをひとりで遊んでみるのがいいだろう。



次に「ノーマルモード」。これは、遊ぶ週数(ターン数)を設定して、その期限内に1番総資産が高かったプレイヤーが優勝となるモードだ。少ない週数を設定してサクッと遊んだり、逆にマックスの999週を目標に設定して夜通し(では終わらないが)友人と遊んだりなど、幅広い遊び方が可能なので、パーティーゲームとして最も重宝するモードと言えるかもしれない。



3つ目が「バトルロイヤル」。このモードにはそれぞれ勝利条件が異なる3つのレースが用意されている。特定の村を最も早く解放したプレイヤーが優勝となる「むらレース」、ほかのプレイヤーを規定回数倒したプレイヤーが優勝の「キルレース」、そして指定されたアイテムを最も早くドカポン城に届けたプレイヤーが優勝の「かいものレース」の3種類。どれも通常のドカポンとは違った戦略が必要となり、一風変わった楽しみ方ができる。ほかのプレイヤーとの妨害合戦も、通常のドカポンよりさらに白熱するかもしれない。



これら3つのゲームモードはオフラインプレイで選択できるのはもちろんのこと、オンライン対戦でもすべてプレイできる。これもまたうれしいポイントだ。なお、オンラインのルーム検索では、ゲームモードを選択して入室可能な部屋の検索ができるので、自分が遊びたいモードで部屋を探してみるのもいいだろう。

ボードゲームとRPGの芸術的融合! 相手をジャマして勝利をつかめ!


ここからは本作のゲームシステムについて紹介していこう。ドカポンシリーズ未プレイの方にも向けて、可能なかぎり詳しく説明していきたい。

 

ドカポンシリーズは、ボードゲームにRPG要素を融合した独特のシステムが特徴だ。ルーレットを回して出た目の数だけマスを進み、フィールドに存在する敵やボスとコマンド選択式のバトルを行って経験値やお金を稼ぎつつ、ときにほかのプレイヤーともバトルを繰り広げながら、誰よりも多くお金を稼ぐことが目的だ。ただのすごろくゲームではなく、バトルや経験値、レベルといったRPG要素がふんだんに盛り込まれたユニークなシステムは、ほかのボードゲームとは一線を画すものがあり、唯一無二のプレイ感が楽しめる。



ゲーム開始前に、まずキャラクターを作成するところから始まる。外見や顔のタイプ、髪型や色などを決めるほか、3種類ある基本職業の中からひとつを選択する。
力でガンガン押していく物理攻撃が得意な「ウォリアー」、高い魔力で強力な魔法を使える「マジシャン」、素早い動きで盗みを働く「シーフ」。それぞれ特技やステータスが異なるため、自分の理想とする戦略にあったものを選ぼう。ちなみに、ゲームを進めていくと別の職業へ転職することが可能。上級職へ転職すれば給料やボーナス率がアップするので、勝利に近づくためには積極的に転職も狙っていきたいところだ。



順番は1日につき1ターン回ってくる。自分のターンにできる基本的な行動は、「持ち物の使用」「移動」の2種類。ルーレットを回して出た目の数だけフィールドを進み、止まったマスの指示に従うこととなる。モンスターとのバトルやイベントが発生する「地形マス」、アイテムやフィールド魔法、装備品やお金が手に入る「宝箱マス」、道具や装備などが買える「店マス」など、種類はさまざま。ルーレットを回したあとに「おまかせ」を選ぶと行けるマスが把握できるので活用すると吉だ。



そんなマスの中で特に重要となるのが「村マス」。ボスモンスターが支配している村に止まり、ボスを倒すことで村を解放し、自分の資産にすることができるのだ。資産は勝利に直結する要素であるため、可能なかぎり多くの村を、ほかのプレイヤーが解放するよりも先に解放していくことが優勝への近道となる。

しかしボスモンスターは手強いので、ナメてかかると返り討ちにあってしまう。経験値を稼いでレベルを上げたり、装備をしっかりそろえたり、入念に準備をした上で突撃しよう。……とは言いつつも、ほかのプレイヤーに先を越されないようにもしなければならない。じっくり時間をかけて準備をするか、それともそこそこの状態で突撃してしまうか、このあたりの駆け引きが非常にスリリングでアツい。



地形マスや村マスでモンスターと遭遇し、ほかのプレイヤーがいるマスに止まるとバトルが発生する。バトルは4つのアクションからひとつを選択して戦う、コマンド選択式だ。「こうげき」なら「ぼうぎょ」、「ひっさつ」なら「カウンター」、「攻撃魔法」なら「防御魔法」とそれぞれ対になっており、相手側のコマンドを予想してうまく選ぶことができれば、ダメージを軽減でき、効率よくダメージを与えることが可能。このコマンドの予想合戦はじゃんけん的な駆け引きがあり、対プレイヤーとのバトルでは、より盛り上がること必至である。



