Ubisoft新作FPS「エックスディファイアント」レビュー! 自在にカスタマイズ可能な銃と特殊なアビリティを駆使して勝利をつかめ!

2024年06月06日 19:000

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2024年5月21日より、PS5/Xbox Series X|S/PC向けに「エックスディファイアント」プレシーズンが配信されている。本作は、「アサシンクリード」や「レインボーシックス」、「ファークライ」など、世界的人気を誇るシリーズ作品を多く生み出してきたUbisoftの新作FPSで、基本プレイ無料で遊ぶことができる。

本稿では、本作のレビューをお届け。試合のルールや銃のカスタマイズ、登場するキャラクターや特殊なアビリティなどについて解説していきたい。なお、今回触れたのは「プレシーズン」版であり、今後配信される「シーズン1」ではほかにもさまざまな要素が解放される予定だ。そのため、本稿では一部触れられない、あるいは仕様が異なる要素があるかもしれないことを前置きしておく。

2つのチームに分かれてさまざまなルールで戦う、1人称視点のシューティングゲーム

 

 

本作はチームを組んで戦うマルチプレイに特化しており、「アリーナ」と「リニア」というふたつのモードが実装されている。「アリーナモード」で遊べるモードは3種。3つの陣地を奪い合う「ドミネーション」と、位置が変わる陣地を巡って戦う「オキュパイ」、敵を倒した数を競う「ホットショット」だ。

 

 

「リニアモード」では攻撃側と防衛側に分かれて戦うルールがメインで、5つの陣地を巡って争う「ゾーンコントロール」、パッケージを輸送する側と妨害する側が激突する「エスコート」がある。

 

ホットショットを除いて、本作のルールは特定の目標物を巡って競い合う、いわゆるオブジェクトルールというものが採用されている。6人1組のチームで互いに連携しながら戦うのが勝利への近道となる。

 

詳しくは後述するが、本作で操作するキャラクターたちには専用のアビリティ(能力)があり、試合を有利に運ぶには、それらを必要に応じて使い分けることも忘れてはならない。e-sportsではなじみ深いFPSというジャンルということも相まって、はたから見ると初心者にはやや難しく思える。

 

 

だが、本作はオブジェクトルールが大半なので、個人の力量よりもチームワークが重要になる。チーム間の実力差や試合の所要時間にもよるが、一度の試合で20~30回くらい死ぬのは珍しくないし、やられてはやり返すというプレイスタイルが本作の基本だ。復活するのにかかる時間も短く、ペナルティがあるわけでもない。フォトリアルなグラフィックやM4やAK-47といった実銃が登場するなど、硬派な印象を受けやすい本作ではあるが、実際に遊んでみると、思いのほか気張らずに楽しめるカジュアルな作風だ。

 

 

本作の対戦マッチングには、試合の戦績など関係なく気軽に遊べる「アンランクマッチ」と、プレイヤーの戦績がランクに反映される「ランクマッチ」のふたつがあるのだが、このうちアンランクマッチには「プレイリストへようこそ」という初心者向けの機能がある。プレイヤーレベルが25になるまでは、1~25レベルのプレイヤーたちとマッチングできる専用のプレイリストで、つまり自分と同じように本作を始めて間もない人たちとのプレイが可能になる。

 

 

本作では、「プレイリストへようこそ」機能を使うと自分と腕前が近しい人と戦いやすくなる「スキルベースマッチング」が適用される。実力が拮抗する試合で経験を積み、必要な操作方法や立ち回りに慣れることができるわけで、「エックスディファイアント」はFPSに不慣れな人、あるいは初心者も気軽に遊べるように配慮されていると感じた。

 

敵の弾を防ぐバリアを始めユニークな技を持つキャラクターたち

 

 

本作では、Ubisoftの作品に登場した勢力を操作キャラクターとして選べるのもポイントだ。

現在実装されているのは、「クリーナーズ(「『ディビジョン」)」、「リベルタード(「ファークライ6」)」、「エシュロン(「スプリンターセル」)」、「デッドセック(「ウォッチドッグス2」)」、「ファントムズ(「ゴーストリコン ファントムズ」)」の5つ。

 

 

キャラクターたちは勢力別に特殊なアビリティを持つ。アビリティには、使用間隔が長いが強力な性能を誇る「ウルトラ」、ウルトラよりも短い間隔で使える2種類の「アクティブスキル」、操作中はつねに効果を発揮する「パッシブスキル」の3つがあり、戦闘中はウルトラとアクティブのふたつを必要に応じて使い分けることになる。アクティブスキルは2種類あるが、試合が始まる前にどちらかひとつを選ぶ。

 

たとえば「ファントムズ」の一員なら、まず通常よりも体力がやや多くなる「ハード」というパッシブスキルがある。さらに敵の銃撃やグレネードなどを防ぐアクティブスキルの「磁気バリケード」、球形のシールドを展開し、接近戦向けの特殊な銃を使える「イージス」がある。全体的に防御向けの性能だ。

