懐かしくて、やさしくて、ふんわりしてて、でもとても厳しい物語
観賞手段:劇場
話題の本作ですが、間違いなく傑作です。
今年の秋は、「君の名は。」「聲の形」と傑作アニメ映画が続いていますが、本作も間違いなく、それらと同等かそれ以上の素晴らしい映画です。ぜひ、多くの人に見てもらいたい。
本作は全体的に、ほんわかした、懐かしい感じの空気の中で進んでいきます。主人公の「すずさん」の性格のやわらかさが、そのまま絵となって現れている。そんな感じの空気感があふれています。今流行のCGとは別の、日本アニメの伝統芸とも言えるような手描きのセルアニメのやわらかさがあふれています。それも細かい演技が多い。片渕監督の魂を感じます。そして、アニメーション制作を請け負ったMAPPAにも拍手を贈りたい。素晴らしい作画でした。
演技もいい。のんちゃんのイノセンスな声はすずさんにピッタリ。事務所がらみでいろいろあるみたいですが、本作は彼女の代表作になるでしょう。脇を固める声優さんもみんないい演技をしている。1話ごとに話のオチがついている原作の雰囲気そのままに、劇場内にときおり笑いが起こります。もちろん、そのまま笑って終えられるわけもないのは承知の上ですが。
後は劇場でぜひご覧ください。
かろうじて涙はこらえましたが、後になってからじわじわと来ています。とても厳しい、けれどやさしい映画です。
- ストーリー
- 5.0
- 作画
- 5.0
- キャラクター
- 4.5
- 音楽
- 5.0
- オリジナリティ
- 5.0
- 演出
- 5.0
- 声優
- 5.0
- 歌
- 5.0
満足度
5.0
いいね(0)
2016-11-15 17:47:10