モンスターに勝てばご褒美として経験値やお金が手に入るが、プレイヤーに勝った場合はちょっとご褒美のテイストが変わる。というのも、他プレイヤーとのバトルに勝利すれば、相手のお金や所持する村、アイテムなどを直接奪うことができてしまうのだ。何を隠そう、これこそがドカポンが“友情破壊ゲーム”と呼ばれる理由のひとつである。ダイレクトに相手に損害を与えるという行為はちょっとちゅうちょしてしまいがちだが、ドカポンに情けは禁物! 思いっきり相手のジャマをして、自分が有利になるようにしていこう。もちろん、逆に自分が思いっきりジャマをされることも大いにある。この“友情破壊”しかねない盛大なジャマ合戦こそが、本作の醍醐味なのだ。



ジャマをする要素はバトルだけではない。宝箱マスなどから手に入るフィールド魔法を使うことで、相手にダメージを与えたりステータス異常を付与したりと、相手にさまざまな妨害をすることができるのだ。このフィールド魔法は、魔力のステータスが高いプレイヤーが使うほどよりダメージを与えられるが、一方、素早さのステータスが高いプレイヤーなら回避率が上昇する。先述のバトルにおいても当然、攻撃や防御といったステータスは重要となってくるのだが、このボードゲーム的戦略性とRPG的育成要素が融合したプレイ感が、ドカポンのオリジナリティとなっているわけだ。勝利のために運と実力がバランスよく必要となる本作のゲーム性は、勝っても負けても「もう一回!」となる大きな中毒性をはらんでいる。


ココがスゴい!「ドカポンキングダム コネクト」の筆者的推しポイント


さて、ここからは、本作における「筆者的推しポイント」を紹介していこう。

1,本当に“友情破壊”しかねないアツすぎる対人戦

やはり本作の推しポイントは、なんといってもこれだろう。本作は1人用プレイにも対応しているが、“友情破壊”を代名詞とするドカポンの醍醐味は対人戦にこそあると言っても過言ではない。というのも、本作は、とにかく相手プレイヤーへの妨害手段が豊富なのだ。ほかのプレイヤーを魔法で妨害したり、フィールドにワナを仕掛けたり、はたまたほかのプレイヤーと同じマスに止まって直接バトルをしたりなどなど、足を引っ張るための要素がよりどりみどりのてんこ盛り。これらのおじゃま要素の神髄(?)を味わうためには、やはり対COM戦よりも対人戦の方がうってつけというわけだ。



そんな数ある妨害要素の中で特に筆者が注目したのは、バトルに勝利した際に相手プレイヤーに行える「イタズラ」だ。このイタズラには、相手の名前を勝手に変更したり、キャラクターの髪型を変なカツラに変更したり、キャラクターの顔にラクガキをしたりとさまざまなものがある。そう、これらのイタズラは、対人戦でみんなと笑って盛り上がるための、純粋なるパーティー要素としてのアクションなのだ。勝敗にまったく関わらない妨害要素があるゲームというのはなかなか珍しく、これぞまさに、本作のパーティーゲームとしての面白さを象徴する要素だと筆者は感じた。


2,細かくカスタマイズ可能な遊びやすいオンライン対戦機能

アツい対人戦を、オンラインでいつでも気軽に楽しめるようになったというのは、やはり本作最大の魅力である。遊ぶモードの選択やプレイ人数設定はもちろんのこと、パスコードの設定や入室を「誰でも可」とするか「フレンドのみ可」とするかといった設定が細かくできる点もうれしい。 さらに、Nintendo Switch1台を共有して友人2~3人と一緒に遊べる「ゲスト機能」というものもある。これは簡単に言うと、自分と同じ場所にいるプレイヤーと一緒にオンライン対戦に参加できる機能だ。自分の家に遊びに来た友人と一緒に、遠い場所に住む共通の友人と対戦をしてみたり、夫婦で一緒に見知らぬ誰かとのオンライン対戦に挑んでみたりなどなど、ゲスト機能は遊び方の幅を大きく広げてくれるだろう。


「ドカポンキングダム コネクト」は、来たるゴールデンウィークのオトモにもオススメ!


というわけで、「ドカポンキングダム コネクト」のファーストインプレッションをお届けした。


“友情破壊”してしまうほどアツすぎる対人戦を、オンラインで気軽に楽しめるようになった本作。RPGとボードゲームが融合した独自のゲーム性は、ドカポン経験者・未経験者問わず、誰でもヤミツキになること間違いなしだ。大型連休や長期休暇のオトモにもピッタリなので、気になる方はぜひ手にとってみていただきたい。


筆者:百壁ネロ
ゲーム買いすぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ゆびさき怪談 一四〇字の怖い話」(PHP研究所)、「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)など。
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