YOU44さんの評価レビュー

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底に流れる諦念の魅力

観賞手段:テレビ
いろんなキーワードがあって勉強になる。
実は「アンデッド」がゾンビの意だと認識したのは
最近のことだ。
『このすば』でアクアが「アンデッド」と連呼していて
はっと腑に落ちた。おそっ。
「ファルス」は仏語で「笑劇」の意らしい。
笑劇…あまり聞き慣れない。
コントかと思ったら微妙に違ってて、
笑いは追求するが、喜劇よりも軽く、
「死にたがっているのに生きたがっている」
「お前にとっては自分の命も冗談のタネか」
と鴉夜が津軽を揶揄するような、
ひねりを含んでいるようだ。
ファルスは当初、クリムトのユディットや
サロメに代表される「ファム・ファタール」
(男を破滅させる魔性の女)の関連と推察していた。
メインビジュアルの鳥籠に入った生首の影響もあった。
まったく無関係でもないようで、
第1話ではギュスターヴ・モローの「出現」を
意識したであろうシーンがある。
「生首」の時点でファム・ファタールだとも言える。
ちなみにファルスはギリシャ語で「ふくらんだもの」
の意で、男性器の隠語だったりもする。
「マーダー」とは何だろう?murderで「殺人」。
実はこれも「マラ」(男性器)を連想していたが、
それはまったく関係なかった。
閑話休題、本タイトルの直訳は「ゾンビ少女・殺人笑劇」
となる。ああ、ホラーは苦手だ。
それにしても、首だけのヒロインというのは初めて見た。
斬新。
内容は『鬼滅』『呪術』『チェンソーマン』的魔物と人間が
共生する世界。今の時代の空気だろう。
『映像研』の金森さやかのような、『呪術』の黒井のような
メイドの静句も存在感ある。
それにしても、『ステップとローファ』に
『マジカルデストロイヤー』、実生活で結婚と
最近黒沢ともよは光ってる。

2023年7月22日の朝日新聞に若林踏の
新刊書評が載っていた。
「伝奇小説の要素を持つミステリの新たな里程標となる
シリーズだ」
「半人半鬼の青年・真打津軽、
不死の”怪物専門”探偵・輪堂鴉夜(りんどうあや)、
その従者で「絶景(たちかげ」という特殊な武器を操る
馳井静句(はせいしずく)。
”鳥籠使い”を名乗るメンバーたちの、壮絶な過去が
明かされていくエピソードが収められている。
歴史上の偉人と空想上の怪物たちが入り乱れる
独特の世界観と、謎解きやアクションを絶妙なバランスで
織り込んだ展開がたまらない。
収録作のうち『人魚裁判』は法廷ミステリの秀作で、
1つの手掛かりから論理を突き詰めていく
推理の楽しさを味わえる」
YOU44
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ストーリー
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作画
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キャラクター
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音楽
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オリジナリティ
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演出
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声優
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満足度 4.0
いいね(0) 2023-08-09 05:46:02

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