 

「クリーナーズ」は攻撃寄りで、火炎放射器を使って敵を攻撃するウルトラの「ピュリファイアー」、飛行進路上にドローンが火炎弾を投下するアクティブスキル「インシネレータードローン」などが使える。

 

 

 

こうしたアビリティもあって、本作は単なる撃ち合いに終始することはない。ファントムズの磁気バリケードを使えば、味方側の陣地を守りやすくなるし、クリーナーズのインシネレータードローンを使えば、攻撃地点から敵を遠ざけられる。ドミネーションやオキュパイ、エスコートなど、本作は特定の目標を巡ったルールが多いので、アビリティの存在はなおさら重要になる。

 

かといって、アビリティを使っていれば勝てるというわけでもないのもポイント。ウルトラはそもそも使用可能になるまで時間がかかるため、発動するタイミングは慎重に見極める必要がある。ウルトラほど長くはないが、アクティブスキルも使用するまでの待機時間はしっかりあるので、スキルの強みとそれを適切なタイミングで使っていくことが重要になる。

 

 

基本は銃を使った撃ち合いで、そこにアビリティがときどき絡んでくるというのが、本作の試合の定石だ。なるべく早く照準を敵に合わせる、発砲時に生じる反動を抑え込むといった技術はもちろん重要だが、そこにアビリティが加わることで、撃ち合いが苦手なプレイヤーでもベテランプレイヤーに勝てる可能性がある。

 

豊富なパーツで銃を自由にカスタマイズ

 

 

接近戦にすぐれるサブマシンガン、距離を問わずオールマイティーに戦えるアサルトライフルなど、本作にはさまざまな銃が登場する。カテゴリ-によって得意とする距離が大きく違うので、それぞれに合った立ち回りをするのがコツだ。

 

多くのアタッチメントが登場するのも本作のうれしいところ。アタッチメントには、「マズル」、「バレル」、「フロントレール」、「サイト」、「マガジン」、「リアグリップ」、「ストック」の全7種がある。マズルひとつをとっても、連射速度を上げるマズルブースターや、射程距離を伸ばすバレルエクステンダー、垂直の反動を制御しやすくなるコンペンセイターなどバリエーションは豊富だ。

 

 

アサルトライフルも、カスタマイズ次第では長距離の相手でも精密な射撃が可能になるし、逆に銃身やストックを切り詰めて接近戦仕様にすることもできる。プレイヤーのさじ加減で銃の性能を大きく変えられるため、個人のスタイルに合わせた調整もしやすい。

 

とはいえ、いくつか注意点もある。ひとつは、アタッチメントを装備できる枠は5つまでしかないこと。つまりさきほど挙げた7種のうち、最低でも2種のアタッチメントは諦めなくてはならない。命中率に不安があるからマズルやマガジンのアタッチメントは外せない、初期の状態でも問題ないからサイトは要らないなど、どのような取捨選択をするかはプレイヤー次第となる。

 

 

2つ目の注意点は、アタッチメントによっては装備すると一部の性能が下がってしまうデメリットがあるということだ。たとえば、サブマシンガンのMP5A2のストックに装備可能なアタッチメントであるプレシジョンストックは、装備すると水平と反動の制御がしやすくなるが、代わりに反動が回復するまでの時間や、サイトを覗き込むまでにかかる隙が大きくなる。要は狙いがつけやすくなる分、機動性が落ちてしまう。

 

とはいえ、こうした長短所があるアタッチメントは強化される性能部分の伸びも大きい。使いこなせればそれだけ相手に撃ち勝てる確率も上がるわけで、リスクを承知で性能を大きく伸ばすか、弱体化しないようそこそこの性能のアタッチメントで統一するかは悩ましいところだ。

 

 

銃を使った撃ち合いをベースにしつつアビリティを交えることで、単にFPSが上手なだけでは必ずしも勝てないというバランスや、特定の目標を巡った激しい試合が楽しめるルール、銃の性能を大きく変えられる、自由度の高いカスタマイズなど、本作は見どころが多い。無料で誰でも遊べるので、まずは一度、ぜひ触れてみてほしい。

■「エックスディファイアント」
発売日:2024年5月21日
価格:基本プレイ無料
対応プラットフォーム: PC(Ubisoft Connect)、PlayStation 5、Xbox Series X|S
ジャンル:FPS
メーカー:Ubisoft
レーティング:C

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夏無内好

夏無内好

活動歴約10年のフリーライター。専門学校を出た後、大手のゲーム雑誌の記事作成や編集プロダクションの攻略本作成などを経験。週刊誌での長期連載やプレスリリースのリライトも経て、最近はアキバ総研などのウェブ系でも執筆を始める。 基本的に雑食で、RPGからアクション、シミュレーションやFPSまでなんでもやる。

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